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女性renachiさん

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エピソードがもっと欲しい

シリーズ三冊目。
前半は恋人になった二人が温泉旅行に向かう甘々話、後半は大輔が危険な目に遭うちょっとした事件。

前作最後に大輔が口にした温泉旅行が無事に実現したようで、始まりから嬉しそうな田辺が見られて、こちらもとても嬉しかった。
相変わらず田辺が語る大輔はベタ甘評価。褒めちぎりまくって、どれだけ大輔が素晴らしいかを伝えてくる。微笑ましく温かい気持ちになるが、物足りないのも正直なところ。
というのも、大輔の仕事への情熱や全てを背負う性質をいくら田辺のモノローグで語られても、エピソードがないため実感がない。大輔自身の行動やセリフの中から感じ取り、田辺の気持ちに同調したいと思ってしまう。

恋人になり少し素直になったおかげか、今作では大輔のモノローグでも、田辺について今までとは違う語り口で語られる。陰で大輔を守り、一人でかわして乗り越えてきたらしい。が、そこもエピソードが無いのがもどかしい。もっと詳しく知りたい気持ちが満たされず、とても惜しい。別シリーズを読めってことなのかな。

後半は事件勃発。田辺の活躍を期待してわくわくしながら読んだが、静かな決着だった。岩下がラスボスのごとき存在感を見せつけ、西島の好感度が爆上がりしただけのような。

後日談の新条とのやりとりは、なんでそんな話に?という流れで、次はホームドラマになるっぽい匂わせ。刑事とヤクザのロミジュリ設定は活かされるんだろうか……。

やっぱり田辺が好きだなーと思った一冊。

攻めが好きで、どうにか読めた

シリーズ二冊目。
前半は大輔の離婚話。一冊目であれだけグチグチやってたのに、別れるのかと拍子抜け。後半はカップル成立までで、ヤクザが集団できゃっきゃやってる賑やかラノベになっていた。

前半、引き続き田辺の片思いを綴る心理描写は切なくて、途中まではものすごーく良かった。立場の違いによる難しさに悩みながら、自分のできる限りで大輔を守ろうとしている。なんで大輔なんかを?と思いながらも、素直に応援したくなってくる。
大輔に関する描写が美化しすぎなのは、惚れた欲目なのかな。色ボケフィルターで目が曇り過ぎじゃないかと思うが。

倫子が絡んできてからは、どんどん嫌な気分になった。夫婦の話を、あっちが悪いこっちが悪いと犯人探しのように述べていて、田辺の脳内一人レスバ状態で耳を塞ぎたくなる。
さらに倫子が無理すぎる。散々おかしな行動をとった後、なぜか明るく大輔と田辺の仲を揶揄い始める。これには鳥肌が立ち、読むのを止めようかと思った。

後半は、大輔に避けられて落ち込む田辺。やっぱり田辺は好きだし、悩んで落ち込んでる描写はすごく良いと思う。だが次に取る行動が、良い歳のヤクザがすることか?て感じで読んでて恥ずかしい。上司の嫁に大輔の誤解を解いてくれ!って頭を下げるってなんかなあ……。

分かりたかった大輔の魅力は、今作でもさっぱり。気持ちに応えないのに嫉妬だけはしっかりあって、八つ当たりして不機嫌になる男。成人済みバツイチにしては子供っぽすぎると思ってしまった。

シリーズ一冊目でも思ったが、たまに会話や描写が飛躍する。一行飛ばしたかな?と思うことがしばしばで、説明不足に感じるところがある。行間を読ませるとかでなく、作者の頭の中ではまっすぐ繋がってるんだろうと窺える書き方。加えて別シリーズの話もするっと入れてくるため、軽いストレスだった。

田辺にここまで惹かれなければ、最後まで読めなかった作品。

優柔不断刑事と切ないヤクザの恋心

とにかく表紙が素敵すぎる!タイトルロゴも凝っていて、思わずポチり。どっちもカッコ良くて眼福。

受け視点の短編二本、間に攻め視点のSS二本という構成で、一話目はエロ特化作品のよう。キャラを掴む前にエロシーンが始まり、あまりの説明不足になんだこれ?となる。
二話目のSSでエロに至るまでの説明があり、三話目はまるでこれが一話目かのように親切な書き出しで始まる。一話目にあるべき設定説明の補足がぽろぽろあって、書いた時期に開きがあるのかな?と思った。

田辺のセリフはところどころ切なくて、だんだん可哀想になってくる。大輔を好きな気持ちにはさっぱり共感できないが、それでも肩入れしたくなるキャラ。
冷静に考えたら付き合ってるわけでもないし、田辺が勝手に体を張って守って庇っているだけ。でも気持ちはそちらに寄っていく。大輔があまりに優柔不断で、嫌がるくせに気を持たせる態度に見えて、田辺への同情が湧いてるのかも。

特に好きだったのが、「スキって言わないでいてやるから来い」みたいな田辺のセリフ。いろいろ分かってて受け入れてる感にきゅんときて。それでもやっぱり離婚して欲しいってとこは言葉にするんだ、っていう真剣さが伝わる切なさに萌える。

この一冊だけだと、田辺は大輔にはもったいない男としか思えない。仕事かつ不倫なのに感情がふらふらしている大輔の魅力が分からない。自分に言い聞かせている内容も中途半端で、こんな精神力で組対刑事は務まらないんじゃないかと心配に。
続けて読んでいけば大輔の良さも分かるかな。結婚に矜持があるなら、「嫁と別れて」に対し「じゃあお前はヤクザ辞めれるんか?」くらいの返しが欲しい。大輔にとってはそれくらいのことっていう何かがあれば、納得できる。

文章はたまに大事なとこで前後のつながりがおかしくなっていて、筆がノると自分の世界に没頭しすぎてしまう作家さんなのかと思った。一冊の中でムラがある気がする。

攻めの魅力で読まされたお話。インテリヤクザといっても下っ端で、泥臭く必死に大輔を守ろうとする田辺に泣ける。田辺が報われることを願って次も読みたいと思う。

恋するヒマはあったらしい

タイトル買い。明るいタイトルと爽やかな表紙にワクワクしながら読み始めると、導入から気分が落ちるエピソード。前半はストレスゲージをじわ伸びさせるエピソードの連続で、読むのがしんどい。後半からは面白くなってくれて良かった。

子供時代に事件の関係者となった二人が、警察学校で再会して……?というお話。

主人公の朝陽はたぶんイイ子。一般的に本音でなく建前として言われることを、常に本気で言っている。こんなに世間知らずなまま警察の狭い世界に入って大丈夫かと心配になる。

尊は言っていることは分かるが(全面同意はしない)中身が見え辛かった。朝陽視点な上、前半は出番があまりなく、朝陽の記憶と想像の中で描写されることも多かったので、尊本人から直接人間性が見えてくるまでが長い。

そんな状態だったので、朝陽がゲイじゃないのに……なんて言いながら尊への恋心を自覚する流れに説得力を感じなかった。
が、ここをスルーすると後半からは楽しくなってくる。

朝陽と尊の接触が増え、不快なアクセントになっていた花岡の出番が減り、過去の事件にも動きが。結末までの数々のご都合感はさておき、決着を付けてから告白して、という四角四面な尊らしさは良かった。

くっついてからの甘々は、それまでの低糖度っぷりを取り戻すかのように長めで、ご褒美のようなおまけのような感じ。
BL描写の割合は好みで、特に過不足は感じなかった。

舞台設定には萌えが詰まっているはずなのに、前半がとても惜しい。
警察学校の日常は興味深く読み応えを感じるが、母親・花岡・ネット民・モブと小さな悪意が点在しており、澱んだ不快さが発散されることなく蓄積していく。

特に花岡は一人でBLの受けのように吠えていて、彼の主張から朝陽の言動の違和感が浮き上がる悪影響を及ぼしていた。二人とも班や連帯について今一度考えてみて欲しい……。
ここが違っていれば大好きな作品になっていたかもしれない。

とはいえ恋愛描写に関係のない訓練等もしっかり書かれていて、何度も「へー」と思えた点は好き。
事件絡みで勢いが出てきてからは良かったし、心を開いてからの尊は魅力的。すとんと腑に落ちるものでなくても、ストーリーのBLとの絡ませ方・書き方そのものは好き。

好きと嫌いが混在していて評価に困る。読み返すことはないので萌かな。

次巻への引きが強い。早く続きが欲しい。

兄弟コンビ再び!とワクワクしながら手に取った第二巻、一巻に比べ毒も心をザワつかせる点もあっさりめで読みやすい。ここらへんは“子供”の捉え方で感想は変わってくるかも。深く感情移入すれば沁みるところがたくさんあると思う。
義兄弟萌えは終盤までおあずけ。ラストに白雄に関する爆弾が落とされたのが見どころ?

今作は一冊通して、とある子供から依頼された母親探しに勤しむお話。子供と関わるオジサンたちがいつ通報されるのかとずーっとソワソワしてしまった。事件の結末は最初から分かっていて、わちゃわちゃ捜査する過程を楽しむ仕様。

視点主はまたころころ変わる。本編4章は、前作でも出ていたキャラ二人と新キャラ、最後に和樹視点。地の文がキャラの口調そのままでラノベ感が強い。序盤の和樹はこんな性格だったかな、と小さな違和感を覚えつつ……気のせい?

前作同様、視点主の背景を見せながら、現在軸で進む事件を解決していく流れ。特にポリさんのトラウマ描写が刺さった。捜査の進みはとてもゆっくりで、メンバーの内面描写に重点が置かれているよう。

そんな中、白雄が子供に直接(口パクだが)暴言を発した衝撃は強く残っている。和樹以外にも本音を見せることがあるんだな……いやそれ以前に人間性とか道徳観とかいろいろまずかった。子供相手にこれは……このキャラ好きって堂々と言いにくい(笑)
全体的にさらっとしてるのと白雄推しなので、余計にこのシーンが気になった。

注目したい間山(義)兄弟、二人の関係性は一応現状維持。
思わずBL目線で見てしまいそうなのは、入浴中や旅館の部屋で白雄が和樹にくっつきたがるシーンかな。相変わらずの白雄の黒い執着っぷりと、和樹の理解と受け流してる感。求めるものが噛み合っていないのに強くつながってる感。好き。

その後、もう終盤なのに白雄の謎が落とされる。他にもいろいろと、続きを書く前提でなければおかしい伏線の残し具合。
残りページ数が少なくなってから新事実をぽいぽい投げ込んで来るのは酷いし、ここで終わるのもちょっとずるい(褒めてる)。次巻への引きにしては強すぎる。

次巻はまた2年後かな?できれば早く続きを出してくれるとありがたいと思った。どこかで白雄視点をガッツリ読みたい。
個人的に子供絡みの話は心に響きにくく本編だけだと萌、書き下ろしがとても良かったので萌×2。

あの事件の舞台裏小説みたいな

「社史編纂室で恋をする」のスピンオフ。同時間軸でのお話で、あちらの作品で描かれた横領事件の裏で起こっていた出来事。恋愛面はこれ一冊でも読めるがストーリーは物足りないかも。こちらには事件の解決シーンそのものが無いので。

シリーズ二冊を読んでいた流れで手に取ったが、起こる事件の結末を分かった上で読むには弱い内容。パターン的には一冊目と同じなので、スピン元が合えばこちらも合うんじゃないかな。攻めが颯爽と現れて受けが守られる。

主人公の倫理はまずその名前に驚いた。キャラ設定は、きっちり分刻みの予定通りに過ごすという堅物コミュ障陰キャ。友達がいないのも納得な融通の利かなさで、仕事と絡めた描写がどれもしんどい。
攻めの染谷はコミュ強でルールを緩めつつデキる男な雰囲気を醸し出し、余裕っぽく振る舞う様子が包容力を思わせる。優しく倫理を見つめる描写は上から見守る風味になっていて、女性読者にウケそうなキャラ。

業務の描写が詳細で、周りを見渡せばこういう人いるな~とか、職場のしがらみや他人のシワ寄せなど、会社絡みの諸々があるある。日本人的な我慢と忍耐の心の機微が、コミュ障全開の倫理視点で語られるので、ストレスが溜まりまくった。

なんだかんだあって倫理は染谷への恋心を自覚する。倫理のときめきポイントは女子視点としか思えず萌えない。攻めが受けを助けに来るシチュエーション、定番人気のこの展開、社会人キャラだと特に気分が落ちる。
今作では、染谷が登場するだけで相手が怯むシーンが多い。それで倫理はほっとするが、相手が明らかに染谷より倫理を下に見て侮っていた事実を突きつけられているわけで、これでときめくのはあまりに少女漫画脳。社会人でこれはない。

ただし倫理は確かにそういうキャラ。唇に触れられただけで記憶を飛ばし、キスされれば腰が抜けるような純情さ。エロシーンでは普通に喘いでるからよく分からんが、深窓の令嬢かってくらい乙女。心理描写も思考回路も女性的だった。

全体的にストレス要素が多すぎた。その上横領事件は結末をさらっと説明されて終わるので、スカっとできるシーンがない。BLだけ見ても、こちらが魅力を感じていない倫理に惚れる染谷に共感ゼロで、どこにも感動がなかった。

あんなことで攻めに守られて喜ぶ受けに魅力はない。常に上から見ている攻めを優しさと捉えるのは無理があり、同性としての対等性がなく男女的。
正直なところ、新刊でもまだこんなことやってるんだ……と思った。

もうすぐ2巻発売ということで

読んでみた。一般文庫にしては軽い文体で、クセがなくするする読める。
内容は、男が集まりわちゃわちゃ賑やかす系ラノベ。今作はメインとなる四人の紹介巻のような仕上がり。四者それぞれの視点で四話分(+おまけの猫視点)が収録されていて、シリーズ開始!という雰囲気だった。

起こる事件はどれも小さくて、細部に散りばめられた雁字搦め要素は身近にあるものばかり。ちゃんと悪には鉄槌が下されるのに、うっすらモヤモヤが残る。
被害者の心の傷が消えないタイプの犯罪が多く描かれているからかもしれないし、開き直った悪人のやり口があまりにリアルだからかもしれない。善人の愚かさを見せつけられるからかもしれないとも思う。
そんな奴らを見て笑う白雄は異質な存在で、とても惹かれるものがあった。

BL的に見るなら、注目すべきは表紙にも登場している間山(義)兄弟。兄の和樹は人懐っこく物怖じしないタイプで、考えが浅いキャラとして描かれているためか、深い闇は見えない。弟の見守り兼監視役を自ら買って出ており、そこに使命感を持っているらしいキャラ。

白雄は人として大事な何かが抜け落ちているが、行動原理は子供以下のそれなので、ある意味分かりやすい。隣に和樹がいなければ犯罪者になっていそうな危うさがある。だが超絶イケメンで挿絵もカッコよく、辛い過去も語られるので、とても魅力的なキャラになっている。創作のパターンに嵌められた感はありつつも、気持ち良く好きになれた。

他にも弁護士や警察官など、物語をスムーズに進めてくれるキャラが揃っていて、スカっとさせてくれそうな期待が高まる。
巻数を重ねていくと、いつか白雄や和樹が闇堕ちする展開が来そうでわくわくするので、ぜひ長く続くシリーズになって欲しいと思う。

二人の関係性は、今のところ白雄の執着が一方的に強いっぽい。歪む顔が見たいがために和樹の彼女を奪ったり、一生離れないと決心してたり。BLでよく見るエピソードをちらほら入れつつ白雄の暗部を描いていて、そこに萌えが詰まっている。

いきつくところまでいってしまう二人をぜひ見たいと思う。続いてくれるといいな。

恋じゃない方が萌えたかも……

クマとリスの獣人が一緒に冬眠しながら恋をしていくお話。もふもふは可愛いしちょっとしたエピソードなんかはめちゃくちゃ素敵なんだけど、あまりに起伏がなさすぎるのと、大人と子供の触れ合いっぽく見えるのにエロに突入するところが微妙でハマれなかった。

なりゆきでディビスの家で冬眠させてもらうことになったリック。ディビスは最初からリックに甘々で、溺愛彼氏の様相。対するリックは容姿への褒め言葉にあわあわしてて、瞳が顔の半分を占める少女漫画の主人公っぽいと思ってしまった。

どこまで読んでもその印象が覆されることはなく、ディビスの無償の愛がデフォルトで注がれ続ける。だんだん深まっていく感じだと萌えられたが、最初からずっとなので、リックが何もしなくても恋が成立する仕様。
リックは心理描写がとにかく幼く小さな女の子のよう。癒しにはなるが、ただ可愛いだけの夢小説のような……。Web小説なら最高なんだと思う。

ほぼ二人だけの世界で完結しており、キャラの背景も一部は読者に共有されるだけで、リックとディビスの間にはない情報なのが気になった。それなのにディビスが都合よくリックを好き過ぎる気が。めちゃくちゃイイ男で萌えるし惚れるのは確かだが、ストーリーに深みが足りないというか。
溺愛BLはこういうものとして割り切って読まなきゃいけなかったのかな。

この関係性だと恋にしない方が萌えまくったかなあと思う。成人男性と女児のようだと思いながら読んでいた先にエロシーンがあったので、そこがとても浮いているように感じた。

手土産の木の実のエピソードはじんとする感じでとても良かった。キャラは魅力的だし、ふたりのやりとりがたまに親子みたいで可愛い。もふもふ描写やしっぽの表現も好き。
BLでなく別の形で書かれていれば、自分の中で神作品になってたかもしれないと思う題材だった。

やっぱり終わり方が神だった

シリーズ四作目。ガッツリ美術犯罪捜査のお話。正直あまり興味を惹かれない分野だが、ジェイソンの絵画への傾倒ぶりが伝わってくるおかげか、楽しくすらすら読めた。

サムとジェイソンのカプは導入から甘々で、あまりのサービスっぷり(?)に後半どんな落とし穴があるのかとヒヤヒヤしてしまった。あんなに渋み強めだったサムがストレートに愛を囁いている……どうしたサム!?とそわそわとニヤニヤを同時に体感した。

事件はジェイソン自身がとある縛りの中で捜査している。私情を入れまくっていたが、今までの感情論に基づく私情とは重みが違ってるので、それなりの論理性はあって良かった。(今までは根拠なくそんな人じゃないっていう勘を事実のように扱って進めたりしてたので)
だがそれはサムとの関係に亀裂を生むことになる。拒絶するサムの反応を特別酷いとは思わないが、ジェイソンが仕事でこういう頼り方をするのはそれなりの覚悟の上な気がするので、ショックなのも分かる。

で、突進したジェイソンが危険な目に遭いながら事件は解決し、改めてサムとの対話へ。
毎回思うがジェイソンの中のサム像が面白すぎる。いまだにサムの感情に疑問を持つのに、ちょっと人間らしさを見たら驚いていて、自分の恋人をどんな人間だと思ってるんだろうと笑ってしまう。恐怖を見せるサムはありえないっておいおい……ジェイソンもサムに負けない鈍さを持ってると思う。

今作は別れ話で終わりかと思いきや、即追いかけてくるサム。びっくり。あのサムが。さらに弱々しく口説きまくるサムにびっくり。
それに対するジェイソンの答え、最後の一行がもう……!ひぃぃぃってなった。この一言で神作品になってしまった。ジョシュ・ラニヨン作品は終わり方がクセになるものが多いなあ。
次は最終巻かな?早く読みたい。

何をしてもギャップ萌えを生む男

シリーズ三作目。完結を待てず読んでしまった。
今作は襲われたジェイソンが療養休暇に入り、サムの実家で過ごすお話。大まかな流れはシリーズのパターン通り。サムがびっくりするほどのギャップ萌えを放ってくる、お決まりの萌えシーンもあって嬉しかった。

療養といってもジェイソンは事件に関わっていくし、サムはジェイソンを襲った犯人探しに必死になっている。
が、それよりも胃がキリキリしたのが、サムの母親とジェイソンが二人で過ごすシーン。さすがサムの母!と言わしめる裏の意図がありそうな発言の数々。嫁姑のヒヤヒヤ感。読みながら変な汗をかきそうだった。

サムとジェイソンは相変わらず別方向に不器用な二人で、想い合ってるのにすれ違っている。
今作はジェイソンの動ける範囲に縛りがあるせいか、事件に複雑さはなく、サムとの関係に悩む描写が多かったように思う。その内容に1~2巻と同じ空気を感じたのは気のせいかな。仕事柄仕方ないことは分かっている、でも自分に関することまで話してくれないなんて!っていう。

散々悩んだジェイソンは、決死の覚悟でサムとの対話へ。心持ちは対決って感じで気合い入ってて、別れまで覚悟する極端さ。こんなに思い詰める性格で今後の遠距離恋愛は大丈夫か?と不安になるが、そこはサムが流石だった。
石のような男サム、何をしてもギャップ萌えを生む男。お料理サムの挿絵にぎょっとなり、ちょっと嬉しそうな表情を見せるだけで「あのサムが!」と感動させられてしまう。
そんなサムが声を震わせて感情を吐露する。サムのこうした感情に思い至らなかったジェイソンを不思議に感じなくもないが、サムの性格を考えれば納得する面もある。同時にジェイソンも性格上せっぱつまると周りが見えなくなるから仕方ないのかも。
つくづく対話が重要な二人だと思った。

その後の甘々シーンは普段のラブシーンの何倍もの気恥ずかしさを感じた。そういえばあれは仲直りHだったんだな。

事件はドタバタと解決し、離ればなれになった切なさをほんのり漂わせながらのエピローグ……かと思ったら最後の最後に怖すぎるホラーなお手紙が。まじで迫りくる恐怖に震えた。なんつー終わり方!
早く次が読みたい。