疲れたときに浴びたくなる溺愛。
タイトルに引き寄せられて読みました。
年上にかわいがられるピュアな子という構図は癒しですね。
初めての家事代行の日、酔って帰ってきた京平に半ばおそわれたと言っても過言ではないのに
育の危機感がなさすぎて心配!と初っ端から思ってしまいましたが。
経験がなくて初心な育だから、京平のちょっと強引だけどその中にあるやさしさとかストレートさに惹かれるのも、
来るもの拒まずでいつも人に囲まれていたからこそそこまで個人に興味を持てなくなっていた京平がそんな育を可愛く思う気持ちも、わかるような気はします。
溺愛というにはもうちょっとかな?と個人的には思いましたが、かわいらしいお話でした。
今作はコミックスの2.3巻が収録されている大ボリュームの2枚組。
前作でもアフミスの世界観を壊さないままに声で楽しむ魅力を伝えてくださった声優様たちが、今作でも感情豊かにふたりの心を届けてくださっています。
キャストおふたりのお言葉を借りれば「致す」シーンが多いこちらの作品。
たしかにとても官能的でそれも魅力のひとつではあるけれどもそれだけじゃなくて、身体を重ねるたびに夜を越えるたびに心を通わせていくそんなやりとりが
コミックスではその仕草や表情から伝わってくるところ、
ドラマCDでは声色や言葉のニュアンスがよりストレートにわかりやすく表現されているような気がします。
けじめをつけたふたりのそれぞれの苦しみ。
犀川さんが虎谷くんを大切に思うようになった過程。
まっすぐな後悔と謝罪。
そこからの特大の愛。
原作を読みながらどんな声色で伝えていたんだろうと想像していた数々の言葉たちが
期待を裏切ることなく、きっとこの温度で伝えていたんだろうなぁと感じるあたたかさで届けられます。
心を伝えあったふたりがストッパーなく愛を交わしあう夜明け回はほんとうに感無量です。
原作がすみずみまで音源化され、中にはアプリでのオマケやコミックス特典が組み込まれた回もあり、
それが自然な流れで組み込まれているのでとても贅沢に楽しめます。
豪華なボーナストラックにキャストさんの楽しすぎるトークCDに加えて、描き下ろし漫画2作に先生のQAがとても嬉しい小冊子がついてくる夜LOVEセットも激しくオススメしたいです!
先生がたくさんの想いを伝えてくださり、CDも作品(漫画)も一層楽しめて大好きが深まる一冊です。
2巻お迎えしたばかりですが、この先のふたりも是非とも音源化されると嬉しいなと思っています!
先輩の目の輝きに惹かれて読み始めました。
恋愛対象が同性かもしれないと悩む太一の、その決定打となるような先輩との出会い。
突き放すようなのに、やさしくて思わせぶりな先輩に振り回されながらどんどん好きになっていく太一。
一方的な想いかと思えば先輩が腹の底に抱える気持ち、執着は相当なもので。
先輩が太一にそこまで執着する理由がわからないなと思ったのですが、わからなくて当然なのかな。太一だから執着するというよりは、それが誰であっても先輩が好きになった相手に対して執着がある、そんな感じなのかと。
先輩自身、そのことを引け目に感じているようでもあって。
だからこそ太一を手放そうとしたのに、素直さと真っ直ぐさでぶつかってくる太一が何だか強いんですよね。
そんなにチョロくて大丈夫?と心配になる瞬間もあるのに、人に対して揺らがず流されず向き合う心が、先輩にとっての救いでもあるんだろうなと感じました。
ロフトでのいちゃいちゃ、良いですよね。
お顔の美しさも良きですが、ふたりの身体の厚みがしっかりしていて。その重なりも良いなぁと思いました。
わたしは好きなふたりでした。
恋に臆病なのに貞操観念はゆるめで、どこかちぐはぐなひかげさん。
輝々くんに対する当たりの強さは理不尽にも見えるけど、それがだんだんとかわいく見えてくるから不思議。
過去に失った恋に囚われてひとりの世界に閉じこもるひかげさんだったけど
恋に深入りせずにその場の楽しさを優先する輝々くんだったけど
全然逆のようなふたりが、好意を向け合っているわけでもないふたりが、
過ごす時間の中にゆっくりと相手への特別な気持ちを膨らませていく流れがやさしく感じられました。
好きだとキッパリ言えなくても
今抱いている感情が「好き」だったらいいなと思える輝々くんの心がとても良いなと思いました。
お店の中で……とか
親族が倒れたばっかりで……とか
気にしてしまえばひっかかってしまうかもしれないけれども
誰かひとりと特別に時間を過ごす中で生まれる好意やそれに伴って変わっていく心の描かれ方がわたしは好きでした。
えっちなシーンもボリュームたっぷりでしたね。
最初からその場面では素直に委ねるひかげさんでしたけど、付き合ってからはあざとさも加わって一層盛り上がりそうなふたりが楽しそうで何よりです。
恋人としてのふたりがその関係性の中での居心地を見つけていくようなお話でした。
恋人となった慶司との時間に浮かれたり戸惑ったり、くるくると動く雀さんの表情や感情が鮮やかで。
そこに好きを隠さない慶司のストレートな眩しさ。
全部見せても嫌われるわけないと思えるほどに注がれる愛情は、雀さんにとってどれだけうれしくてあたたかくてかけがえのないものなのかなと。
雀さんのそんな受け入れ方が、慶司にとっても大切でたまらないんだろうなと思えました。
いくつになっても恋に向き合えば甘酸っぱさが伴うように、そんな自分も認めて向き合って
隣に目を向ければ笑顔の相手がいることの幸せを分け与えられているような心持ちになれました。
いや1ページ目のインパクトよ。
何がどうなってこの情景にたどり着くのかどうにも気になり、購入に踏み切りました。
が、1巻ではまだ1ページ目ほどの関係にたどり着いていません。
Vtuberとして交流を深めてきた相手との初対面。
やってきた相手は誰もが知るアイドルで
コワモテで人に怖がられ陰に行きてきたセロくんにとっては
そのキラキラはあまりにも眩しすぎる。
だけどそれまでの時間がふたりにはあって。
素性は知らなくても交わしてきた言葉
言葉の心地よさに会話の温度
たとえば住む世界が違うと感じたとしても心が近くにあることはわかって、
コラボ配信を始め、続け、交流を深めていって、
いつのまにかヌフレに……
ヌフレ?
ふたりの心の近づけ方は1ページ目からは想像もつかないほどゆるやかに描かれているのに
ロンくんが一途を拗らせすぎているが故にカオス。
セロくんがあまりにも純であるために
これから先どうやって心を自覚していくのか
どんな風にふたりの恋を実らせるのか
1巻で完結じゃないのか〜っともどかしさはありますが、この先のふたりも見届けたいなと思います。
最後まで読んでロンくんの年齢というかふたりの年齢差に驚きました。
まぁロンくんアイドル様だからそかそかと思いつつも、仕上がってみえる癖はその年齢で???
(勝手にロンくん年上だと思っていました!)
歳を重ねれば重ねるほど、自分には無理だと遠ざけることの方が簡単だし楽になって。そうすれば傷つかないで済むし、惨めな思いをすることも減るし、山はないけどどん底すぎる谷もなくて、そこそこそれなりに生きられると言い聞かせるのがある程度の大人なのかなと思います。
まさに雀さんはそんな感じの人で。
でもやっぱりそんな中でも誰かに見出されることを諦めきれなくてでもそんな気持ちを見透かされたくなくて、なのにどうしようもなく慶司に惹かれていく。
自分に好意を抱いてくれているから。
それがきっかけだったとしても
振り返った過去にそんな欠片を見つけて、隠さずに近づいてくる今にときめく心を呼び覚まされていく。特別じゃない恋の芽生えに納得してしまう過程がしっかりとありました。
立場の違いも年齢も性別も、簡単には飲み込めない要素ではあるんだろうけど
それを越えても一緒にいたいと選べたふたりで良かったなと思いました。
健気な受けにピュアを呼び起こされて純真な恋心に踊らされる攻めはいつ見ても良いものです。
こちらは流行りの(これから流行る?)童貞返りをぶちかます攻め様のおひとりなのかなと拝見しました。
仕込み屋をしている忍くんと、仕込んでほしい戌峰くん。
断りきれない忍くんは、やっぱり根っからのソッチの人ではなかったのかな。断ろうとするのにほだされて、突き放そうとするのに手を伸ばして。
池袋の人口が100人なのは忍くんの心に戌峰くんが根ざしてしまったからですよね。
変にひねくれていないふたりがそれぞれに恋心を自覚してピュアに恋を結んでいく朗らかさが、始まりからは予想外の流れでもありキュンが詰まっていました。
描き下ろしの寝起きふたりがかわいいの塊でした。
寝顔残しておきたい攻めも寝顔かわいいと思ってほしい受けも、心まるごとで相手に向かっている感じが微笑ましくてこの先のかわいいが見たいなと思えるふたりでした。