ツッコミ側が基本冷静ツッコミで突飛ギャグとのバランスがよく面白かったです。
冒頭の暴れ牛の時点でギャグの方向性が見えて良かった。
特に主人公の友人田中が振り切れた銭ゲバのクズで面白かったです。勢いが凄い。
本編の当て馬となんやかんやする番外編があるのですが、軸のブレない銭ゲバで本当に面白かったです。
しかし肝心の主人公を好きになれず残念。
恋愛思考がステータスヤリモク男としか思えませんでした。
主人公の主義主張(オメガ=ネコと決め付けられることへの不満)についても最初はモヤモヤしたのですが、設定をきちんと読んだら納得。"全員孕める世界"という特殊なオメガバース設定でした。
とはいえタチへの強い拘りについてはあまり説得力が無く、話し合う姿勢をもっと見せて欲しかったなと思いました。
オメガという枠にはめて貶されることを嫌悪しながらも、相手をアルファという括りで見下しているように感じてしまいました。
そして根本的なオメガバース設定(オメガバースプロジェクトの設定)に気になるところがあってクソ〜!!!! ってなりました(笑)
頭空っぽにして読みたいぶっ飛びギャグなのに主人公と世界観のせいで頭使わされてしまった。
受けの烏丸はぶっ飛び金持ち天然キャラで面白かわいかったです。
いつ恋に落ちたのかは完全に謎ですが、サラッと相手の性癖を受け入れたところも良かったです。
当て馬のアラブも振り切れていて良かった。自業自得とはいえ今後が心配です(笑)
相殺して萌2かとも思いましたが、田中があまりに良かったのと笑いのツボは合致していたので神評価にしました。
田中をもっと浴びたいです。
EDになってしまった主人公。公衆トイレでフェラをする男を目撃し何故か勃起してしまう。驚愕した主人公は男たちに声をかけ……。
「あの、見てていいっすか?」
……エッ!?!?!?、?????? ってなりました(笑)
スタートから倫理観がバグっていますが、あまりに振り切れていたので即脳みそを切り替えることが出来ました。
冒頭の回想がセフレ相手だったのでヤリチンクズ主人公かと思いましたがそんなことはなく、一話目の時点で意外とマトモな人物と判明して良かったです。
イラマされて苦しそうな男を見て萎えたり、フェラをさせていた男がサッサと帰ってしまったことに引いていたり、噎せる男を心配して背中をさすってあげたり(下心だと勘違いされたが主人公にその気はなかった)、好感度の上昇がめちゃくちゃ早かったです(笑)
メインキャラ二人とも貞操観念ゆるゆるですが、可愛いキャラクターでした。
公衆トイレでのフェラとか言う狂った関係からスタートしたにも関わらず、普通にお友だちから始まってビックリ(フェラはしているけど)。
始まりが始まりだっただけに逆になんでも話せる友人になれたのかもしれません。二人とも友人が出来たことを喜んでいる様子が可愛かったです。
主人公の力翔はフリーターで友人が居ないとか言っていますがコミュ強だと思います。この話やたら登場人物が多いのですが、セフレの女たちを含めてほぼ全員と仲がいいです(笑)
受けの冬也は口が性感帯で、セックスをするよりもフェラが好き。自分の性癖を相談したことがキッカケで尊敬していた高校の先輩から性欲処理に利用されるようになります。
現在では先輩以外にもフェラをする相手がいたりと、かなり心配になる貞操観念の持ち主でありながら、キスは好きな相手としたい、などと純情な様子を見せる可愛さがありました。
そして冬也が自分からキスを強請るところがめちゃくちゃ可愛かった。実質告白でしたアレは。
しかし最終的な告白場所が出会いの地(公衆トイレ)で笑ってしまいました。あらゆる意味で最低。
このタイトルとテーマであんな始まり方をしたにも関わらず、挿入まで至りません。それもまたこの二人らしいかなと思いました。
万が一別れるようなことがあっても友だちで居られる二人だと思います。
いつ恋に落ちたのかとか、EDの原因とか、力翔の過去とか、ハッキリしない所が色々とあります。
冬也が力翔に落ちるのは説明が無くてもそれなりに納得出来ました。比較相手が先輩なので(笑)
出来れば力翔のことももっと詳しく知りたかったです。
ツッコミどころは最初からずっとありますが、コミカルさと二人の可愛さで最後まで楽しく読むことが出来ました。
完結済みタテヨミ作品。
デビュー以降落ち目のデザイナーソヒョンと、売れっ子モデルのヒョウォンのお話。
方向性は違いますが、互いに影響を与え合って成長する良いカップルでした。
デザイナーのソヒョンが尽くモデルに仕事を断られ、友人の伝でヒョウォンを紹介してもらうところから物語が始まります。
モデルのヒョウォンは、仕事には真面目で実力はあるものの、プライベートではちゃらんぽらんな問題児。いわゆるヤリチンキャラです(描写は序盤のみ)。
初対面時もモデルの女とセックス中で、ソヒョンからの印象は最悪。ヒョウォンは軽いノリで仕事を引き受けますが、ソヒョンは切羽詰まった状況でなければ断っていた様子でした。
揉めたりもしますが、なんやかんやで仲良くなった二人。
下半身人間のヒョウォンがソヒョンをそういう対象として見ておらず、毎日のように一緒に飯を食ってはお泊まりしていた所が可愛かったです(そもそもゲイでは無かったのだが)。
ソヒョンと肉体関係を持ってからはガツガツし過ぎて怖かった。ソヒョンにも勘違いされるのですが、ヤリモクだと思われても仕方が無いレベルで迫りまくります。
押せばヤらせてくれると考えていて(実際そう)、どうせ断らないでしょう、みたいな言動を平気でするのでめちゃくちゃ腹が立ちました(笑)
この時のヒョウォン、ソヒョンの仕事の邪魔をしているようにしか見えないんですよね。
しかし、物語終盤でソヒョンに勘違いされている事を知り、自分の言動の酷さを自覚。必死に我慢する姿が良かったです。
ちゃんと一回で我慢出来るようになっている……! と低レベルな感動を覚えました(ブレーキの効かない暴走車両だったので)。
対するソヒョンは気難しいデザイナー。
デビューショーで成功を収めて以降スランプに陥り、精神的にかなり参っています。
そんなソヒョンがヒョウォンと関わって元気を取り戻して行く姿が微笑ましくも心配になりました(笑)
遊び人なヒョウォンに嫌悪感を抱く常識人かと思いきや、ちょっと変わったところのあるキャラクターで面白かったです。
今はデザイナーとして落ち目のソヒョンですが、それに至る過程が最悪で良かった。ソヒョンの元彼が関わって来るのですが、この元彼が想像と違う方向性で最低のメンヘラで最高でした。
ソヒョンの元彼、ジュヒョクはモデルです。恋人としてだけではなく、仕事のパートナーとしてもソヒョンに寄り添ってきたジュヒョクは、デビューショーに成功し自分以外のモデルとも積極的に関わりを持つようになったソヒョンを快く思うことが出来ません。
ジュヒョクは自分に絶対の信頼を置いているソヒョンに対し、デザインのダメ出しを繰り返します。ネガティブな言動を重ねられたソヒョンは、自分の作品に自信を持つことが出来なくなってしまいます。
意図的にスランプに陥らされたような状況。
そこから更に、疲れきったソヒョンは撮影現場でスタンドライトを倒してしまい、その下敷きになったジュヒョクが肌に火傷を負ってモデル生命を絶つことになってしまいます。
ソヒョンがライトを倒したことも、ジュヒョクが怪我を負ったことも、故意ではありません。
この後の二人がどのようにして別れたのか定かではありませんが、この事故を機に完全にスランプに陥ってしまったソヒョンは、友人に連れられて韓国へと渡りヒョウォンと出会うことになります。
そしてそんなソヒョンを追いかけて来たジュヒョクは、火傷を盾にソヒョンを手元に置こうと画策します。ソヒョンのデザイン盗作まで犯すかなりの最低野郎でした。
過去回想の部分がメインストーリーでそのままメリバエンドを迎える作品なら、めちゃくちゃ好きなキャラクターだったと思います(笑)
ヒョウォンに対して流されやすい印象しか無かったソヒョンが、ジュヒョクに迫られた時にきちんと拒絶したシーンが良かったです。
ジュヒョクとの再会後、ソヒョンはわりと最初からきちんと拒絶していたと思います。それでも引かずにあの手この手でソヒョンを手に入れようとするジュヒョクに対し、最後まで自分で話を付けた所がカッコよかったです(それが最善かはさておき)。
ジュヒョクが未練タラタラのまま最後にすんなり引いたのは、ソヒョンが一人で立ち向かってきたからかなと思いました(スカッとする展開では無い)。
ジュヒョクとの関係に区切りがつき、デザイナーとしてもやっと前を向くことが出来たソヒョン。
しかしジュヒョクに与えられた精神的なダメージは大きく、ヒョウォンとの恋愛関係に積極的になることができません。
ソヒョンはヒョウォンと別れ、単身韓国を離れることを決めるのですが、最後の最後空港で考えを改めソヒョンと共に居ることを決めるのでした。
ソヒョン。決定的な瞬間で自分から行動してくれるので見ていて気持ち良いです。
外伝ではその後の二人を見ることができます。
なんとジュヒョクにも新しい恋人がいるらしく、ソヒョンとは良好な関係を築いているようで驚きました。
最後はウェディングフォトを撮って圧倒的ハッピーエンドでした。
結婚おめでとう!!!!!
ヒョウォンの仕事に対する姿勢や、ソヒョンとジュヒョクの話し合いなど、気になるところが全く無かったわけではありませんが、最終的にめちゃくちゃハッピーで読後感が良かったです。
お互いをミューズだと感じている二人で、良い影響を与え合っているところが本当に良かった。今後もめちゃくちゃハッピーだろうなと思いました。
評価やや迷いましたが、キャラクター(特に元彼)が好みだったことと読後感の良さで神評価にしました。
ソヒョンの友人でヒョウォンの事務所社長ソウさんがこの物語のMVPだと思います。感謝!