年下の会社社長×シゴデキ営業マン。
受けの鳴沢はゲイ。前の会社で社内恋愛していて、年下彼から職場で迫られているところを同僚に見られ、「鳴沢さんに襲われた」と吹聴されて居づらくなったため退職。転職先はアプリ開発の小さな会社だが、社長は大企業の経営者の三男。会社も実家から融資を受けている。学生の頃起業し一度失敗したことで社員との距離を詰められず会議にも出ていなかったところを鳴沢に会議に出てくださいと言われて出るようになり、彼が潤滑剤となって他の社員との関係も良好になっていく。社長は過去に付き合った相手は女性ばかりだが、男性の友人を好きになったこともあり、バイを自認。鳴沢に助けられたことで鳴沢のことを好きになり告白する。鳴沢も社長に秘かに思いを寄せていたが、自分が10才年上で相手がハイスペということに引け目を感じ一度断る。思い直して告白しハピエン。
職場でのあれこれは身につまされる部分もありましたが、健康促進アプリというものに興味を持てず、興味を持てるお仕事ならお仕事の部分ももう少し楽しめたかなと思います。恋愛については、ドラマ性はなくよくある職場恋愛という感じで、惹かれ合う経過も、年の差や社長と部下という立場の違いからくる躊躇も楽しめました。告白を一度断ったのも、年の差があって相手が社長でバイならそうなるよなと思います。
お互いに過去の相手と気まずい別れ方をしている(社長のほうは恋人としての付き合いはなかったですが)ので、そこと決着をつけてからハピエンになるのかと思っていたから、その点は少し拍子抜けしました。次巻以降で回収されるのかな?
二人とも個人的にキャラ萌えはあまりなかったですが、仕事の虫で他の社員にも誠実に向き合っているところは好感が持てました。
恋愛しないタラシ(男女問わず)×触られるのが苦手な美形。1巻完結で話のまとまりもよかったです。
過去に付き合っていた相手とのセッがトラウマで人に触られることが苦手な受けが、それを克服するためにナイトクラブのキャストのバイトを始めます。個室なら抜くまでの性的接待もありな店です。そこの店長の友人で常連客である攻めが受けのことを面白がって指名し、接触拒否の克服に付き合ってくれることになります。外でデートすることもあり、受けは攻めを好きになりますが、攻めは誰とも恋愛する気はないらしい。一度上手くいかなくても何度でもトライしてほしい的な受けの言葉に心を動かされ、たまたま受けに別の客の指名が入ったことで、受けを誰にも渡したくないという独占欲に気づけたようです。その場に乗り込んで店外に連れ出し、思いを伝え合って攻めの家で最後までしてハピエンでした。
攻めが恋愛しなくなったのは、自分以外の家族が全員交通事故で亡くなり、一生働かなくても暮らしていけるような財産を継いだことで、周りの人たちの態度が変わったことが原因だったようです。そのわりには人と関わることが好きな性格だし、接触が苦手だからと性的接待をするお店で働く受けも含めて、ちょっと極端な振りきれ方だなとは思いました。
遊び人が好きじゃないせいでストーリーにはあまり萌えを感じませんでしたが、絵が綺麗でよかったです。
今回、ヨキに発情期が来て、洞窟にこもっている間にまた島外から侵入者が現れます。今回は誘拐目的ではなく、同盟を求めに来た使者でした。島外の大陸では強い部族が勢力を広げつつありますが、それに従いたくない部族もいるようで、使者の部族もそのうちの一つ。使者を案内してヨキは里帰りし、パドルもついてきます。ヨキの父は、自分を助けて弟が死に、族長の娘で弟の妻だった人を娶って族長の娘婿の後釜になったという複雑な立場で、ヨキに対してもあまり父親らしい態度を取れずにいました。それが直球なパドルのおかげで親子の距離がちょっとだけ縮まったのがよかったです。ヨキが人に気を遣いすぎる性格になったのも納得がいきました。
島外の部族と手を組んだところでどうやって連合部族に対抗するかの具体策はまだ出ておらず、とりあえず島の二つの部族から大陸に視察の一行を派遣してから同盟するかどうか決めようというところで終わっています。パドルやヨキも視察に行くことになりそうで、次期族長自らそんな危険なところに行くの?とかなり心配です。
前巻よりお話に広がりが出て、オメガバ以外のストーリーも面白くなってきました。パドルが終始、嫁ラブ♡だったのもよかったです。
原作は未読です。
個人的にこの作品の推しキャラが当て馬のハインツなので、この巻は今までで一番楽しめました。
いよいよ魔族との調印式当日となり、調印式は無事に終わりましたが、その夜、花火が上がることになり、花火の打ち上げ台にハインツの手の騎士がいることにカイルが気づきます。様子を見に行こうとしたところハインツに掴まり邪魔されたので、ドラゴンに憑依して打ち上げ現場に行き、花火を竜厩舎に打ち込んで魔族のドラゴンを殺す計画があることを知ります。
以前、魔族の暴動が起こったのも、ドラゴンを毒殺されたことがきっかけだったので、再びドラゴンを殺して和睦を阻止しようという企みでした。
ドラゴンに憑依したカイルが直前に厩舎のドラゴンを逃がしたおかげで、ドラゴンは無事でした。
気を失ったカイルはハインツに連れ去られ、手籠めにされようとしますが、憑依した後遺症で頭痛が出たので、最後まではされずに済みました。アルフが助けに来ますが、毒を仕込んだ刀でドラゴンが切りつけられて暴れ出して、制御するためにアルフが飛び乗り、カイルもドラゴンに憑依します。おかげでアルフは無事でしたが、カイルは憑依をしすぎたせいで意識が戻っていない感じで終わっていました。
ハインツは横暴で卑怯ですが、カイルのことを大事にしてくれているところは憎みきれないところがあり、「俺の抜け殻でよければあんたにやる」とカイルがハインツに言うところはぐっときました。
話の展開は面白いですが、腑に落ちず没入感が削がれる場面もありました。
いくら交易での利益が減る可能性があっても、東部の貴族たちが魔族に喧嘩を売ろうとしている心境が理解できません。魔族のほうが圧倒的に力が強いのだから、また暴動を起こされて国を奪われてしまえば、交易どころではないと思います。
カイルのことを大切に思っている魔族の兄も、弟が連れ去られた後どういう目に遭うか予想ができるのに、すぐに助けに行かずに攻め任せにするのは、どうにもストーリー都合に思えました。小説のほうには行動原理もちゃんと書かれているのかな?
とは言え、ハインツがカイルに執着する理由は十分納得できたので、よかったです。ハインツにも誰かいい人が現れてくれますように。
原作は未読です。
王族の傍系である辺境伯×人間と魔族のミックスの騎士。
辺境伯の攻めが受けの元上官。もともと恋人同士だったのが、攻めが期間限定で辺境伯を継ぐことになったタイミングで別れ、三年が経った頃に再会して以降のお話。前巻で別れた理由を告白して受け入れてもらえて、よりを戻したような形になっています。
今巻では家宰殺しの容疑者だった受けの母親が、受けに執着している伯爵の家に母子共々監禁されていることがわかったので、受けが助けに行きます。助けたあと、辺境伯の元に連れて行こうとしたところ、母親に刺されます。たまたま王都に来ていた魔族の王が受けの腹違いの兄で、その部下が助けてくれて、兄の血を飲んだことで一命を取り止めます。
母親は捕まり、家宰殺しを白状したので裁かれることになりました。
実の母は魔族の王だった受けの父に無理やり犯されて受けを授かっているので、受けを殺そうとしたことも納得はいきますが、親子であることを隠したかったのなら、なぜ人目につくところで赤子を捨てたり、紋章の入ったスカーフを持たせたりしたのだろうと思います。
罪もない子供が実の母親に殺されかけるというのは、同情で涙するよりも胸糞悪さのほうが勝りました。不憫受け好きな方には刺さるのかな。母親にも何か救いがあれば、読後感はもう少しよくなっていたのかなと思います。
回想が少し出てきますが、出会った頃、受けが14才で完全に大人と子供なので、その頃から攻めは受けのことを可愛いと言って特別扱いしていますが、かなり背徳感があり、恋愛面は今回も楽しめませんでした。
受けに執着している当て馬の伯爵が好みなので、続きは読みたいと思います。
原作は未読です。
王族の傍系である辺境伯×人間と魔族のミックスの騎士。
辺境伯の攻めが受けの元上官。もともと恋人同士だったのが、二人が別れて三年が経ち、再会したところから話が始まります。受けは魔族の力でドラゴンと会話したり憑依して操ったりすることができます。
別れたのは、攻めの兄たちが立て続けに亡くなり、姪が成人するまでの間、攻めが辺境伯を継ぐことになったので、辺境伯領に一緒に来るよう受けを誘ったところ、受けが手切れ金をもらって別れを選んだ形です。実の母から借金の肩代わりを頼まれ、父親が王都動乱の首謀者であることを家宰にバラされたので、母親に口止め料を渡すために手切れ金をもらって別れを選びました。
手切れ金をもらったのは一度だけでしたが、その後も家宰を脅して金を奪い続けたことになっていて、家宰はひと月前に殺されていました。孤児院を盾に取られ、孤児院で育った幼馴染が家宰を脅していた犯人として名乗り出たので、彼を助けるために受けも王都に行きます。
家宰殺しの容疑者になったわけですが、容疑が晴れるまでの間、王女の護衛をすることになります。王女の母も半魔で王女もドラゴンと会話ができるので、受けが選ばれた形です。
ドラゴンに頼んで王宮を抜け出した王女を追いかけて保護したことで、早速役に立ちました。王女の脱走には、受けに執着している伯爵も一役買ってそうです。
別れた本当の理由について告白し、攻めはそんなこと気にしないという感じで受け入れて、最後はエチして終わっていました。
受けの生い立ちはかなり不憫ですが、コミカルなパートも多く、気分が重くならずにさくっと読めました。別れた後から話が始まり、回想シーンも多少は出てきますが、二人がなぜ恋人になったかの詳細は明かされないので、終始、1巻を読まずに続編を読んでいる感じがつきまといます。何かのスピンオフかなと思って、何度か他に前日譜が公開されていないか探しました。
脇役も含めてキャラ萌えはありますが、恋愛面での萌えはあまりなかったです。
こちらのサイトで高評価だったのでネタバレ検索なしで試し読みだけ読んで購入しましたが、個人的には過去一読むのがしんどかったです。
「美味しそう」とか「人を食う」とかそんな不穏なワードが出てきて、いやでも、人気作品だし、実はそんな妄想に囚われているだけのメンヘラ系の話では…と希望を持って読み進めましたが、字面通りでした。オカルトや妖系のホラーを期待していたら、人を食らう宇宙人の話…。
受けの記憶を読み取って幼馴染に変異(?)している宇宙人の攻め(本人は宇宙人の自覚なし)に食事を提供するために、受けは自殺希望者を募って自殺幇助をしています。そのことが攻めにバレて攻めが自分が宇宙人だと知ることになり、そのことを受け入れることができずに、二人でビルから飛び降りて心中します。ただ、その後のニュースによると、発見された遺体は一人分。その後、時間が流れた感じのコマを挟んで、公園でブランコに座ってる攻めっぽい子供と裸の受けっぽい子供が出会ったところで終わっていました。死んだのは受けだけで、生まれ変わった受けと生き残った攻めが時を経て再会したということなら辻褄は合いますが、見た目(髪の色)が逆だったので、結局どういうこと?と理解に苦しむ読後感でした。
メリバでも最後がすっきりしていたら、ストーリーだけは中立でしたが、個人的には、萌えは皆無でストーリーも趣味じゃなかったです。
生まれ変わり+現世では攻めが目玉の妖怪に憑かれている話の続編。
攻めと受けは前世でも男同士で恋仲だったけど、お互いの家を守るために攻めは受けとの約束を破って見合い相手と結婚して、裏切られたと思った受けが攻めのことを恨んで入水自殺していたので、その恨みで生まれ変わった現世の攻めには怪異が憑き孤独になるように仕向けられていたようです。現世の二人の関係が深まりかけたところで前世の受けが覚醒し(受けの体を乗っ取る感じ)、自分の生まれ変わりと攻めの生まれ変わりが上手くいくのは許せないと言って二人の邪魔をします。
攻めも前世の記憶があって、結婚後に前世の受けに「お前を愛している」という手紙を書いていたことを伝え、それを聞いて前世の受けは成仏した感じでしたが、「お前を愛している」と言われたからといって、他の人と結婚したことに納得できるのか(そもそも既に好きだという気持ちは伝えられていて、家のために結婚したことは状況からわかっていたことなので)と、モヤモヤが残りました。
恋愛の部分を差し引けば、ところどころホラーチックな絵でもコミカルとシリアスのバランスがよく、読み物としては面白かったです。
試し読みで攻めに憑いている目玉の妖怪(?)のホラーテイストな絵を見て食わず嫌いしていましたが、こちらのサイトで人気だったのでチャレンジしたところ、ホラー苦手な自分でも全然大丈夫でした。
母の実家に引っ越しし、幼馴染と再会したけど、幼馴染には目玉の妖怪が憑いていて自分はその子のことを全然覚えていなかった、というところから話が始まります。妖怪たちは攻めのファンで、受けに憑りついて「付き合ってくれ」と言ったりキスしたりするので、読者にとってはただありがたいだけの存在。読み進めるうちにホラー感はなくなりました。
子供の頃からキスしているので、その頃から両想いだったのかな。最初から特別扱いしてくる攻めと妖怪たちのナイスアシスト(?)のおかげで記憶のない受けもすんなりと攻めに惹かれていきます。子供の頃だけじゃなく、前世でも恋仲だったようですが、前世では攻めは別の人と結婚しているっぽい。攻めが受けに告白しキスしたところ、前世の受けが覚醒して――というところで次巻へ持ち越し。
お互いに前世からの運命の相手で最初から恋に落ちることが決まっていたような感じで、恋に落ちる過程のワクワクドキドキ感は薄かったです。読み物としては面白かったので、続きも読みます。
策士だと思う部分は何もなかったです。財産と爵位を奪うために辺境伯の攻めと結婚したのも、運命の番だと思っていた相手への未練と、子供のころ可愛がっていたドラゴンを逃がされたことへの恨みや理由を知りたいという気持ちからかなと思いました。実家を立て直すだけなら他の貴族でもよかったでしょうから。
受けは心に傷を負って素直になれなくなっていて、「本当の俺を知ったら」的な自虐的な心の声が頻繁に出てきますが、言うほど表裏はないので、心の声を過剰に感じてしまうことが多々ありました。
攻めのほうは終始一途なので不快に思う部分はなかったですが、モンスターとの戦いで行方不明になった際、受けへの遺言を残していて、結婚してすぐに作られた遺言書で領地のほとんどを受けに譲るような内容だったので、領地経営の手腕もなく(手腕があれば、実家を立て直したでしょうから)、軍事経験もなく、長年会っていなかった受けに国の防衛の要となる辺境伯領を託すことについて、国防や領民のことが二の次になっている気がして無責任に思えました。
「帰らぬ人」になっていた攻めが生きて戻って来たのは、ドラマティックなストーリーだと思いますが、受けが攻めの死を信じていないせいか悲しみとしてはあまり伝わって来ず(「悶々とした日々」と書かれているくらいなので、その程度だったのかと)、生きていたとわかったときの感動も薄かったです。最初は死を受け入れられず呆然自失でも、75日もあったのなら、このまま本当に帰ってこないのではないかと不安になったり、寂しさで涙したり、もっと色んな感情があるのが生身の人間だと思います。
攻めの呪いを解くために受けが悪魔召喚したのもすごく独善的に思えるので、物語の主人公に期待するような魅力は感じませんでした。呼び出した悪魔があっけなく退散したのにも、かなり拍子抜けしました。
オメガバ―スの設定は男同士で結婚できるという点でしか生かされていないので、そこも肩透かしに感じた部分でした。