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エキスパートレビューアー2024

女性Sakura0904さん

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これからもっとひりひりしそう

 かなり久々に河井先生の作品を読みましたが、絵の可愛らしさと根底に潜む重厚感が両立しているのが稀有な作家さんだなぁと改めて思いました。金持ちのパスカヴィルに拾われて愛人となったユキと、仮面舞踏会で彼に魅入られたカイ。とてもそそられる三角関係でしたが、カイが体格もユキよりだいぶ小さい子供なのと、パスカヴィルとユキの長年の関係性や、パスカヴィルのユキに対する感情があまり描かれていないので、1巻ではまだそこまで萌えは感じられませんでした。掘り下げ次第で2巻以降ぐっと引き込まれそうだなと予感しています。

続きが読みたいなぁ

 下巻は淳太の気持ちがどんどん膨らんでいく流れで、長年の亮の片想いが十分報われるくらいの感情を、彼も持ち始めたことが嬉しかったです。一方で、淳太に好きになってもらえるように自分本位な行動をしたりせず、淳太のはっきりした気持ちを聞くまでお笑いの道を真剣に歩んでいた亮もかっこよかった。自分が自分らしく生きられる道に導いてくれた淳太への気持ちは、恋愛的な好意だけじゃなくて、敬愛も慈愛も含む本当に大きな愛なんだなぁと。そんな感情を抱える亮を可愛い、愛おしいと思える淳太ですから、漫才の相方としてもパートナーとしても末長く安泰な、磁石のようにぴったりな関係性に落ち着くんだろうなぁと思います。純粋に漫才道としても仲間同士での切磋琢磨が面白く、BLに偏っていない描き方が素晴らしかったです。

一般漫画のように熱く、でも萌える

 漫才を扱ったBL漫画は初めて読んだ気がします(忘れていたら申し訳ないけれど)。自分は漫才のネタなんかさっぱり思いつかない人間なので、BLでありながらウケるネタ、ウケないネタをしっかり分けて書き込んでいるところにも感心しました。あとがきでも仰っているように、先生のお笑いへの愛が深いことが伝わってきます。そして、天道に長年片想いしているイケメン・四ノ宮がとっても魅力的! 色気を湛えた垂れ目と黒髪が印象的なキャラですが、ヤリチンでもおかしくないのに、擦れたところがなく人とは違う方向に純粋で面白いです。天道の面倒を見ているようで、実は後輩らしく天道に見守られてもいるような、先輩後輩の関係性が絶妙でした。漫才への真面目で挑戦的な姿勢も応援したくなります。下巻を読むのがすごく楽しみです。

メンバーのフラットな価値観も微笑ましい

 初めて読む作家さんでしたが、とても好みのタッチでした。青春ものにぴったりの作風ですね。表紙のとおりバンドマン同士の組み合わせで、互いのバンドメンバーの存在感も濃く、賑やかな雰囲気で進みます。台詞やモノローグが結構青臭いところもあるので、その辺は好き嫌いが分かれるかも。同年代なら十分共感できるでしょうし、年上でも温かく見守れる余裕があれば可愛らしいと思えるでしょう。直感や相手の持つ音楽に惹かれて、そこから徐々に執着が増していく過程はきらきら、ぎらぎらしていて魅力的でした。

本当に大事にすべきものを見失わないために

 なんとなくタイトルや表紙のイメージからラフな雰囲気を想像していましたが、ゲイであることに葛藤するシーンがしっかり描かれているタイプの作品でした。東と柊月の相性は既に割れ鍋に綴じ蓋という感じがあり、大学内での便利屋を本格的に営んでいるのが面白い導入ですね。性的対象はわざわざ言う必要はないというのが今の時代の主流な考え方だと思いますが、男友達に言わないのは不誠実だからあえてオープンにするという柊月の考え方も一理あると思いました。結局正解はないし、自分が傷付きたくないからという理由で言わないのも他人は許容するだろうけれど、本当に許容してほしい近しい人がどう思うかを重んじようとする彼の考えも分かるなと。

 そんな彼に、東は本当の自分の気持ちを蔑ろにしたり、他人の気持ちより軽く扱ったりせず、自分のしたいこと、したくないことに真正面から向き合って、意思を尊重することを教えます。自分の好意で他人を不快にするかどうか、傷付けるかどうかは相手による。一概に決めつけるんじゃなくて、1人ひとりときちんと向き合って、打ち明けるか考えてみてもいいんじゃないか。人を好きになる感情自体は普遍的で素敵なもののはず。柊月が東の言葉で考え直して、高校時代の因縁の先輩とも自分の言葉で訣別し、明るい表情を見せてくれたことを嬉しく思います。2人がどんな風に距離を縮めていくのか、2巻が楽しみです。

擦れているのかいないのか分からない受け

 1巻の復習をせずに読み始めましたが、こんなに複雑な世界だったっけ?と少し戸惑いながら読み進めました。話は難しくありませんが、階級制度はかなり細かく作り込まれていますね。常に落ち着いていて自然と安心感を与えてくれる崇靖と、彼が仕方なく自分のフェロモンの抑制に協力してくれていると思い込んでいる千化八のすれ違いストーリーです。お互い相手に好意を抱いていることは最初から見えているし、長年拗らせていた割には想いの伝え方があっさりで、今回はちょっと物足りなかったかな。崇靖の献身的な愛が素敵だったので、3巻以降でもその後の2人がちょこちょこ見れると嬉しいです。

青と陽炎 2 コミック

ドンドン 

置いていくわけじゃない、一緒に歩めるはず

 1巻で3人の関係性にぐっと引き込まれた記憶も新しいうちに、続きが読めて嬉しいです。バッテリーの北斗と真琴、そしてマネージャーの鷲介が引っ張るチームで目指す甲子園。野球が主題の漫画でないとなかなか出場まで漕ぎ着けないのがこの作品も例外ではなく残念なところですが、試合の焦燥感や興奮、開放感と新たな闘志が彼らと同じ熱量で味わえたのは嬉しいです。

 鷲介のおかげでここまで来れたと強く感じていた真琴。鷲介と一緒に戦えない今、何のために野球をするのかを見失い、立ち止まっていた彼が、北斗の言葉と行動で前に進む道をようやく見定められたことが北斗推しとして嬉しくもあり、鷲介の目線に立って切なくも感じ。でもやっぱり、鷲介の存在の重みもひっくるめて大事にしたいと言える北斗の器が大きくてかっこいいなぁと。真琴の中で北斗に上書きされない鷲介もすごいし、もう3人ともどうにか幸せになってほしい。そう願うのみです。

セクシーな顔して意外と

 萌2に近い萌評価です。メイン2人がとても好みのビジュアルで、読み始めると同時に期待が高まりました。係長である一色は余裕のあるタイプの攻めかと思いきや、まったく驕りを感じさせない、部下の面倒見もいい素敵な上司でギャップ萌え。不眠症であるという八代も、それなりに人生経験があり擦れてしまったところと、一色に対する純情さが交互に見えるのが面白く。夢と現実の間で揺れ動く2人の展開を最後まで楽しく読めました。一方で、一色がノンケということもあり、夢はすごくても現実の2人はそこまで踏み込んだところまで進まないので、いつもの熊猫先生の激しさを期待すると少し物足りなさを感じてしまい。この2人が大好きになったからこそ、これからの2人も見てみたいですね。

颯助の過去が泣かせる

 ここに来てまさかのサンタクロースの登場で、若干世界線に戸惑いましたが、読み終わってみるととてもほっこりする、温かい巻だったなと思います。何より、迷子になってしまった子トナカイである、ギンコがとにかく可愛い。トナカイの姿でも人型でも、びびり屋なところがまさに子供という感じで、抱きしめたくなる可愛さです。彼に目をかける颯助に嫉妬を覚えるコマですが、余所者に気を許せないのは人間の性。時間をかけて相手のことを知っていけば、いつかは解消されるもの。最終的にはコマも含めて皆ギンコが帰れるように協力してくれて、ハッピーエンドの童話を読んだような気持ちになれました。颯助の分け隔てない優しさを好いていることを、コマが自覚していることを知れたのも嬉しかったです。

平親、さすがに盗み聞きはやめてあげて(笑)

 未の小波のことも密かに気になっていたので、彼に焦点が当たって嬉しいです。人型の時は白髪(銀髪?)に黒めの肌。西洋人のようにも見える、なんとも魅力的な風貌ですよね。彼が溺愛しているのが狼の黒太。羊×狼ということで下剋上的雰囲気があるのかと思いきや、黒太が狼というよりほぼ子犬で、成人の人型になっても純粋な男の子のままなので、ほぼ大人なお兄さんと未成年の子、みたいな空気でした(笑)。精神年齢に開きがあって、攻めが受けを猫可愛がりするような関係性は少し好みからは外れますが、加奈子という自分を大事にしてくれた女性を大切に想いながら、小波との関係を築いていくという黒太の気持ちは愛おしく感じました。