望田くんの加速する恋心&ライバル登場に波乱の予感の2巻でした。
真性チワワvsチワワの皮を被った狼…のライバル対決が面白かったです。どんなに足立くんが揺さぶりにかかっても、「所長を好き」っていう気持ちは否定したくない(されたくない!)と珍しく相手に反撃する望田くんの強めな姿勢に1巻からの成長を感じずにはいられませんでした。「俺たちライバルだね」ってかっこよー!「俺なんて~」が口癖の望田Aとは違う望田Bが出てきました…!もともと自己評価が低くて、なかなか自分をうまく出せない彼が、生まれて初めて他人に主張するほど自信がもてた気持ち(「所長が好き」)が尊すぎて息が止まりました。
足立くんに絡まれることで「いい子」じゃない部分にも目覚めていくところもいいなと思いました。むしろそれはファインプレーかもしれない、という絡み方をする足立君の歪なキャラはかなり好みです。ぜんぜん共感できるw。とはいえ望田派の私、少女漫画だったらいい子キャラは大嫌いなのにw、木下先生のBLだと応援しちゃえるマジック!!
強力なライバルの出現により、急速に覚醒してしまった望田くんがフライングしてしまうところは切なかったのですが…所長がちょっと枯れ気味な(?)中年なだけに、望田くんの想いが眩しすぎて受け止めきれない!という大人の態度は至極まっとうだなと思ったのでした。冬眠中の所長の恋心の覚醒も間近でしょうが、リハビリは必要な気がしますw
え?!完結なの!?
と、こちらで皆さんのコメントみて気づいたのですが、そもそも帯に書いてありました…。つか、確かアンソロの掌編的にふわっと開始されていて、ふわっと継続していたから、これからも気が向いたペースで描かれて、まとまったらコミックス出すのかなとか思ってたので、あえて”完結”させなくてもよさげなのに…経年(なんなら介護までw)を見たいCPだったから寂しいです。
独特の執着と独特の性癖、脱走癖のあるねっこ、この癒される三つ巴の日常をたつもと先生の繊細できれいなタッチで読めるっていうのがとてもよい作品でした。攻めの執着は愛がなければホラーなんですけど、めちゃくちゃ愛にあふれているのでほのぼの認定!スケベがなくても十分愛に満ちた日々は表現されているんですけど、やはりBLは大人のたしなみw、スケベの場面によって、それぞれの本質・本心がわかりやすくほぐれる、関係性が腑に落ちるっていうところが面白いのですよね。
啓司さんの会社生活、やたら家庭の事情で早退する社員が多くて大変ですね…と思ったんですけど、きちんと周りにフォローされて、愛想がいい人だけ評価するような雰囲気に傾倒してなくてよい環境だな!って思ったり、少年・啓司くんと日本海と雪がやたらとしっくりくる…美人受けは冬が似合うのかとか、啓司さんの解像度がやたら上がりました。なんといっても凄いな~と思っていたところは、彼のような、一つの側面だけで見ると”モラハラ”に見えるようなキャラをきちんと正面から描いてかつ唯一無二な可愛らしさを表現しているところだったりするのでした。
ラブ以外の部分も読み応え満載のとしのさシリーズのふわっとした完結巻でした!どうぞお幸せに♪
帯の煽りに偽りなし!
あがた先生の作品は、どエロいけど本質的にとても純粋な関係性を描いているという印象があるんですが、今回はそのエッセンスがわかりやすく、本当に「あがた愛(先生)史上最もピュアなファーストラブ。」でした…!!ピュアさが期待値を上回っており、物語はオーソドックスなDKもの(たぶん…)なんですが、あがた先生からこういうアプローチ(No-SUKEBE)されると逆にドキドキしてしまうww新鮮~~~っ
モテの陽キャ・雪野が何度目かの「私のこと本当は好きじゃないよね」パターンで振られ(こういうシチュエーションもBLあるあるじゃなかろうか?って最近思うのでした…)、ちょうどそのタイミングで再会した中学の部活の後輩に告白されて付き合うっていう…んもう、だから、君ってやつは男が好きなひとなんだよっていう無自覚な受けが、徐々にグイグイくる後輩君に赤面していくようになる展開、何度読んでも飽きないのはなぜでしょうか…?そして、「人間は受けor受け以外か」っていう価値観の無口で無愛想イケメンが好みの攻めキャラでした。すみません、攻め受けが性癖のストライクゾーンですっていう理由に尽きます…。
もう、これ早く続き読みたすぎて困るんですが、2巻で完結とあとがきにあったので、なんかそれはそれでちょい寂しいから待つ時間を楽しもうなんて思うのでした。年下攻めが好きな人はとにかく読んだ方がよいですよ。
ホームドラマみたいなタイトルでほのぼのできそう♪という期待を裏切らないほのぼのでした。なんといっても高校生を翻弄する小学生・ノブ君がポテンシャル無限大!小学生とは思えないかっこよさに大人の読者もきゅんとするのでした。と言ってもショタというわけではない…(ひたすら健気で可愛いだけ)という設定が神懸ってるなと思った次第です。
俺ってゲイなのかな…とモダモダし続ける主人公・和雄に軽くイライラしてしまうのですがw、彼の周辺のキャラクターが魅力的なんですよね。なんなら和雄に一番魅力を感じなかったかも。和雄に想いを寄せる浅尾先輩、実はかなり不憫なのでは?と思いつつぜんぜん同情を誘わないところがいいですよね。この独特の性癖をもった当て馬(?)先輩の恋愛遍歴も気になります。気のいい日本育ちのアメリカ人マイケルには、望まないところで巻き込まれている不憫さがありました。ノブ君といい浅尾先輩といい、ナイスガイたちが悉く薄味の和雄に執着していくのは軽く不思議でした。
というわけで、独特のテンポと空気感がちょっとクセになる作品でした。(後日譚も読みたいな…)
いや~、なんか話そっちのけで(←オイ!)絵に見入ってしまいました。
圧倒的な画力。むちむちのデカ男が好きな読者さんにはぜひ読んでもらいたいです!
というわけで、ラブコメなんですけどね、受の子があほエロ可愛いです。
いくらエロ可愛くても、なんで攻めの超絶イケメンがアイチのこと好きやねん??って思いながら読んでたんですけど、最後に過去エピでちゃんと回収してて面白かったです。初恋純情編や…(どエロいけど)
もんもん言うサキュバスがいいアシストするんですよね。一見ゆるキャラなピンキー様のおかげで一見ハチャメチャな設定(?)がスッと入ってきます。可愛いのに指導は厳しめというギャップ萌えw
あとお友達に至るまでなんだか美形だらけの学校なので、ホントに目が楽しいです。スケベは圧巻なのですが、飛び道具(激し目のスケベ)がなくても結構読ませてくれる作家様なのでしょうね(後半の放課後デートよき!)。
お庭で運命的に出会ってしまいましたw
次のイベントが待ちきれないんですけどぉ~~!!っていう面白さ、安定感で、はじめて漫画を描いたひとの作品とは思えないクオリティでした。(なんか素人っぽくないんだけど…令和の漫画ってそういうものですか…?)
元教師の寺務職員(なぜ”めぐみ先生”っていうタイトルなのかな?と思ったりしたんですが…)と、”めぐみ先生”に憧れて教職についた元教え子の再会から始まるほのぼの日常系です。素朴ピュアラブです。國枝くんの一途さと一生懸命さは応援したくなるものがありました。設定だけで言うと、ゆき林檎先生の「グッドバイライラック」をちょっと彷彿とさせるんですけど、あちらは少女漫画系(?)でこちらは青年誌系っていう印象です。
個人的に学校の先生のジャージが好きだったりするっていうのも私のなかでの作品の評価を高めてます。同人誌っていうことを考えたら、もはや”神”でもいいのかもしんないな~と思いつつ、いやでも同人誌だぜ(?)っていうところの評価です。電子もあるみたいなので、ちょっとでも気になった方にはぜひぜひおすすめです。おそらく、先生と生徒系というより、日常系(年下攻め)が好きな人向きです!
あ~、早く続刊読みたすぎます。
”行間”というか”余白”が多い作品だと思いました。描かれていることは、どシリアスなんですけど、読んでてつらくなるような重さはなかったので、ふわっと読めちゃうと思います。
が!え~もうこの状況に恋愛が介在できる~?ってくらい男ふたりが抱える問題は重い気がします。なので、めっちゃ感動して泣きました(涙)!or ちょっとわかりませんでした(涙)!で評価が割れるんじゃないのかな~と思いながら、個人的には中間に着地しました。と言うのも…、再会幼馴染はよいのですが、なんか再会前のエピに物足りなさというか、再会してやっぱまだ大好きっていうところの説得力をあまり感じられなかったかも…(読解力ないだけかもしれないんですけど)というところでした。それぞれ女性親族絡みの事情ってゆ~スピリチュアル…
袈裟とかスーツとかどしゃ降りとか、個人的な性癖に刺さるものはたっくさんありました!それぞれしんどい事情はあるけど、ふたりならなんとかやっていけるよねっていうスタンスには恋愛感情より密度高め、なんなら前世からの因縁って言えるくらいの深い”絆”を感じさせるものがありました。
全体的にスリリングな演出の巻でした。ラストに、”続刊早く~”(って小説読んでるんだけど)っていう焦らしプレイがあり、前半は青依くんのスカウト問題でふたりの間にピリっとした空気が流れ、空気を読まない甥っ子の闖入があり~w。
しっかり丁寧にコミカライズされている作品なのでシリーズファンにとっては、とてもありがたいです。
というわけで、印南さんは相変わらずセクシーかっこよ!仕事もバリバリこなして恋人もバリバリ愛しての典型的なスパダリ、THE攻め様!安心安定なので自分が不安定なときは、こーゆータイプの攻め様BL読むと安定しますよね(あとスリーピースが好きすぎるっていう問題もクリア)。今回もタフネスでした。
濃厚なスケベのあとに、思春期真っ盛りの甥っ子が突然訪問してくるっていうのもハラハラどきどき!恋人にそっくりな生意気盛りの高校生に翻弄されながら、益々成長著しい青依くんの仕事と家庭に真摯に向き合う姿勢には、毎度BLってことを忘れて感心してしまうのでした。
期待以上の読み応えに圧倒されて「神」にしてしまいました!
とってもスケベでとっても優しい中高年のためのラブストーリーです。
不器用な大人の恋にひたひたに浸りたい方はぜひ。
作品を構成するすべての要素に隙が無いうえにタイトルが神懸ってますね。
アラフォーのおっさんがこんなに可愛いわけがないと思いながら、アラフォーが可愛いBLを好んで読んでしまう読者なんですけど、そ~ゆ~作品とはちょっと一線を画すような、ずっしりと人生背負ってるおじさま方の悲哀(と恋)にグッとこない大人いるんでしょうかw?(いるかもしれないけど…)
ふたりしてお仕事はストイックなのに、性欲と性癖に素直なのが可愛いすぎました。眼鏡に~!のアレは、初めて見たプレイではないと思うんですが、アキちゃんの切望する表情がいやらしすぎて、新たな扉が開きます。あまりに大人すぎて、実はとっくに恋に落ちていたのに、改めて”好き”と言う感情に照れてしまうっていうのも良すぎます。
なにより、責任世代wのふたりが、それぞれの事情(ローンとか転職とか…もう大変なんだからさ~)をさらっと受け止めて一緒に生活することをナチュラルに決める、穏やかで成熟した関係性(でもスケベは激しい)がとても素敵でした。後期高齢者になってもタクちゃんアキちゃん、仲良しでいてください!
というわけで、笠井先生の小説を読みたくなりましたw
華麗なるフェチの世界へようこそ!
っていう、執筆陣がゴージャスなアンソロです。こういう企画もの大好物です。一話一話は短いものの、内容が濃い~!!!ページ数を上回る読み応えに満足!!さすがのクオリティです。
全部よいのですが、特に五体投地レベルだったのが…
①南月ゆう先生の「舐めフェチ」!というか、普通に中世ファンタジーの主従もの。南月先生のファンタジー、時代物コスチュームって珍しくないですか~?もうそれだけで眼福なうえに、素晴らしい主従萌えでした。
もうなんつーか、前編後編で読みたいくらいなんですが(頼む!)
②暮田マキネ先生の「ほくろフェチ」。はいはいそうきましたかっ!っていう、性癖のなかでも、なかなか手が届かなかったところ(?)、いっやーーー目の付け所がさすがすぎます。そして、ピュアエロい。
もはや、一冊まるっとほくろフェチ特集号がなんでないんだろう?っていうくらいの世界観でした。
③麻生ミツ晃先生の「活字フェチ」は、ハンカチ必携です。どう書いてもネタバレになってしまいそうなんですけど、ネタバレなしをお勧めします。一級のストーリーテラーによる名作がここにまた誕生してますよ!
繊細で独特で切ないフェチは麻生先生にしか描けません。
というわけで、明日美子先生の「怪談」は個人的にホラーがあんまし…っていうとでベスト3に入らなかったんですけど(汗)、めちゃめちゃ”らしい”なぁ~って思いました。