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すごく面白いです!
笑いあり、少女漫画的キュンも、エロもあります!
そういう要素が典雅先生のしっかりとした世界観、ストーリーに組み込まれているから余計楽しく読めました。
舞台は外国人ばかりの下宿、石花荘。
下宿の美人な管理人さん、(優しく庶民的)な生成(27)と、爽やか大学生の広野(20)の両片思いから始まるお話です。
以下、ネタバレがあります。
年上美人な管理人さんと、一つ屋根の下。
ある日、入浴中に嵐で停電。
またある日、ウブな大学生、広野の泥酔。
管理人さん(酔ったときのスペシャル芸あり。悪い大家さんにもなる!)もすでにほろ酔い。
このワードだけで美味しい妄想が膨らむのですが、そんなお約束な展開を凌駕してくれるのが典雅先生です。
予想を裏切るのではなく、超えている、としか、もうお伝えしようがありません…
その瞬間は面白すぎるので、これから読まれる方のために伏せますが、
ええっ?!懐中電灯?!
ってなります。
または
その選手権を今!?
でも、めっちゃ楽しい!!
ってなります。
ここ、ほんとに面白いのでおすすめです。
また欠かせないのが、下宿の店子である三人の外国人たちです。
エジプトとフィンランドとフランスの美男美女(日本語ペラペラ)が魅力的で脇役とは思えず、ものすごく高感度高いです。
彼らの母国のおもしろ情報もいっぱい出て来て、へー!ってなります。
何よりこちらの店子さんたち、最高のお膳立て・ファインプレーを連発してくれます。
普通、賑やかな同居人たちって、主人公たちのいい場面を邪魔する展開がある気がするのですが、こちらのミカ、ジャド、アリー、の三人は、うま〜くウブな広野を焚き付けたあと、三人で日光江戸村にいってしまうのです。
最高のラブプレゼンターたちなのです。
この人たちの手にかかれば、両片思いの奥手なカップルにだって「奥様っ、今夜は寝かせないぜ!」(✢実際の台詞)という展開がやってくるのです…‼
特筆すべきは、
面白い場面は多いのですが、ギャグとは明らかに違う笑いで、確かな文章力で品のいい楽しさとして伝えてくれることです。
また、管理人さんの優しさにほっこりして、広野の誠実さに、頑張れ!って応援したくなります。
個人的には、心のこもった管理人さんのお仕事に、日常の大切さに気づかせてもらったり、古い時計と緑いっぱいのお庭がある石花荘に住みたくなりました。
何度も読み返せる素晴らしい作品だと、おすすめできます。
店子がわからなくてググりました。
乙女思考な美人(イラストじゃわかりにくいけど)年上受けの生成(きなり)と、年下のヘタレワンコ攻めの広野(こうや)。
両片思い状態なのを、ミカ(酔うと女装癖が発動するフィンランド人)が察して、くっつけようとするのにニヤニヤします。ポッキーゲームとか奥様運び選手権とか。
ポッキーゲームの見本だと言わんばかりにアリーと濃厚なチューをしたシーンで、この二人をサブカプでもっと見たい! ってなった。
だいぶ序盤で明かされるけど、ジャドが女だったのがビックリ。宝塚の男役に憧れてて且つ女っぽくないから嫌いじゃない。ついでにBL好き。
三人して生成と広野をくっつけようと画策するし、無事にくっついた時も大喜び。
とにかくくっつくまでの関係性が可愛い。
年下男子のドジな行動に可愛いとか思っちゃう生成にお姉さん属性を感じてとてもタイプです。
ミカたちからのプレゼントのお酒の効果を広野に隠して一緒に飲んで、誘惑する生成がえっっっろい。
広野がファーストキスだと知って、「欲張ってもっと初めてを貰っちゃおうかな」って股間に手を伸ばすシーンは、誘い襲い受けが好きな自分にとっては最高のシチュエーションでした。
終盤の、ミカの論文に使うための質問に既視感を覚えて笑いました。(嘘と誤解は恋のせいシリーズのアンケート)
あとがきで、広野が前に住んでいたアパートの隣人の設定に驚きと嬉しさを感じた。
誘い受けを書かせたら、小林典雅先生の右に出る者はいない。
作家買い。作家買いですが、典雅さん×木下けい子さんと聞いたらテンションMAXで発売を心待ちにしていました。
ネタバレ含んでいます。ご注意を。
もともと大手企業に勤めるリーマンだったけれど、身体を壊し、現在は祖父が経営する下宿「石花荘」を切り盛りしている生成。
石花荘には外国人留学生の、フランス人のジャド、エジプト人・アリー、そしてフィンランド人のミカが現在下宿中。多国籍で、かつ個性豊かな彼らのお世話をこなしているある日、イケメンでさわやかな大学生・広野が入居してくることに。
生粋のゲイである生成は心の中のアイドルとして広野にときめきを感じるようになるが…。
というお話。
視点は生成と広野の交互で展開していくために、二人の感情の機微が理解しやすく、ストーリーに入り込みやすい。
健気でしっかり者の受けさんに、さわやかで懐の広いナイスガイ、に見えて実はむっつりな攻め、という典雅さんらしいCP。そして、彼らを取り巻く石花荘の下宿人、ジャド・アリー、ミカの三人が二人をくっつけようとナイスサポートするさまがコミカルで笑いを誘います。
まさに、典雅節、炸裂!という、ドタバタコメディのお話でした。
生成、そして広野。
両片思いという王道の展開ながらも、相手の気持ちを大切にしつつ、少しずつ距離を縮めていく彼らの恋心に萌え捲りました。
そして、典雅さんらしいギャグも盛りだくさん。
外国人留学生たちが教えてくれる「日本語に聞こえるお国言葉」に笑い、ジャドが発するオノマトペに爆笑し、二人をくっつけるために留学生たちによって仕組まれた「作戦」に腹筋崩壊しました。
痛い展開やシリアスな雰囲気は皆無で、終始、優しく、ほのぼのな展開。読後はほっこりした気持ちになれること請け合いです。
あ、そうそう。
攻めの広野くんがもともと住んでいたアパートは、典雅作品の『国民的スター』シリーズの攻め・葛生さんが昔住んでいたアパートの「グレース三国」というバックボーンがあります。
ちょびっとだけですが、葛生さん×旬くんも登場していてニヤニヤしてしまいました。
そして、木下さんの挿絵が、作品のイメージを損なうことのない優しいイラストで萌え度は確実に上がりました。
出来ることなら、個性豊かな外国人留学生たちのスピンオフ作品が読みたいな。かなりいい味出してます。
年下攻め。
鈍感健気受け。
ほのぼのほっこりな作品。
そして爆笑BL。
これらにビビっと来た方にお勧めの、可愛らしいお話でした。
発売日に本屋に行ったら最後の一冊でした。我が町にも典雅さんの熱烈なファンがいるようで嬉しいです。
典雅さんのコメディは『爆発系』と『ほのぼの系』があると思うのです。
今回は後者の系列だと思いました。弾ける笑いと言うよりは『まったり笑える』とか『後からクル』感じ。
硴野の下宿に住んでいるジャド、アリー、ミカのお国言葉や、畔上と硴野の純情故のすれ違いなどから生まれる『可笑しみ』は、やり過ぎがなく上品です。
『両片思い』という、お互いに怖ず怖ずしていることを表現するのにピッタリな、ちょっと逡巡している様な文体のリズムはそのままなんですが、今回は、主人公の妄想が他者を置き去りにして暴走することはありません。
私は『暴走し爆発する』方の典雅節も大好きですが、例えば『美男の達人』など、あまりにも饒舌な典雅さん作品を読んで「ちょっと苦手」と感じた方でも、今作は好感を持って読み終われるかもしれないと思いました。
親愛の情を示す海外の挨拶(ハグとかキスとか)をされている硴野を見て何故か解らないけれど腹が立つ畔上とか、アイドルの様に目の保養要員として認識していたつもりだったのにいつの間にか好かれたいと願ってしまっている硴野とか、恋に落ちていく描写が「上手いなぁ」と感じます。
危なげない。
また、店子3人も単なる『いいひと』っていうんじゃないですよ。彼らは彼らで、二人の関係を面白がっていたり、論文の題材(!)にしようとしていたり、二人を応援するのは自分なりの意図があるのです。なので、偽善の匂いが全然しないのよね。
私は、小林典雅という作家は大変モラリストだと思っています。
でも、大上段に構えて正義を語る訳ではない。押しつけないんです。
登場人物それぞれが、自分の流儀で、自分の喜びを見つけながら生活していて、でもその本質が『善なるもの』だから、自ずと『善きこと』が結果として導き出されるということを、繰り返し書かれていると思うんですね。
コミュニケーションの重要性について触れられているのもしかり。
今作でもラブシーンで、恋人達が無粋なほどその行為をしても良いかを確認し合い「その色気のなさが自分たちらしい」と笑い合います。
そんな部分を読むと「典雅さんが今回も人間を信じているお話を書いてくれたなぁ」と、暖かい気持ちになれるのです。
またしても幸せにになりました。
作者さんの好き設定を詰め込んだ萌えツボモリモリのお茶の間ラブコメですね。
こちらも萌えました。
もう石花荘の店子外国人3人のキャラと大家の生成の心の声が面白すぎて声を出して笑いました。
久しぶりの小林典雅さん、一気読みでした。
店子3人のお国の面白い言葉や日本あるあるやそれぞれのヅカやBLオタク・女装コスプレ・親愛セクハラ?等々。
わちゃわちゃで楽しくて私も店子になりたい!と思いました。
心のアイドル広野にときめく生成と美しい管理人にドキドキの広野。早くくっついて~!と読みながら思い、ミカを始め3人組も色々するのですが、すれ違いなどありなかなか進まず。
お膳立てされた一夜の3人組からのプレゼントもナイスですね。でも二人はすれ違い切なくでもやるこたやっとけみたいな。電気が点いてしまいお盆が手元にあれば!
生成が後悔や反省しながらでも思い出してはキュンキュンするのとか面白かった。
広野はめげませんね。男前!諦めないでくれて良かった。
悪い大家さんと悪い店子。初めて同士初々しいです。今夜は寝かさないぜ!
二人を見守り祝福する3人組も本当にいいです。
とにかく年下攻め×年上美人受けだけではなく二人とも恋愛初心者で純情で二人で試行錯誤しながら頑張ったり、これからもずっと一緒宣言も良かった。
それ以上に特に前半は3人組が楽しくて笑いました。
普段の生活のモヤモヤを忘れさせてくれた楽しい時間をありがとうございましたと言いたいです。
ちなみに一番笑ったのは選手権のジャドのかけ声でした。
お互いの文化や習慣考え方や性癖の違いを柔軟に受け入れる所も良かったです。