同人誌から読んでいた先生です
商業デビューで嬉しい半面、こんな作風の先生だったっけ…同人の方が何倍も好きだったな…と思ってしまいました。
本作は、推しがエスカレートしたストーカー敦×モデル雪斗のラブコメ。
雪斗の芸能活動の原動力となった敦への愛の重さが魅せでしょうか。お互い推し(好き)が前提にあるので、恋に落ちていく過程よりは好きになっての押し問答。だからどうして推しが恋になるのかいまいちわからなかったです。
当て馬も唐突だったし、本番への持ち込み方も性急に感じられました。全体的に粗さが否めなかったです。
"雪解け"が雪斗の名前からもきているキーワードなのかと思いますが、それも最初と最後だけで、物語の中で中心のはずが異質なもののようでした。
またどうしても気になってしまったことが、キャラクターたちの動きの不自然さ。全身絵・立ち絵の動きがとてもぎこちなかったです。
同人誌はアイドルものを拝読していましたが、イラストもコメディセンスもキャラクターたちの機微もうまく纏まっていたので、正直同じ方なのかと思う程違いに驚いてしまいました。
初めましての作家様
あらすじに惹かれて購入
年下ワンコ×プライド高ツンデレ。
ソロアイドルとなるべく長年努力してきた月が、昨日今日でスカウトしてきた新人の日陽とユニットを組まされ、認めて絆されていくお話。
月に一目惚れし猛アタックする日陽と、ユニットに納得がいかず態度も言葉も悪い月に、月は嫌なタイプだと思いました。しかし日陽は月を尊敬して、真っ直ぐ見てくれて、気分もよくなってく(単純)様子に、月の境遇にも理解し可愛く見えてきました。変化や背景がよかったです。
一方で、やっぱり気になるのがお顔。
アイドルなので、イラストタッチが映えるものだったらよかったのになぁ、と思ってしまいました。
作家買いです
ロマンチック・ラメントのスピンオフ
旭の運命だった遊真のお話。遊真には幸せになって欲いと続編は心待ちにしておりました。
何となく期待していたものではなかった。
ラメントでは遊真って明るくて軽くて、でも運命の番の旭に出会って、初心で純粋で健気な姿に彼も幸せになって欲しいと願ってた。
でも今作では10年後、大人になって、荒れて陰が強くなって。綺麗に諦めてたのにこんな変化になるのか…と戸惑い。
旭と声の似た誉と交流を持つようになるけど、投げやり感がつきまとう。
結末は救済で二人で幸せに明るくなるんだと思う。
ただそれだと他の作品と結局変わらないかな…。
ラメントで、双子という、オメガバースでは新鮮な設定だったから興味深かったけど、スピンオフでただキャラクターとなると最初の衝撃は超えられないと思う。
幸せになって欲しい、彼の話も見たいとは思ったけど、今の時点ではラメントには勝らず、期待値を満たしてはくれなかったです。
初めましての作家様
試し読みから気になっており待ちに待った単行本です
・えっちだなぁ
・心くんかわいい
感想としてそれだけしか生まれず…
物語の深さとか広がり、迫力みたいなものからくる満足感は得られなかったです。
恋愛成就しない家系の心くんは、先輩にひとりえっちをお手伝いしてもらい、大学までその関係を続けてきました。愛を信じない心くんは先輩といるため、恋人にはならない、好きではないと思い込んでいますが、ある時燈先輩から恋人にならなければ手伝わない宣言され、形から入っていくお話。
えっちだし、心くんの無自覚はかわいいし、燈先輩の溺愛もキュンとはします。
でもその攻防がひたすら続いても、甘いものずっと摂取させられて、もういいかな…。二人の関係は気になるけど2巻が待ち遠しいと思えるほど迫るものもなく、、正直いつまで続くんだろう。。1冊で完結+特典やたまにのフェアくらいでちょうど良かったと思います。
1巻で若干の飽き…を感じました。
白泉社さんは『アフミス』も最初はよかったけどもうそろそろ間引き感あるし、似たようにエロだけな作品としてだらだら続く懸念を強く感じました。
上下巻同時購入です
連載時も全話追っていました。
上下巻とも高貴で美しいです。
下巻はハーリドとイリヤが再会し、暴君から国を取り戻す物語。
世界観も物語としても面白い。
でも、BLとかオメガバースとか必要?
イリヤから男らしさはそれほど感じなかったし、侍女だし。オメガバースで第2性があるのはイリヤとハーリドだけ?
BLやオメガバースの文脈ではなく、オリジナルファンタジーの文脈で読みたかったと思ってしまいます。物語が悪くないから、だからこそ物語をしっかり読みたかった。
深堀しようと思えば、国(資源と技術)や宗教や王族と庶民など要素は散りばめられていると思う。
それから、連載時は次回掲載が楽しみで仕方なかったのに、コミックスとしてまとまってしまうと意外とアッサリ。あからさまな打ち切り感はないけど、妥協なのかある種の天井が見えるような感じがしました。90点でよしとして100点は追わないような。
ただこれも前に戻って、BLとしては二人想いを確かめて終わって100点なのかもしれない。いや、でも、BLもオメガバースもファンタジーに飲まれている気もする。だからと言ってファンタジーとしては物足りない。LoveかStoryかどちらに軸を置くかの好みと思うけど、私は後者なのでこの評価。
BLも物語も両方求めるのは欲張りかもしれないけど、先生の描かれる世界観が好きなので、両方を期待したいです。
作家買いしている先生です
スピン元の南くんと別レーベルの会長イイコが好きでした。
今作は南くんの続きの話に入っているスピンオフの2人の続きの話。
小野寺くんは高根に片想いしていましたが、叶わず、当て馬スピンオフのあるあるで、親友の田辺くんと両想いになります。お付き合いが始まってからのお話。すれ違いと独占欲を自覚していくお話。
スピンオフと続編の王道を詰め込んだもので物足りなかったです。
高根に恋していた小野寺くんは天邪鬼の強がりだったけど、田辺くんの前では自然体でいれるのが前作まで感じていたイメージ。だけど急に女々しくなったような、、ネコが加速した。
悪くはないけど南くんとか会長イイコに受けてた作風の新鮮さもなく、分厚い書籍の割に薄っぺらい内容でした。
絵柄もどの作品も変わらないし、構図とかアングルや展開も一辺倒で、感動となるには安牌な物語でした。
描き下ろしや特典類も、これみんな好きだよねってお話。王道で置きに来ている印象でした。