那州雪絵さんのレビュー一覧

暁に哭く、風に鳴くコラール コミック

那州雪絵 

設定が凝っています

時代劇なのですが、西部劇です。
あまりBLでは見ない世界観でした。

吸血鬼を追うハンター、スミスと、吸血鬼にさらわれた友人を追うジムが出会って共に旅をするストーリーです。
ゴシックホラーだと紹介文にはありますが、ホラーといえばホラーなのかしら?かなりシリアスな内容だとは思います。
スミスにもジムにも、目的の裏に隠された複雑な事情があります。

BLとして楽しむには、設定が懲りすぎて…

0

夜明け前、僕らは… コミック

那州雪絵 

時間をかけて恋を自覚する

同級生同士の恋愛を描いた作品が二作品入っています。
一つは、兄が同性愛者と知って動揺する弟と幼なじみのカップル、もう一つはその兄と兄に言い寄る同級生のお話です。

弟のほうのお話はかわいらしく初々しい感じで、兄のほうのお話はしっとりしたせつない雰囲気でした。
共通しているのは、「友達」だと思っていた相手(向こうは友達と思っていない)に自分が恋愛対象だと気づかされ、時間はかかるけどいつの間に…

0

暁に哭く、風に鳴くコラール コミック

那州雪絵 

恋愛モノとしては物足りない

この作家さんは少女漫画家としてのイメージの方が強かったのですが、BL作品も描かれてるのを知って初めて作品を読ませて頂きました。

表題作の他に短編が1作品収録されています。
ほのぼの系が似合いそうな絵柄なのですがそれだけではなく、愛する者との別れという出来事が両作品の中にあって、切ない作品でもありました。
表題作はアメリカの西部開拓時代(1850年代)と吸血鬼という要素を絡み合わせて、緊張…

0

東京怪談new コミック

那州雪絵 

人情のある幽霊たち

BLと呼ぶにはかなりソフトな作品ですが、ヒューマンドラマとしても楽しく読めました。BLBLしていないので、たまに変わった作品が読みたいなあと思った時にオススメです。

主人公の堂島は建築会社に勤めていますが、お相手の空彦はまだ15歳。
同居ものなのですが、兄弟か親子のように見えてしまうので、歳の差があっても大丈夫という方にすすめたい作品です。
怪談というタイトルがついてますが、登場人物らは…

0

間違いの恋 コミック

那州雪絵 

面白かった

ストーリーも恋愛部分もすごくよくって、読み返してしまいました。
中篇と、短編がいくつか入っています。

「コーカスレース」
これが1番最初に入っていて、ページ数が多く半分以上を占めています。が、タイトルの意味がわかりづらいからと表題作にならなかったそう。
これがすごくおもしろかったです。
施設から浩人という男の子をしばらく引き取ることになった夕樹親子。
その浩人が二重人格、というお話…

4

東京怪談new コミック

那州雪絵 

将来を期待して

ニアBL?匂い系ではないな。
キスはちょっとだけ、エチもない、だけどその未来には何かありそうな予感と期待を充分にさせうるものを持っている。
99年の作品ということで、那洲さんのかなりこういう微妙なラインにある初BL作品ということで、懐かしさを醸し出してしまうのが、今読むとまた一興なのです。

幽霊病院と噂される建物を解体するために現場監督に抜擢された堂島が、その現場でオバケに育てられた自分…

2

間違いの恋 コミック

那州雪絵 

一寸先は闇?ツンデレを落とす方法

全体はコミカルでほのぼのしているんだけど、受けになる子にどこかトラウマや何か暗いものがある。
でもそれをうま~く攻めのポジティブ態度やヘタレでくるんで、ハッピーな気分にしてしまう。
エチもエロもほとんどなくて朝チュンだったりするんだけど、それでもBL匂はほのかにある?
萌えという部分にはちょっと遠いんだけど、物語としては、ストーリーはとても秀逸なのです!

表題は、大好きだった先輩を振っ…

2
非BL作品

ここはグリーン・ウッド 1 コミック

那州雪絵 

今更な感じですが。

 全寮制学園モノの、ある種金字塔作品。
 一定年齢層より上には、説明不要でしょうが…うら若いお嬢様達へも奨めたい作品。

 主人公・蓮川一也は高校一年生。
 両親は既に他界し、肉親は男子高で保健医をしている兄のみ。
 その兄が、一也の初恋かつ片想いの相手と結婚。
 超ブラコンの一也は、優秀で真面目だった兄が転落人生(と思い込み)のきっかけを掴んだであろう、兄の母校でもある緑都学園に入学し、自分は絶…

7

暁に哭く、風に鳴くコラール コミック

那州雪絵 

映画のような二編

 あきらめと希望とのさじ加減が上手いなと思います。人が大人になるために丁度良いくらいの分量で。
 BLを描くための作品を作るのではなくて一つの作品を作るにあたって必要な手段がBLだった、という感じを受けます(実際のトコは分かりませんけどね)。そのくらい作品のテーマに特徴があります。

●表題作
 90年代辺りの映画のような雰囲気。(描かれたのが2000年だから当然?)
 開拓期のアメリカ…

0

夜明け前、僕らは… コミック

那州雪絵 

波紋互いに

表題作とスピンアウトである『新しい朝が来る』。
この両者を切り離して作品の世界観を語る事は
出来ないでしょう。

友人をある日突然恋人として認識する。
その衝撃をどういう風に昇華して行くか、そして
納得して行くか。
兄と弟の遣り方は、丁度良い鏡像かと思われます。

併録短編はミステリ作家とその幼馴染?の
昔探しの心の旅。

1
PAGE TOP