柏枝真郷さんのレビュー一覧

硝子の街にて(6) 空 HOLLOW 小説

柏枝真郷  茶屋町勝呂 

自分とは何者か?

硝子の街にての第6巻。
伸行の勤める会社が敢行するNYツアーの客が指名手配犯らしき男に連れられて行方不明になってしまう、という事件が発生します。
舞台はニューヨークですが、だいたいいつも日本人が事件にからんでいて、伸行の助けが重宝する設定になってるのがよく出来てるなあと思う。

毎回何かしら社会的な問題をおりまぜてくるお話ですが、今回はアメリカの移民法について書かれています。
たくさんの…

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硝子の街にて(5) 朝 MORROW 小説

柏枝真郷  茶屋町勝呂 

大きくてささやかな進展

合意じゃないけど4巻目にしてようやくキスシーンがあり、でも5巻に入るとやはり何も進展しておらず、もとの「親友」で「隣人」に戻ってる…と思ったら、最後に大きな進展のある一冊でした。

糖度の低さに慣れていたので正直少し驚きました。
シドニーが伸行を好きな事は誰がどうみてもわかりやすく書かれているのですが、それをちょっとわざとらしいくらい伸行が気がつかない…のが一種のステイタスになっている作品だ…

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硝子の街にて(4) 家 BURROW 小説

柏枝真郷  茶屋町勝呂 

君が何であれ、君は君

読めば読むほどこの2人が好きになっていくのですが、同時に結ばれて欲しいけど、まだ友達のままでいて欲しいとも思います。
それはこの二人の友情が大人のものとは思えないくらい綺麗だからなんですが。

この作品、BLだけど子供が読んでも大丈夫じゃないかなと思える、そのくらいピュアです。
作者さんはたまにフィクションなら避けて通るんじゃないかなと思うような社会的なテーマを練り込んでお話を作られますが…

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硝子の街にて(3) 虹 RAINBOW 小説

柏枝真郷  茶屋町勝呂 

何度でも君のために

硝子の街にて、の3巻。
何故かすごくあせた雰囲気のある懐かしい感じの作品です。
舞台は90年代のニューヨークなのですが、書かれているのも90年代なのでリアルタイムを追っているはずなのに、何故かわざと懐かしい感じを出してるんじゃないかな?て思ってしまうような、淋しい感じの漂うシリーズなんですよね。この雰囲気がすごく好きです。

主人公の伸行とシドニーの間にはまだ進展らしい進展はないのですが、…

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硝子の街にて(2) 雪 SNOW 小説

柏枝真郷  茶屋町勝呂 

無防備な行動

硝子の街にての第2巻。
1巻を読んだときには、恋愛でなく友情に重きを置いてる作品だと思ったのですが、シドニーのほうは伸行を恋愛対象としてはっきり意識している感じです。

ゲイのシドニーは伸行を「初恋だった」、と前回笑いながら言っていましたが、終わった恋でなく今でもずっと好きなんでしょう。
子どもの時から考えると長い年月ですね。その間に付き合った人もいるんだろうけど。

今回、雪の日に埋…

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硝子の街にて(1) 窓 WINDOW 小説

柏枝真郷  茶屋町勝呂 

可愛くて苦しくて愛しい作品

Windowsってタイトルですが、Windows95からきてるんですね。Windows95…懐かしい響き。
舞台が90年代のニューヨーク。20巻以上ある長いシリーズです。

実はほぼ最後の巻数まで既に読み終えた上で、今1巻の感想を書いているのですが、1巻では恋愛部分はほぼなくて、少し物足りなさを感じます。でも手に取られる方には是非、2人が結ばれるまで(巻数がかかるのですが)読んでほしい!

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厄介な連中(2) イミテーション・サマー 小説

柏枝真郷  如月七生 

ラブが増えていて大満足

シリーズ二作目。
相変わらず厚みのない本で、しかも雑誌掲載(なんと小説JUNE。文庫は’96年)なので短編集のような構成です。
普段こういう構成は苦手ですが、読書時間が取れない時に最適。

カップルは前作同様、攻めはコアなファンしかつかないミステリー作家で40歳の遼一郎。
受けはそんな遼一郎の作品のイラストレーターであり恋人(なのか…一緒に住み体の関係もありますが)の篤史、29歳。

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社内恋愛コンプレックス(3) 年末年始に結婚を 小説

柏枝真郷  赤坂RAM 

キャラクターの持つ良さって

3冊全部読んで、面白かったとも言えるし全然面白くなかったとも言えます・・・。
お話自体は面白かったとはっきり言えるのですが、キャラクターの性格がストーリーそのものには上手くマッチしているのに恋愛部分にマッチしていないというか・・。上手い言葉が見つからない。

吉家は自分の性的嗜好の葛藤からお見合いを受け、相手の女性と結婚する決意をします。
相手の女性は魅力的だし、これでも幸せにやっていける…

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社内恋愛コンプレックス(2) 夏休みにお見合いを 小説

柏枝真郷  赤坂RAM 

ニアBLのような

全然進展しないリーマンもの。
ここまで進展しないとただのお仕事ものの小説を読んでる気分になります。そこはそこで面白いんですが…

前回は顧客のデータを持って行方不明になった同僚の足跡をたどる話。
今回は系列会社のホームページに「倒産おめでとう!」という怪奇文字と葬送行進曲が流れるウイルスがまかれて、パニックになる中犯人を突き止める話です。

吉家と築島の職業はSEですが、作者さんが昔同…

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社内恋愛コンプレックス(1) 黄金週間に引越を 小説

柏枝真郷  赤坂RAM 

お仕事も恋愛もしているサラリーマン

全3巻のお話ですが、3巻全部読み終えてからレビューを書いています。
興味がある方がおられたら、3冊全部手元にある状態で読むことをおすすめします。1冊だけだと本当にさわりしか読んでいない気分になって、非常に物足りないと思います^^;
3冊読んでやっと1冊分のラブストーリーかな、というくらい。

地味ながらもこういうの読みたかった!て思える設定でした。一人称なので文体が少し子供ぽく感じますが。…

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