梨とりこさんのレビュー一覧

月に笑う 下 小説

木原音瀬  梨とりこ 

読んでいて震えました

木原音瀬だいすきっ子によるレビューですので偏りがあります。
ご注意くださいね(´・ω・`)

上巻に続き、読んでいて吸い込まれるような作風でした。
木原作品のなかでは読み終わりが「痛い」部類に入らない内容です。
ただ読んでいての「痛い」はありました。
いじめにあい、弱弱しい男の子だった路彦。
そんな彼をおちょくっていた端くれヤクザの信二。

強気だった信二が大人になっていくにつれ…

10

月に笑う 下 小説

木原音瀬  梨とりこ 

和服花嫁衣裳に襖ろうそくの影っ・・・

上下巻で完結です。表紙が最高v
読み終わったら必ずや2冊並べて眺めて欲しい。
成長した二人の姿を見比べることで9年の歳月をしみじみと感じることができるはずです。

木原さんの作品にしては重たさ、痛さ、といった面は少ない感じなのかな?
私自身としては、読んで身を引き裂かれるような思いはしませんでした。
けれど、相変わらず人間の弱さ、汚さを書くのがそれはもうお上手な方なので、読んでて身を抉…

3

月に笑う 下 小説

木原音瀬  梨とりこ 

家来で友達で家族で恋人で

萌萌。(MAX:萌萌萌:神に近い)
木原さんお得意のロクデナシ系男。
こういうはみ出し者を書かせるとほんと上手いですね。「いい加減で、気分屋で、嘘つきで」という帯のコピーそのままに、加えて短気で、頭も口もガラも悪いヤクザの信二。
路彦だけはヤクザの世界に関わってほしくないと思ってはいても、縁を切ることもできず、結局は最悪な形で巻き込んでしまうような情けない甘えたちゃん。
だけど打算が全く無…

4

月に笑う 下 小説

木原音瀬  梨とりこ 

いつもなら惣一が主役になりそうな性格

中学生の路彦がいじめを受けている現場に居合わせたチンピラの信二。
弱く幼い路彦に、ケンカの仕方を教えてやったりAVを見せてやったり。
単なる下っ端ヤクザでしかない信二も路彦の目には頼りになる存在として映り、信二もまた素直に懐いてくる路彦を可愛く思った。
二人は友情関係を築くと共に、互いの性欲を満たし合う関係にもなった。

その一方、経済ヤクザの惣一に心酔していく信二。
しかし惣一に対し…

4

月に笑う 上 小説

木原音瀬  梨とりこ 

居場所のない二人、野良猫と仔猫

萌萌。(MAX:萌萌萌:神に近い)
ヤクザの下っ端チンピラ・信二と、いじめられっ子の中学生・路彦の、出会いから9年の二人の遍歴を、上下巻でがっつりと。

ヤクザといじめられっ子。
弱肉強食のヒエラルキーでは明らかに最上と最下の組み合わせなのに、予想と違って泣き虫で幼い路彦こそが、ヤクザの信二を「守りたい」と思うのが面白いです。
おかげでどっちが受け攻めなのか、読みつつやきもきしちゃいまし…

5

月に笑う 下 小説

木原音瀬  梨とりこ 

ションベンタレの弱虫は力強い家族になりました

木原作品が痛いからといって、構えた自分がバカでした。
家族にこだわり、一番大事なものを守りたい気持ちにこだわり、不器用なヤクザが、何年もかかって本当に大事なものを見つけた。
そんな話だったのだと、上下巻読んで思いました。

中学時代いじめられっ子で、ションベンたれと呼ばれ、弱かった路彦は、身体も心もすっかり強くなり、信二に甘えている部分もあるものの、きちんと自分で考えて、行動力のある賢くて…

7

月に笑う 上 小説

木原音瀬  梨とりこ 

まだ序章、これからどうなっていくの!?

今回は上・下巻と長編の作品です。
まず、上巻を読み終わって不思議な感覚に囚われています。
木原作品に大体登場すべき痛い人々はいずこ?
確かに、ヤクザが登場して(だが派手なものでなく地味で弱小なのが現実味を帯びている)、いじめだの、人が死んだりと、暗い要素があり、主人公の少年は、どこか欠如しているような、でもこんな子いるかもしれないと思わせる人間だし。
いじめのシーンにしても、こんな感じだよ…

7

甘い絶望の夜を捧げて 小説

義月粧子  梨とりこ 

長くて一途な片思い

攻・霧嶋隆俊 IT企業社長 霧嶋組の組長の息子
受・芳野一葉 霧嶋組のヤクザ 

霧嶋組の組長が倒れ跡目争いが勃発。
息子の心配をした姐さんに依頼され、一葉がボディーガードとして現われます。

一葉は4歳の時に霧嶋組の庭師夫婦に引き取られ、9歳で隆俊に引き合わされてから高校卒業まで、ずっと一緒に育った幼なじみでした。
秘書として働くなら側で守らせてやると命じる隆俊の言うままに働く一葉…

9

恋―La saison d’amour 小説

  梨とりこ 

自信のない大人って

春夏秋冬、4章からなるこのお話。四季を追うごとに、だんだんと二人の絆が深まっていくのがよくわかります。しかも、若月もどんどん和泉にメロメロに。

大人なふたりなんだけど、和泉ってば今まで自分から告白したことがなくて。かといって、経験がないわけでもなく、強く迫られ流されるように抱かれたことしかないという、なんとも未熟な恋愛(とは言わないなぁ)経験しかないんです。
それがいろいろとせっぱ詰まって…

1

甘い絶望の夜を捧げて 小説

義月粧子  梨とりこ 

サイコー

いいヤクザものだった!
小さいころからずっと一緒に育ってきた2人。でもとちゅうでその道が別れてしまって、疎遠になったまま大人になってしまったなんてところから話は始まる。
攻はヤクザ組長のぼっちゃんだけれどもいまはIT関係の社長をしている男。受はヤクザの道をつきすすんでいる男。
話は攻の父親であるヤクザ組長が倒れて後継問題が勃発。勘当されていまは関係ないはずの攻にも魔の手がのびてくるから、その…

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