イラスト入り
木原先生の作品はコミカライズされた別作品を読んだ事があり、そちらから小説にも手を出しました!
今作は学校で虐められている優等生とヤクザの下っ端のお話。同じクラスメイトの女子の衝撃的な死を目撃した所から始まるこちら。痛々しい暴力シーンや描写も登場し、少しミステリー要素もありながらその大部分は優等生路彦とヤクザの下っ端信二の相反する立場にいる2人が恋や愛とは違うベクトルで惹かれあい、お互いの存在が大切になっていく…というド青春のストーリーで、とんでもなく引き込まれました!
信二にされるがまま、からかわれながら包茎脱出する路彦、夜に家を抜け出して夜遊び、半殺しにあった信二との別れ、再会…とこれでもかと詰め込まれていて最高でした。
上巻、後半では信二視点に変わります。
前半部分からふわっと感じていたのですが、皆さんのレビューを見てやはりな…と確信。
こちら、リバがある作品なのですね!?
たまに信二が見せる子どものような…母親の胸の中でだったら安心して寝れるような甘えた姿。この辺り伏線だったのかな、と思います。
上巻では路彦が受けなのかな?というシーンばかりでしたが。下巻楽しみです!
九年の歳月を描く、というところに惹かれて読んでみた。始まりから中学生たちのいじめが描かれるので、読むのが辛い。が、後半は嘘みたいに精神的には穏やか。下巻で痛い展開がくるのか?と、怖いような楽しみなような。
路彦はいじめに遭いながらも、人に期待する気持ちを持ち続けていそうなキャラ。どうなるか分かっていて加害者に会いに行き、懲りずに何度もボコられる。
それでもなお優しくしてもらえるかも、と自身を下に置いて縋るような思いでいるのは、逆に怖い。
信二は年上だけど、精神年齢は路彦と同じくらいに感じられた。中学校という狭い世界しかしらない路彦と同じくらい狭い世界で生きている。ヤクザの特殊世界しか知らないのかな、と。
二人が出会い、信二に執着していく路彦は、不思議と安定して見えた。たまに我儘だったり、図々しかったり、失礼だったり。この遠慮のなさは本来の路彦の性格なのか。依存とは違う、絶妙な距離感と関係性が良かった。
後半は信二視点。こうしてみると、信二の方が不安定っぽい。信二の磁石理論には、なんらかの諦めが潜んでいるのかな。精神的にも成長する路彦と、ずっと変わらない信二。
そんな信二に訪れたのは、組の解散から東京行きという環境の変化。路彦以外に未練はないと語るシーンは、挿絵が良すぎて強く印象に残った。
出会ってから会わない時期・離れていた時期もあるが、そのときの二人の様子は描かれず、さらっと飛ばして再会したり、気付けば路彦が東京に来ていたりする。会えない間の心理描写も読んでみたかった。
ちるちるでこの作品を検索すると、“「人間」を描き切った作品”とすごいアオリ文付きで表示された。これ公式の宣伝文句なのかな?下巻がとても楽しみ。
「灰の月」を読もうとしたのですが、さきに「月に笑う」を読んだ方がいいらしいとわかったので購入しました。
上巻には、「月に笑う1」「月に笑う2」「月に笑う3(途中まで)」が収録されています。このうち雑誌掲載は1のみで、2と3は書き下ろしです。
1は中学時代の路彦の話で、学校でのひどいいじめが描かれてまして。理不尽な要求を拒めず易々と暴力を受けそんな毎日も自分もいやで、誰にも相談出来ずどうしたらいいか分からない路彦の前に、偶然現れたチンピラの山田。四歳年上の山田は口が悪く下品で口より先に手が出るタイプですが、山田との交流を通して路彦は閉塞する日々において少しずつ呼吸ができるようになっていく。
ざっくり言うとそういうお話です。
そして、続く2は路彦が高校生、3は大学生です。2と3は、1と違い、山田視点で綴られます。
上巻ではまだBLのLがうっすらとしか無く、身体の方だけ先行展開してます。
ちるちるの攻め受け情報では、路彦×山田となってますが、上巻の時点では山田×路彦(厳密には指しか挿入してませんが)ですね。下巻で路彦×山田になるので、リバがいやな方は注意してください。
私は1で、いじめの渦中にあった路彦が、山田が自分と同じ歳だったらよかったのに、と述懐する場面にぐっと来ました。そしたらこうやって喧嘩しながら学校に通ったりして楽しかったのにな、と。
後から思えば、この時に路彦には山田という存在が刷り込まれ、嘘も上手になっていったのだなと感慨深いです。
読む順番間違えてスピンオフの灰の月から読んでしまい、灰の月上巻の巻末SSでこの2人の行く末を知ってしまってから過去を読む感じになりました。
木原作品は、読むのしんどい。これは、BLなのかと自問しながら読む事が多いですが、こちらは意外にも青春BLです。クライム作品っぽさは薄め。
チンピラやくざと中学生の交流。
出会いは、路彦14歳中2、信二18歳から4年間のお話。
学生とヤクザでお互い世界が違うのに、一緒に居ると楽しかったり構いたくなったり可愛く思ったりする。
前半は、路彦視点、後半は信二視点で2人共の気持ちがわかる。
今まで読んだ木原作品は、受け攻めどちらかがクソデカ感情持ちでもう1人は鬼畜な程に好きになってくれないパターンだったから、読むのがとてもしんどかった。
こちらの2人はお互いの好き度がちょうどいい感じで読んでて甘酸っぱくて心地よかった。友達以上恋人未満性欲のままに求め合うけど、罪悪感にも苛まれてない。
割といい家庭の子である路彦くんが、夜中に呼び出されて車で峠攻めドライブしたり、塾をサボって2人で過ごしたり。10代の頃に親の目を盗んで遊ぶのって無理しなきゃいけなくて相当ストレス掛かると思うんだけど、それ程信二との時間は魅力的だったんだなー。
「お前が女だったらな」って信二が路彦に言うシーンがあるんだけど、女だったらそのまま学校行かなくなって妊娠して10代で出来婚する流されるパターンだったろうから男同士でよかったよ。
女のカラダを求めるような事を信二に何度か言われる度に、「胸にシリコン入れた方がいい?」「僕が女の人になった方がいい?」みたいに路彦が聞くんだけど、「絶対すんなよ?お前はそのままでいい」って答えるの、何だか灰の月の惣一の伏線みたいだなと思ってしまった。
信二と路彦は、不器用で未熟ながらもコミュニケーションが取れていたからこんな関係性だけど、
嘉藤と惣一は、行き着くとこまでいってしまった。
最後の方で、惣一があんな風になってしまうキッカケの早乙女が出てきた。この時の遺憾かと。
何事も繋がってるものだなと思わされた。
惣一の下に付くことになった信二がどんなスーツ買えばいいか悩んでて、路彦がピタリと言い当てたって面白かった。私もありきたりは嫌だって思ってしまうタイプだからわかるー!って思った。
[サラリーマンにもヤクザにも見えない、かっこいいお洒落なスーツ]どんなとこでどんなスーツ選んだのか気になる。伊勢丹に行ったのかな?
一日で読んでしまいました。
ヤ●ザとかヤンキーとか個人的には萌えない属性なのですがストレスなかったです。
すぐ機嫌悪くなるし(手加減しつつも)手は出るし口悪くて下品な山田ですが…
木原先生の作品の人物って一小説の登場人物…ではなく現実にいそうな人間味あふれていて好み関係なくなんだか魅力的に見えちゃうところってあるんですよね。
っていうか今表記見て気付いたのですが、山田が受けなんですね…そうなんですね…逆だと思いつつも加納くんが大きくなってきてからもしかして…なんて気もしていました。
ヤ●ザとひ弱な優等生という奇妙な友人関係を時間の経過を経てしっかり書いてくれているので感情移入できるしヤ●ザという仕事柄危険な香りを感じつつもこの関係が壊れなければいいなと願わずにはいれません。
上巻では恋人でヤるようなことを友達のまま行っている二人に萌えました。
関係を進展させるとか…そんなステップアップやら甘苦い駆け引きなどはなく…一緒に寝てくっ付いて…それ以上のことをする。
だからといって恋人にとかなんだとかラブロマンスな流れにはならない。
だからこそ先が見えずに面白い。
どうせこうなるんでしょ…という気持ちを読み手に抱かせない。
下巻も早く読みたいです。
