青井秋さんのレビュー一覧

爪先に光路図 コミック

青井秋 

繊細な恋模様。

相変わらず、綺麗な命を描く方ですね。惚れ惚れします。

5つのお話が収録されています。
大きく分けて3篇。あと2つは「爪先に光路図」と「さかなの体温」の
違う目線から見た、短編になっています。

いやーもう個人的に最後の「八月、夏の底」がたまらなくて。
けもみみ、それ以前に狐さんが出てくるのが…やばい。
狐であることを「こう」も気づかれまいとしていたけど
おじいさんは知ってて「こ…

2

ステラリウム コミック

青井秋 

星が綺麗なのは。

まず、絵の繊細さに惹かれました。
あと星は人の手で作りだすもの、という発想も好きです。
星が綺麗にかがやくのは、作っている人の心が綺麗だからなのかな。

ステラリウム <夜明け前>
星を人の手で生産する工場に勤めるカナタ。
恋人をなくしてしまい、多少やけになっていたところ廃棄される星の欠片に
カナタの涙が混ざってアルレシャが生まれた。
しかし時折アルレシャの姿が亡くなった恋人に重な…

1

君によせるブルー(表題作 アザーブルー) コミック

青井秋 

余韻 一択で

透明感溢れる、非常にリリカルな短篇集。
清明な余韻を楽しむのが第一で、決着が明らかにならなくても頓着しない。
純文学的なといったらいいのかな、
見たまんまエロとは対極の作品たち。
清らかな気分になりたい時はうってつけ。

間違っても、
とにかくエロ!
汁!
ドロドロで、グッチャングッチャンで、ねばねばしたヤツで滾りたいんだよ!
って作品をお探しの方にはお薦めしない。
いや、む…

1

君によせるブルー(表題作 アザーブルー) コミック

青井秋 

帯の下で結ばれた想い。

ファンタジーが前面に出ていた前作2作とは違ったアプローチ。
普通の高校生だぁ…と読み始めたら後半にはファンタジーも収録されていました。
浅瀬にたゆたう陽の陰りを思わせる爽やかな色彩!!

【アザー・ブルー】
【アザー・ブルー風待ち】
【君によせるブルー】
東京からの転校生:航平と人懐こい地元の高校生悠太。
心細いところに注目され居心地悪そうな航平の心にスルッと入り込んできた悠太の明…

3

君によせるブルー(表題作 アザーブルー) コミック

青井秋 

優しく、ひそやかな世界

青井先生らしい静かな作品集です。繊細で、作中に流れる空気もゆったりしており、穏やかな気持ちで読み進めることができます。
今作は過去に刊行された二冊と比べ、接触するシーンが多く少し驚きました。(特にため息が漏れたのは、雨のゆめふる)基本的にはキス描写のみで匂わせる作品が多いため、裸で布団にいるだけでなんとも言えない背徳感があります。シンプルながらも艶っぽい絵柄であるからか、しっかり描かずとも伝わる…

2

君によせるブルー(表題作 アザーブルー) コミック

青井秋 

仄かに切ない短編集

自然や生き物の美しさを織り交ぜた話を描く青井秋さんですが、今回は人の心の機微を繊細に描いた短編集です。

表題作『アザーブルー』

東京から小さな島の学校へと転校してきた航平と一番の友達になった悠太。
二人は無人の浜辺で共に過ごすようになり、航平は悠太に惹かれていきます。
くらげが好きという航平。くらげを入れた瓶を通して笑う悠太を見つめる航平の表情がまた良いです。
ある時、航平には好…

4

君によせるブルー(表題作 アザーブルー) コミック

青井秋 

不思議な1冊

大好きな作家さんで
作家買いです(^^)

表題作は、高校生のお話。
東京から田舎に引っ越してきた
航平が悠太に一目惚れ。
悠太も戸惑いながら結ばれるお話。
ハデさはなく、ゆったりした
空間で青井さんの味が出てました(^^)
かやいいお話でしたね!

同時収録は、ファンタジーが2本
現代のお話(?)が1本入ってます。

一番良かったのが
同時収録作の「Night&am…

5

ステラリウム コミック

青井秋 

美しい画面で綴られる淡々とした物語に癒されました。

青井さんの(当時)新刊を発売日に買ったにもかかわらず、何故か読めないでおりました。
忙しいのもあったんですが、何故かファンタジー設定のBLって苦手な事が多くて。
多分、設定がファンタジーだと人外とか平気でいるので、ゲイなんてなんでもないじゃない!人間なだけマシ!という事になってしまうからじゃないでしょうか、何となく。

それで読んでみましたが、普通に良かったです!
もう少し早く読めば良か…

6

爪先に光路図 コミック

青井秋 

緻密に描かれた植物がたまらないです。

繊細な絵とお話を描かれる作家さんです。
多分好きなものが自分と近いので、毎回モチーフのどれもが素敵で。
ステラリウムと一緒に購入しましたが、どうもBLでファンタジーが苦手のようでこちらの方が好みでした。
緻密に描かれた植物がたまらないです。
多分、鉱石もお好きじゃないかと思っていたら、Cannaで連載していらっしゃるお話が鉱石絡みのようで、矢張り!と思ってしまいました。
描かれた二人の関…

2

ステラリウム コミック

青井秋 

聖夜のような美しく包み込む夜

「爪先に光路図」を読んで、この雰囲気は何かに似ていると思っていたのが、これを読んでわかりました。

ますむらひろしや宮沢賢治の世界観に通じるところがあると思います。とても現実離れした世界の中で、とても純粋で人間らしい気持が行き来する美しい世界でした。

大切な人をなくしていたり、報われない想いを描いてはいるのですが、この人の描く夜は温かい。「爪先~」でもそうでしたが、夜にたたずむシーンでも…

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