爪先に光路図

tsumasaki ni kourozu

爪先に光路図
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神40
  • 萌×221
  • 萌11
  • 中立6
  • しゅみじゃない2

--

レビュー数
24
得点
323
評価数
80
平均
4.1 / 5
神率
50%
著者
 

作家さんの新作発表
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媒体
BL漫画(コミック)
出版社
大洋図書
レーベル
ミリオンコミックス HertZ Series
発売日
価格
¥619(税抜)  ¥669(税込)
ISBN
9784813053668

あらすじ

大学生の岩井は、ある日、菌類学者の助手のバイトを紹介される。訪れた先で待っていたのは、室田という気難しそうな男だった。最初は不安を感じていた岩井だったが、室田の教えてくれる未知の世界に触れたり、生活能力のない室田の世話を焼いたりする毎日は、楽しいものだった。そんな時間の中、岩井は次第に室田に心惹かれていき……

(出版社より)

表題作爪先に光路図

室田,菌類学者 
岩井新,助手のバイトに来た大学生→大学院生

同時収録作品さかなの体温/午前0時の回遊

誠司,高校生→社会人
広隆,高校生→社会人

同時収録作品八月、夏の底/夏来るらし

春彦,大学生
こう,春彦の祖父の家で出会った不思議な少年

その他の収録作品

  • 残灯
  • あとがき

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レビュー投稿数24

AIのおすすめ作品

何度も条件を変えて沢山のおすすめ作品を挙げてもらったなか、実際に購入に至った数作品のうちのひとつ。
おそらく、AIにおすすめしてもらわなければ手に取ることはなかったと思います。


世界観が完璧に出来上がっていて綻びがない事に驚きました。初単行本なのに本当に素晴らしい。
細部にまで行き届いた繊細で美しい「絵」を見ているだけでも眼福。
物語として楽しむのはもちろんのこと、画集のように眺める楽しさも併せ持つ稀有な作品だと思います。


3作品が描かれています。
そのどれもが精神性が高く、肉欲とは別次元なところで展開されているためかBLというよりも一冊通してある種のおとぎ話を読んでいる気分で読了しました。
ファンタジーとリアルの境界が揺らぐ感じや、本から流れ出る湿度、温度、色彩が心地よい作品でした。

そして評価は「萌え×2」としましたが、5つ星判定であれば、星4つです。

1

優しい気持ちに

爪先に光路図
先入観なしで読みたかったのに受け攻め表記が目に入ってしまい、しまったと思いました。が、表記はありますが描写はありません。まあなるとしたらおそらくそうだろうという感じです。

室田の研究室で静かに流れる時間。室田の研究にどんどん興味を持っていく岩井。
ゆっくり恋をしていく岩井ですが、つい告白してしまい室田に迷惑をかけると助手を辞めてしまいます。

室田もその後助手を雇うことはなく岩井を忘れられないようで。

森や自然や菌の話や星空などの描写に癒され心地よくて穏やかなお話と合っていて染まれます。

17才差なんですね。どうなるのかな?最後まで読みたかったな。

残灯ではその後の二人を垣間見れます。

さかなの体温 午前0時の回遊
子供の頃から魚が見える広隆。友達の誠司の魚が一番きれいでなつっこい。誠司も何かと傍にいてくれる。
ある日広隆の魚が誠司に入ってしまって…。

不思議で優しいお話でした。
きっと誠司の想いと魚のなつっこさは関係あったんですね。

社会人になっても仲は続いてるようで。高校の頃からどんなふうに進展したのかはわかりません。変わらず優しい誠司です。

八月、夏の底 夏来るらし
祖父の葬儀で見かけた子供。7日おきにお供えをもってやってくる。
こちらもファンタジーですね。
祖父が助けた狐が人間に化けて助けてもらったお礼と交流。心が温まります。
孫も狐の正体に気がついても構わず、また会いに来るって。狐も待ってました。

全編通して優しくて穏やかでじんわりくる素敵なお話でした。
ページの記載も凝っていて好きです。

2

心地よい静かなテンポ

気に入った本は何度も読む方ですが、一番多いのはこちらかもしれません。
何度読んでも飽きないし、絵を見ているだけでも心が落ち着きます。
雑貨屋さんに何時間でもいられる感覚に近いかも。
以下ネタバレまじりの感想です。


「爪先に光路図」
前中後編なので読み応えあります。
素直な岩井くんと寡黙で不器用な室田さんの組み合わせがとても良くて、お互いが恋愛感情を抱く過程も自然です。軽いキスまでなんですけど絵が美しい為十分満たされました。
また、森の植物や自然の精緻な描写にはただただ感動…詩的な岩井くんのモノローグとも合っていて神秘的です。
『残灯』という描き下ろしは女子目線。これは短いけどいい女子BLでした。岩井くんにほのかな恋心を抱いていた女性の目線です。


「さかなの体温」
人が眠りにつくと体から出てきて宙を泳ぐさかな…
さかなが宙を泳ぐシーンがとても美しくこれまた神秘的です。電車内で寄り添って寝てる子供達はさかな同士も仲良し、とか午後の授業中は居眠り者続出で沢山のさかなが泳いでいる、などの設定も面白い。
内容も恋心とさかなをうまく絡ませていて素敵な話です。
描き下ろしは数年後の2人。


「八月、夏の底」
タイトルがホラー風ですが、神様が出てくる話です。
こちらは動物のモフモフ好きには堪らなかったです。
中々のモフモフ尻尾でした。
人間の姿の時の髪の毛のボリューム感も意識されたのか凄くいいです。
おじいさんとの出会いはまるで昔話の様でしんみりホッコリ。
描き下ろしも少し打ち解けたコウが可愛くて、変身シーンも良かった。

2

ざわざわした、これまでにない感覚

以前『答えて~』でスレを立てた時にご紹介いただいて読んだ作品です。
オシャレBL的な感じでご紹介いただいたのですが、確かにノスタルジックな雰囲気で独特な作風だと感じました。
表題作は森とか花とか昆虫とかの描写がなんともいえないザワザワとした感覚に変わって、BLというよりもその雰囲気を肌で感じながら読み進めました。
後半の短編も同様で、描きこまれた背景にぼんやりと白い人物が浮かび上がる感じが美しくて妖艶。人間以外の動物とか植物とかそういうものに引きずられる怖さも感じながら、それでも離れたくないような不思議な感覚。
人物、風景だけでなく小物の描写も秀逸で、ただ使うためにあるものがこんなに美しく思えるのだな~とか新しくてきれいな物だけが美しいのではないのだな~とかぽろぽろと断片的に新しい感覚が芽生えてきます。
もし、ご紹介いただかなかったら食指がのびなかっただろうことを考えると、ありがたいと同時にもっといろんな作品に触れたいという気持ちが大きくなりました。
BLとしては心をえぐられる感じはなくて、恋愛要素は限りなく少な目ですが、モノクロの無声映画を観ているような感覚。ここにもっとBL的な何かを足すことは決して正解ではない気がする。
いいものを読ませていただきました。

2

覚えてない…

なんか、ちるちるのランキングで見て
購入を決めたような気がします。

「シュミじゃないなぁ」とまでは思いませんでしたが、
萌もなかったなぁという感じです。

思い出すのは、
物語の中に出てくる森や木。
植物の描き方ですかね。

すっごく丁寧で個性的なんです。

それが物語とマッチしていて、
それは良かったかなぁ、と。

キノコの研究を題材にしている物語も
まあまあ新鮮なように感じました。

キノコの群生を見たシーンは、
まるで某有名アニメの飛○石を洞窟で見たシーンのようで
なかなか綺麗だったと思います。

2

繊細な恋模様。

相変わらず、綺麗な命を描く方ですね。惚れ惚れします。

5つのお話が収録されています。
大きく分けて3篇。あと2つは「爪先に光路図」と「さかなの体温」の
違う目線から見た、短編になっています。

いやーもう個人的に最後の「八月、夏の底」がたまらなくて。
けもみみ、それ以前に狐さんが出てくるのが…やばい。
狐であることを「こう」も気づかれまいとしていたけど
おじいさんは知ってて「こう」と名づけたとことか。
心が温まる1作です。
涙ものでしたよ。 

2

緻密に描かれた植物がたまらないです。

繊細な絵とお話を描かれる作家さんです。
多分好きなものが自分と近いので、毎回モチーフのどれもが素敵で。
ステラリウムと一緒に購入しましたが、どうもBLでファンタジーが苦手のようでこちらの方が好みでした。
緻密に描かれた植物がたまらないです。
多分、鉱石もお好きじゃないかと思っていたら、Cannaで連載していらっしゃるお話が鉱石絡みのようで、矢張り!と思ってしまいました。
描かれた二人の関係も、穏やかでこういうBLもいいものですね。

少年趣味とも違うのですが、初期の長野まゆみの雰囲気が好きな方はお好きな作家さんではないでしょうか。
木造校舎の夜の理科室なイメージです。

1

美しさに満ちた世界に

美しい表紙だと思ってはいたのだが、初めて手に取ってページをめくり
口絵を見た途端に、心奪われた。

岩井は、大学の教授に紹介されて、
アルバイトでとある研究者の助手を務めることになる。
田舎の研究所で研究に没頭する、変わった研究者・室田。
最初はとっつきにくく感じていた室田に惹かれて行く岩井。

山でのフィールドワーク、自然の中、
ほぼ二人だけの世界がゆるやかに進んでいく。

自然は美しく、妖しく、そして魅惑的だ。
それらは人の世界のメタファー、
恋も愛も自然の中では細密画の一部だ。
地中不覚菌糸をはびこらせながら、ほんの僅かしか地表に現れない茸、
それは心の中深くいつの間にか取り去りがたく根を張った、岩井の想いだ。

表題作の他、ファンタジックな短編が2編。
いずれも生き物が出て来るが、可愛い明るいイメージではなく
生き物の持つ仄暗さや不思議さが感じられる作風。

「さかなの体温」は、高校生同士のピュアな恋物語だが
眠っている間に人の中から抜け出す魚という象徴が興味深く、
独特の浮遊感を醸し出す作品。

人を中心としたストーリーはある意味ありきたり。
生々しい感動を求めると肩すかしを喰うが、
もっと遠くから眺めるような、あるいはもっと微細な世界を覗くような
そんな不思議な面白さと美しさに満ちた一冊でした。



*光路図とは? ←知らなかったので、調べてみた!
 物体上の1点から出た光がレンズ系を通過していく様子を表した図。
 この図によって各レンズの働きを知ることができます。

6

非常にゆっくりしている

森の風景がリアルすぎて
読むのが嫌になってしまった作品でしたが
作品そのものは、好きだったため
やっと購入しました。

研究員の助手として出会う。
研究って響きだけでも
不思議な気分になるのです

万華鏡をのぞいているような
気分になるなと思ったのは
初よみの時も今もかわらないです。

何がメインなのがいまだつかみきれないのです。

感情とリンクする他の波長や生命体を描きたいのか
目に見えない何かを伝えたいのか、いまいちつかめません。

それでも全体としては
好きな作品でした。

2

きっと、この人にしか描けない。

なんだか神以外付けられませんでした。

これが「ボーイズラブ」なのかと問われれば
世に言う腐的なイメージとは外れると思います。
1ページごとにドキドキして
読み進めた文学作品の様な印象。
暑い夏の日、火照りとともに
綯い交ぜになってしまった恋心のような…
何とも不思議な胸の高揚を感じました。

一般的なBLに見られるように、
岩井は自分の恋心に気付いて悩み、
自己完結しようとするのだけれど、
BL鉄板エピソードである
「夢でその人を見る」というシーンでさえ、
まるで絵画作品のようで。
感想を断言できない、
どう表現していいかわからない、
とにかく静かな衝撃を感じてしまった。

そして、私は表題作【爪先に光路図】の
スピンオフ的ショート【残灯】が
とても印象に残りました。
BLにおける女性の存在は好ましくない
という方も多いとは思うのだけれど、
これはこの先輩の視点からだったからこそ
映えると言うか、美しく思えた。
たった7Pの中の大部分をしめる
室田と岩井のラブシーンは、
台詞など無いのにまるで映画の1シーンのように
幸せで鮮やかで。
そして切なさまで孕んでいるようでした。
ただ、女性視点ゆえ、地雷な人もいるかも。


他2作はファンタジー。
私は実はファンタジー設定が苦手な方なのですが、
ここまで既に世界観が出来ていると
もう苦手とか飛び越えます。
実際、映画でもファンタジーモノは
避けてるんですが、
ハリー○ッターだけは大丈夫だった私。
多分、違和感を感じさせないほどの
出来上がった空気があればそういう苦手意識って
飛び越えちゃうんだと思う。
(ハ○ーもあんだけ作り込まれた世界が
 あったからかと←余談)

表題作と同じくらい、
【さかなの体温】も好みでした。
多くを語らず、謎を解き明かす気が無いのが
この作品の雰囲気を構築しているようで
とてもいい。


しかしレビューはしにくい。
行間を、絵間を読むような作品だから。
時が来ることがあれば読んでほしいというか。
文学作品を読むのが好きな方、
幼いころ、童話や神話の全集を
好んで読んでいた方、
一般的な様々なものにおいて
「丁寧な仕事」に魅かれてしまう方、
きっと蔵書に加えたくなると思います。

カバーや中扉のカラーは勿論なのですが、
カバー下の動植物や菌類の静物画は
ため息が出るほど美しい。
ページ番号の隣の小さなキー絵のひとつも
丁寧さを感じてため息が出る。
この方にしか描けない世界観なんだろう。
装丁・デザインも含めて、ここまでのブレなさが
清々しいほどに素晴らしい。

1

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