青井秋さんのレビュー一覧

ステラリウム コミック

青井秋 

ほんのり灯る星のように

やさしく、静かな物語が三編ありました。

言葉を伴わない音楽、まるでインストゥルメントのような作品集でした。
そう感じるのは、おそらく文字情報以外の要素が大きな意味を持つ作品だからだろうと思います。
コマや言葉が足らないのではなく、あえて想像を掻き立てるような描き方をしているのだろうと思います。
従って文字情報に頼るタイプの人にはよく理解できない部分もあるかと思います。
ノンバーバル(…

10

ステラリウム コミック

青井秋 

ステラ(星)+リウム(~に関する、~の為の場所)

題名の《ステラリウム》は、造語だそうです。
青井秋先生が【ステラ(星)+リウム(~に関する、~の為の場所)】で【ステラリウム】とつけたことをツイッターで呟いておられました。
私は《ステラリウム》という言葉の響きが、すごく綺麗で題名にぴったりだなあと思いました。
青井秋先生、暴露してすみません。
《ステラリウム》《窓辺にて》《真空庭園》
何度も何度も繰り返し読む事をおすすめします。
すべ…

5

狼だけどいいですか? 小説

葵居ゆゆ  青井秋 

本当は寂しがり同士

7頭の犬と暮らす青年と人狼の出会いの物語。
それだけにモフモフ度がかなり高い萌え要素ではあるのですが、物語としてはどうにもやりきれない切なさが残り、微妙な気持ちにさせられます。
それを受け入れて二人共にいることを決めたのですから、なるようになるさ、と考えるべきでしょうが素直に喜べないものも残るのです。
イラストは、現在細密な絵で注目の青井秋さん。
コミックとはまた違った、今回は犬の絵がまさ…

3

人魚ひめ 小説

深月ハルカ  青井秋 

綺麗で可愛いお伽噺。

深月さんのファンタジー大好きなんです。

私はもともとファンタジーも人外も好みなんですよね。

人魚のコロニーでたったひとりの(若い・出産可能な)メスとして大事に育てられたけれど、実はオスだったというのがわかってしまったミル(受)。

ある決意を持って人間界へ行こうとしたところを煕顕(攻)とその姉・響子に助けられて、ミルの婚約者だったシンも一緒に4人で東京へ。
煕顕がミルを、…

3

ステラリウム コミック

青井秋 

星に願いを

空の灯火を作る工場、凄いファンタジーですよね、星を作って空に明かりを付ける、
届きそうで届かない星を人が作る不思議な設定なのですが、
そこで働く人たちの心に染み入る様な優しさをたっぷり詰め込んだような作品ばかり。

BL的な要素は匂い系なのですが、そんなことはどうでもいいくらいに素敵な内容です。
タイトルを見た時は私も愛用しているのですがプラネタリウムソフトなのかと
一瞬思いましたが、…

6

ステラリウム コミック

青井秋 

うつくしい

あちこちで書かれている発売日と入荷の予定日との入れ違い食い違いで「こんなにも読みたいのに手に入らない~!」状態に歯ぎしりをしていた一冊です。
カバーイラストは青井先生独特のイラストでweb上の参考画像を見るだけでも美しいのですが、こちら実際のものも綺麗です。厚めの紙に印刷されてあり、ところどころ金・銀色のインクが入っているのでななめに光をあてるとキラキラとして、まさに星のきらめき。

サイエ…

7

ステラリウム コミック

青井秋 

青井ワールド全開!!

青井秋さん2冊の作品!!

デビュー作も不思議な世界観だったが今回も不思議でした。

今回は、星を作る工場のお話。
恋愛に発展してるの??って感じで読む人によっては、モヤモヤするかもしれないけど、ゆったりした時間が流れてて、柔らかいとってもステキなお話でした。

同時収録作の「真空庭園」は、これまた不思議!!
でもこの話が一番好きだった(^^)
植物が生える少年とそれを食べ呼気を…

6

ステラリウム コミック

青井秋 

やさしさと思いやり

ボタニカルアートのような細密な絵が魅力的な作家さんの2冊目は、ファンタジーの1冊になりました。
とても雰囲気系の作品ですが、ジワジワと染みいるものがあり何度も何度も繰り返し読んではまるで、ほんのりと心に灯がともるような柔らかさと温かさがあります。
それがとても居心地がよいのです。

表題の『ステラリウム』は星の製造工場を舞台にその主任のカナタのお話【夜明け前】と、同僚のキケとレオシュのお話…

6

爪先に光路図 特典ペーパー 特典

図鑑のようです

薄グレーの用紙に黒インクの一色刷り。サイズはコミックスより少し大きく、A4を2つに切った位の大きさです。
空想の世界なのか、菌類学者の室田先生の頭の中なのか、数枚の写真の中に本作の主人公(岩井新)が写っていたり、その写真の回りには標本のように精密な植物が描かれています。

キノコやどんぐり、シダ植物のワラビかな?不思議なタマゴだったり、花を咲かせる蕾なのかな?
と名前当てクイズでは無いです…

2

爪先に光路図 コミック

青井秋 

海外の児童文学のような世界

細部まで丁寧に描き込まれた絵、本を開いても意図的な場所や枠外以外は白いところがあまりないです。線ひとつひとつがとても繊細で、触れれば壊れてしまいそうな儚さを感じました。

表題作である「爪先に光路図」と、「さかなの体温」そして「八月、夏の底」、それぞれに似通った世界観がありました。なので、単行本一冊を読み終わったあとにとても満たされます。
通常、数作収録されているものですと、これはギャグ、こ…

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