沙野風結子さんのレビュー一覧

天使憑きの男 小説

沙野風結子  高宮東 

天使でも悪魔でもなく、不思議な共存関係

「天使憑き」って、天使みたいに清らかな存在ではないんですね。
ただ、天使のような羽があるというだけで、その存在はまるで妖怪!?
喰罪と称して、人間の汚れた魂を栄養分にし、した方もされた方もそれによって快感を得られると言う、何とも幻想的な黒っぽい行為がありますので。
確かそんなモチーフの小説を怪奇小説で見た気がしますが、元来が人であるのに、魂を喰らいつづけると怪物になってしまうことから、人であ…

3

君といたい明日もいたい 小説

沙野風結子  あじみね朔生 

いろいろ無理だった

叔父と甥という関係が微妙。
これ、絶対に肉親じゃないとダメだったのかな?
ダメだという設定上の理由はあるのかもしれないけど、その禁忌感があまり生きていないかも。

いろいろ、おいしいシーンがあって、設定や展開も謎めいていいんだけど、なんとなく乗り切れなかった。噛み合いそうで噛み合わないかんじ。攻めである叔父のキャラクターも好きになれなかったせい?

ラストも、ハッピーエンドでいいんだろ…

4

蝶落~雲居の巫女~ 小説

沙野風結子  高階佑 

新たな新境地でした

沙野さんの作品購入は初めてなのですが、某サイトレビューを見て、内容に惹かれました!(触手に蜘蛛凌辱とか)。きっかけは絵師の高階さんなのですが(^◇^;)
読んでみて、大満足!大当たりでした~。買って損なしの作品でした(^-^)v
ここからは、ネタバレがありますので、未読の方は、ご注意下さい!!


お話は、主人公の男巫女:織谷笙(受)と弟の悟(いちを攻?)と幼なじみの坂守蒼治(攻)の3…

8

くるおしく君を想う 小説

沙野風結子  朝南かつみ 

もっと「くるおしく」ても良かったのになぁ。

いいタイトルですよね。
「くるおしく君を想う」って。
読んでみた結果は・・・うーん。

確かに、くるおしく想っているのですが・・・思いの強さは、受の弁護士よりも、攻の外科医の方が強いような気がする。
ま、私の感じた「くるおしい度」なのですが。


となりに住んでいたお兄ちゃんが好きで好きでたまらないのに、彼は自分の兄を「くるおしいほど」想っている。
兄が寝ているトコロにキスをして…

4

くるおしく君を想う 小説

沙野風結子  朝南かつみ 

けなげ過ぎるっ!

ひどい話がすっかりクセになってきたけれども、
切ない感じまでついてくるこの本は、非常によかったです!

しかも、復刊とは思えない新鮮さ。
いい話は色あせないんだなと「疵」のときから、
わかってきました!

このお話、いろいろ切ないんですけど、
ラスト近くのクリスマスのシーンは、かなり涙モノでした。
攻めのお気に入りの兄が帰宅してしまい、
弟は呆然としながらも家を出るシーン。

2

くるおしく君を想う 小説

沙野風結子  朝南かつみ 

いじましい!そしてやはりエロ!!

2007年に出版された「くるおしく、君を想う」の新装版です。加筆修正&描き下ろしのショート付きで結構厚めでした。前の本は読んでないのですが、どのへんが変わったのか、ちょっと読み比べてみたいです。
主人公、航希が小学生の時に隣家に越してきた莉一との、十三年後の再会。昔、航希の兄・采登に莉一がキスをしているのを航希が目撃してしまったところから大変なことになっていきます。

もう航希が莉一を好きで…

13

タンデム ~狂犬と野獣~ 小説

沙野風結子  小山田あみ 

野獣なのにわんこ

「公安の綺麗すぎる狂犬」整った容姿と、目的のためなら手段を選ばない性格からそう呼ばれる靫の任務は、最近何かと話題になっているカルト教団のテロを阻止すること。
目的のため、教団と繋がっているというヤクザの峯上を取り込み協力者にしようともくろむが、事はそう簡単には進まなかった。
仲間内でも野獣扱いされる峯上は超弩級バイクのような迫力を持った男だった。
峯上を懐柔するため、靫は三十分間自分の身体を…

2

蛇恋の禊 小説

沙野風結子  奈良千春 

いい作品、なんだけど

客観的にみて、すごく良い作品なのは分かるのですが、個人的に萎えるポイントが色々あったので中立に近い萌え評価です。
といってもオススメはできます。
このシリーズは、スピンオフされたものも含めて面白いので。

いちばん萎えたのは、受けがブレること。
内側にひそむヤクザな血が目覚めたように見えた前作のあとに読んだので、芯の強い受けの姿を見たかったんだよね。それを期待してしまったのがそもそもの間違いだった…

3

蜘蛛の褥 小説

沙野風結子  奈良千春 

たまらんですね

たまらんですね。
これ、ヤクザものBLの金字塔のひとつだと思う。(『蛇淫の血』と『蛇恋の禊』も含めて)

色々読みどころがあるんだけど、攻めが背中の刺青を熱した鉄の棒で焼くシーンが凄い。
焼けた肉のニオイが活字からでも嗅ぎ取れそうな、そんな凄まじい描写だった。
ただ強烈ってだけじゃなくて、そのシーンはストーリー上非常に大事な場面なのだ。
攻めが自分の想いの強さをはっきり自覚して。受けの涙を見て恍惚…

2

甘やかな共謀(文庫版) 小説

沙野風結子  小路龍流 

攻めが男前すぎ!

絵が素敵です!何よりです。
文章も素敵です!
内容は難しいんですがすらすら理解できるわかりやすさです。
報道番組の若手ディレクター圭佑が特ダネにつられ攻めであるキリト出会います。
キリトは催淫剤入りのコーヒーで圭佑を眠らし凌辱シーンをビデオ撮影します。
2人の思惑が交差しあいながら大物政治家の汚職事件を暴きます。
キリトの重い過去や背負った思いがストーリーをもっと重くします。

2…

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