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月東湊 雨澄ノカ
茶鬼
ネタバレ
作者さん初の兄弟モノで、時代モノで、そして2段組みの文章。 しかもガチ兄弟なのですが、作者さん初ずくしで一体どういう展開で見せてくれるのか? 兄弟モノによくあるのは激しい執着展開なのですが、これが一味違ったのです! とてもポジティブ。 周囲が悪い人ばかりでなく良い人が目立ったというのもあるのかもしれないのですが、それはこの兄弟の努力と才能と一途な想いありき。 悲愴な過去ではありますが、そ…
阿賀直己 ぱち
厚みもある大判書籍サイズですが、思いの他スイスイ読めてしまいます。 元がwebの小説だからでしょうか。 細かく章があるおかげで、その時々の一つ一つの出来事・やりとり・気持ち、 主人公である拓海の一人称で進行するのもあり、とても解りやすいです。 登場人物の細かい容貌の描写もなく、イラストも扉のみのせいか、彼等のイメージは絵に左右されることなく、自分の中で想像して作り上げた人物を頭の中で動かす…
火崎勇 駒城ミチヲ
大学で起きた殺人事件。 教授が殺され聞き込みに入った新米刑事の清白が、一色という教授に関心を持たれ口説かれながら、彼の観察眼と言葉から事件を解決するといったお話。 事件を追う捜査の面が中心で、恋愛面という部分はちょっぴり薄い。 ただ、一色がかなりキレ者のとてもスマートな人物として描かれているので、 また、清白も頭の良い青年として描かれているので そのやりとりは面白い。 最初の出会い…
水原とほる 葛西リカコ
「親の因果が子に報い」そんな言葉も頭に浮かぶ、一人の蒔いた種が相手に根付き、またそれを更に別の相手にも植え付ける。 巡って連鎖させていく心理を描いた作品のような気がします。 高校卒業間際に両親を事故で亡くした主人公・歩は 母方の祖父母の家で一人暮らしをする大学準教授の叔父・直人と二人暮らしすることになる。 ある日、直人の寝室で男に組み敷かれる彼を見てしまう。 其の日から始まる、直…
如月静 宝井さき
誠実で丁寧な作風が好きな作家さんですが、やっと発売になりました! 今作品も実に丁寧で、どちらかというと青年の成長物語であり、舞台となる旅館の物語でもあるという、そちら方面が前面出しになっていましたので、恋愛的萌えという面はちょっと薄め。 しかし読み終わった後の読後感は爽やかで気持ちがよいものでした。 祖母が女将をしている「ホン書き旅館・若水」が大好きで、高校を卒業後親の反対を押し切って2…
愁堂れな 奈良千春
作者さんのラヴァース作品『枯れ木~』シリーズに似ている。 30代のおじさんがイケメンにモテまくる設定。 ただ枯れ木は一人の人とのカプリングで乱交はなかったので、この作品はそれのリベンジをしたということろか。 おじさんと言っても38歳。 彼を口説く男性達も主人公より少し年上くらいの設定で、40前後という集まり。 「オジサン」を強調したいがためか、昔懐かしい名前や事象を出させるが この話が…
西野花 立石涼
あとがきによると、ある作家さんから「陥没書いて下さいよ」のリクエストを受けて書かれたとのことが。 ひょっとして陥没ちゃんといえばあのお方、バーバラせんせい? さて、西野流でお料理された陥没ちゃんは一体どんななのか? 全体を評すると、笑い飛ばすでもなくシリアスでもなく、多少ファンタジーな設定からこの陥没ちゃんが生かされておりますが、話し的にはごくごく普通。 いつものエロ路線はどうかというと、…
秀香穂里 兼守美行
3Pモノって、ほんとうに難しいと最近つくづく思う。 個々のキャラクターはそれぞれに味があるのに、3人で組み合わせてみると何かどこか自分的にモノ足りない部分が出てくる。 エロエロのエロ三昧攻めで押しきればそれはまた満足なのだが、関係性で魅せるとすると御約束的にどちらも選べない為に二人共選ぶという結末が待っている場合、個人満足度がガクっと落ちることが多々あるのです。 今作も関係性を見せる話とはな…
海野幸 夏水りつ
必要最低限以上にお金を使うことに罪悪感を覚え家計簿をつけるのが趣味の34歳ゲイの購買部課長・周平が主人公。 住んでいる寮に火事があり、ちょっとだけ脳内彼氏に想像した社内でもイケメンで王子(女性を喰いまくると言う噂からもしくは黒王子)と呼ばれる営業の伏見とルームシェアすることになったのが物語の発端。 電気やテレビの付けっぱなし、ドライヤーのコンセントの抜き忘れetc...そんな自分との生活の違い…
今城けい 小路龍流
従兄弟同士の攻め2人と、彼等に執着された受けの3Pモノ。 3人の絡みである3Pがみどころではなく、この話は”サイコパシック・ロマンス”と書かれているように、受けが落とされるという攻め達の心理作戦にありそうだ。 そして、訪れる結末も当人の意思であるとはいえ最後の最後まで二人に嵌められて、その選択を無意識にしてしまったのでは?とも・・・ ただ、その心理作戦と心の変遷がほの暗く興味は引かれはす…