茶鬼さんのレビュー一覧

天の龍・神の龍 小説

水原とほる  水名瀬雅良 

水龍vs.火龍

水原作品のホームグラウンドともいうべき横浜中華街を舞台にした作品。
過去色々と中華街を背景にした華僑組織の話がありましたが、これはまた、ヤクザな世界とはちょっと違う(本質は同じだが)あからさまにヤクザではなく、いわるゆる自警団のような組織。
対する相手もヤクザではなく、ヤクザな不動産業者といったところか。
題名に「龍」がついていることから、かなり龍が主人公たちの比喩として、こだわった設定にし…

3

極道はスーツを愛で貫く 小説

中原一也  小山田あみ 

とうとう破滅への嵐が!

本編カプのほうは、これまでの話で榎田の芦澤と共にある覚悟ができ、榎田の芦澤を積極的に求める姿がエロさを増す、絆の深い恋人となりました。
芦澤の右腕だった木崎と悪徳弁護士諏訪の恋愛は、前作スピンオフでやっとよかったね~という結果を迎えましたが、諏訪と組長の娘・優花のことで、組員の木村を殺してしまったことが、彼らを破滅の道に導いているという、その始まりでもあったのです。
そして、今作でとうとうその…

9

足枷 小説

火崎勇  Ciel 

痛い愛だが痛くないほの暗い甘さ

今まで自分が読んだ火崎作品にしては珍しい、エッチが前編にわたって散りばめられた、訥々とした、相手を閉じ込める場面がほとんど室内で展開される物語。
こうした、監禁モノは多少読んだつもりでいるのですが、場面が室内でだけ展開されるので結局のところどれも似たりよったりになったりする既視感は否めない。
主人公が突然監禁され、鎖でつながれ、身体を開かれる。
しかし、根本には愛があるので、さほど痛さはない…

5

片づけられない王様 小説

西江彩夏  麻生ミツ晃 

恋愛不感症男と、王様2人

作者の西江さん、リブレ外で初のお目見え。
この作家さんの作品は直近2冊しか読んでないのですが、リブレにしてはかなりシリアス含みで読み応えがあったと記憶しております。
なので、違う出版社からということでとても期待しておりました♪
・・・結構痛かったです!・・・
構成が二部になっているような感じで、前半がゴミ屋敷。
そして、あ、いい風に進むのかな?と思ったら思わぬ出来事が!
そして後半の試…

5

B.B. baddie buddy 小説

水壬楓子  周防佑未 

男前が揃ってます♪

水壬さんのヤクザものってひょっとして珍しい?
しかも、男前同士の同い年同士、体格もそんなに違わなくて、一応受け攻めはあるけれど、男前度からしたら攻め×攻めにしてもいいくらいの、男たち。
そして、よくある名前だけヤクザとか設定だけヤクザとか、ヤクザ色の薄い経済ヤクザでなくて、なんとなくヤクザといえばこんな感じ♪をたやすくイメージした、任侠に近いだけどアットホームではないヤクザらしいヤクザ(長いな…

5

ドアをロックするのは君 小説

鳩村衣杏  佐々木久美子 

同棲カプの正念場

今回はPOPでコミカルな表紙にこのお話の要点が表現されてますね♪
前作で、頼久の良妻ぶりに、爪の垢を煎じて飲まされたい(!?)とも思った、かなり好みのカプの物語は、
今回も実に読み応えがあって、評価は「萌え萌え」ですが、超ツボの萌えが激しく登場するわけではないですが、好みのカプということと、話の展開がなかなかに練られていてかなり頷きながら読んだ、という点でとてもよくできた話だったということに対…

5

双子の獣たち 小説

中原一也  笠井あゆみ 

20本の指に愛される兄w

何か最近、相手を指で表現するのがツボってます♪
題名からしてもズバリ!ガチ兄弟モノの双子の弟がお兄ちゃんを攻める組み合わせ。
兄弟モノというと禁忌感が漂うのですが、その点は思ったより薄い感じがするのは、両親がすでに亡く、とても仲の良い兄弟という設定のせいでしょうか。
イラストが笠井あゆみさんなんですが、麗人でいつも美麗で淫靡な世界の表紙を見せてくれるその世界を再現といいましょうか、何だかイラ…

21

冷酷王子と不器用な野獣 小説

釘宮つかさ  こもとわか 

ごめんなさい

作者さん初単行本だそうです。
帯に「無理だ、壊れちゃうよ。」に思わず二輪挿し?と思いますがそれはありません。
そして、”性奴隷としてオークションに出品された琉生を待ち受けていたのは”とかかれてもおりますが、その点も性奴隷ではなかったです。
自分的基準からいえば、かなり甘い、そしてそんなにエロくない、どちらも選べないよ~モノであります。
これもまた、赤ちゃん用せんべいにクリームがサンドされて…

4

紳士と貴公子 ―揺らぐ天秤― 小説

真崎ひかる  水名瀬雅良 

モテモテシンデレラ

はい、読み終わって一言・・・失敗してしもた!
そうだった、プリズムの真崎作品は過去はずしてるんだった!(個人的趣味により)
ついつい水名瀬さんの美麗なイラストに題名に危険が潜んでいるのを忘れてつられてしまったのでしたorz。。。
えっと、ですね~すごくポジティブでシンプルな物語です。
色々な障害や何かはもう上手い具合にしか働きません。
主人公が素敵なイケメン二人から求愛されてモテモテで、…

0

夜の情香 朝の心温 小説

吉田ナツ  七海 

フクザツな三角関係

多重人格モノです。
「24人のビリーミリガン」が世に出てから割とポピュラーな認識になった多重人格。
それを周到して、過去の辛い記憶に耐えられなくなったために自ら作り出した人格がそれぞれの役割を担い、感情の負担をする。
リーダー格の人格があり、それが当人に負担をかけないようにコントロールしたり、時には本人を支配してしまうことも・・・
このお話もまさにその典型のパターンでありました。

元…

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