葡萄瓜さんのレビュー一覧

嫌われたがりの先生と猫 コミック

ましろまろ 

紙一重のバランス

作品自体は悪くない筈です。
敬遠要素があるとしたら、それは帯と
カバーの梗概でしょう。
それ等を除いて作品と対峙すれば
結構繊細な作品であると読み解けようかと。
ですが、情報入力の際敢えて梗概を残しました。
光の当て加減の結果と言う事でしょう。

年下攻の典型に類する話と思われますが、
単純にならない様にうまく拗らせた要素を
混ぜ込んであるので適度な波乱は味わえましょう。
あ…

1

オレ様、北の大地へ嫁ぐ。 コミック

オオヒラヨウ 

プライドの置き場所

BLの世界観にはカップリングによって
割合ごく自然に役割分担が出来ていると言う
暗黙の了解があります。
ただ、描かれているのは男同士ですから
その了解を阻害する要素も描かれたり
するのですね。
評者は表題作と併録作に共通して敢えて置かれた
阻害要素を『男のプライド』と感じました。
それも信念寄りと言う大層なものでは無く
どちらかと言えば世間体に近い刷り込みの
様なもの、と。

4

燃ゆる頬 コミック

小野塚カホリ 

緻密な澱の中から

小野塚さんの原作付は団鬼六作品(「美少年」「美剣士」)、
上田秋成作品(「雨月物語」)に続き三度、と言う加減と
なりましたか。
そして今回の堀辰雄さんの原作は実はネット上で気軽に
読む事ができます。青空文庫にて公開されています。

旧仮名遣い表記 http://www.aozora.gr.jp/cards/001030/card55425.html
新仮名遣い表記 http://ww…

7

エバーアフター コミック

えすとえむ 

さらりとしたえぐみ

全編ハッピーエンドの御伽噺新釈集です。
但し誰の為のハッピーエンドかは明言されていません。

帯に躍る一文にちょっと待てと一読後に
突っかかる方も確かにお出ででしょう。
でも多分その一分の行間にはもう一言潜ませてあって
それを読み取った上で吟味してくださいと言う
悪戯を道化師が仕組んだのでしょう。

この一冊の内包するものは小洒落た運命、
もしくは必然ではありません。
唇の端…

2

ウホッ!!いい男たち~ヤマジュン・パーフェクト コミック

山川純一 

過程は複雑

レビューと言うよりはこの本が刊行された
過程の追憶と言う感じで。

この本…と言うよりも山川純一ことヤマジュンさんの
眠っていた作品を再評価したのは実はホイホイ喰われる側の
ノンケ達でした。
作品内の性的な一面に惹かれたと言うよりは物語の展開に
焦点が当てられたと言う感じですね。
さよう、ネット上でのネタ扱いの側面が大きかったのです。
そしてそのノンケ達は世に出たヤマジュン作品……

2

ウホッ!!いい男たち 2 ヤマジュン・未発表作品集 コミック

山川純一 

単純なおかつ複雑

「ウホッ!!いい男たち~ヤマジュンパーフェクト~」の
成功が無ければ原稿が存在したとしても日の目を見る事は
無かったであろう…と当時を思い出しつつ。

ゲイ向け総合誌『薔薇族』掲載を前提とした未発表稿を
中心に構成されているのでこの本が刊行された当時のBLとも
かなり毛色が違ってきます。
そしてそう言う本が刊行されて支持の声を高く上げたのは
…実はホイホイ喰われる側のノンケだった、…

0

馬鹿で愚図は大嫌い コミック

湖水きよ 

なんとなくな

実はこの一冊、帯のデザインが面白かったりします。
視点を変えてみると帯とカバーの組み合わせからも
なんとなく内容を類推できる様な気がするので不思議です。
敢えてこの配色にしたのか、それとも何となくか。
作品自体が言い知れぬオーラを纏っているので
そう思い込まされているだけなのかも知れませんが。

表題作も併録作も、起点と着地点を結ぶ線の
ブレを感じる事はないでしょう。
そう言う点…

1

リバ恋。 コミック

高瀬ろく  佐崎いま 

『でもね、』の深さ

あすかCL-DXレーベルの表紙(カバー)で
殿方のブリーフ姿を拝む日が来るなんて…と
しみじみした感慨を抱きつつ一読。
リバをきちんと取り込みつつ同時に甘酸っぱさを
引き出している内容に舌鼓を打ちました。
受攻=男としての器量の上下と言う単純な所に
落とし込むのではなくカバーにもちりばめられている
言葉の行間からにじみ出る想いの駆け引きを
絡めた所に美味しさを感じますね。

こ…

3

ヒメ・セメ コミック

輪子湖わこ 

結構正統派

色物なのかなと思って軽い気持ちで読み始めたの
ですが、これが中々に正統派のラブコメと言う感じの
歯応え腹応えでした。
程好い感じで常識を揺さぶりつつしつこくない程度に
さっと手を引くんで小気味よく反転が味わえるのですね。
こう言う感じの拍子抜けは評者、大歓迎です。

併録作も良い具合のラブコメですね。
同じ版元さんの麗人セレクションである様な設定を
上手に反転させたと言う感じで。…

4

腐男子ですが何か? コミック

浅葉ケント 

物差しの加減により

エロと執着を読みたいと言う方には
良いのではないかと言う疾走感がありますね。
そう言う点でこのレーベルで良かったのかしらと
言う妙な戸惑いを覚えます。
ある意味非常に思い切った内容ですので
気負わずさっくり読めるでしょう。

ただ、表題作に絡む腐男子ネタを重視して
読んだ場合はあくまでフィクションだと言う
割り切りが必要になって来るでしょうね。
ある意味この本のタイトル自体が壮…

5
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