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20/138(合計:1371件)
歩田川和果
葡萄瓜
歩田川さんがdear+から単行本を出す、と言う 事実だけでざわついた気持ちになったのは 評者だけでは無かろうと思います。 それこそ評者は帯の時点で相当に違和感を感じて しまいました。確かにこれもすくい取られた 歩田川さんの言葉ではあるのですが、なんとなく 感触が違うと言うか。 ですがそう言う違和感も頁を進めて行く毎に薄らぎ、 ああ、いつもの面倒臭い歩田川さんの世界かと 納得しなが…
永住香乃
表題作の尺はあっけない程に短いです。 前後編番外あわせても恐らく全ページの 三分の一に足りない感じ。 にもかかわらず好い味わいをしていますね。 DK…男子高校生ならではの限界と格好つけを 上手に描きつつ主題を掘り下げた良い味わいです。 そしてその付け合わせになっているのが併録作で あるにもかかわらずシリーズ五篇構成になっている 『王子様』シリーズ。 そして表題作の前菜代わりに短編…
鮎川ハル
帯の言葉はかなり激しいですが、作品文中で かなり効果的に使われています。 味付け自体はかなり尖った感じになっていますが、 嫌味の無い歯応えなので概ねスナック感覚で サクサクと行けるかと。 意外だったのは評者自身が2014年9月発行の この一冊に何故か何かしらの郷愁を感じて しまった事です。 そう言うネタが練り込まれている訳でもないのに 何故だろう…と思っていてさらりと読み返し…
タカハシマコ
2008年初出の作品から2013年初出の作品を経て 描き下ろしの最新作まで、寡作の中からようやく 拾い集めて成立した短編集。 ですがその腹持ちはと言えば…綿菓子を思わせる 装丁からは多分かけ離れている筈です。 そもそもタカハシさんの作品の中で円満な幸福と 言うのは実はかなり少なかったりします。 そう言う少し欠けた部分やずれの部分が色々な効果を 生みながら増殖し、やがて何かを導き…
風雅ゆゆ
表題作の描き下ろし番外編を除く 表題作4話+併録作の初出が電子媒体で ある為、濃い目で明快な味付けになって しまうのは致し方ないでしょう。 それを承知の上で表題作を一気に読むの ではなく4話連載形式であると捉え直して 読むと展開に新たな味わいを見出す事が 出来るかも知れません。 とは言え、タイトルで先ず違和感を覚えた方に 強く推して…とまでは行きませんね。残念ながら。 併録…
東城麻美
BL、或いはそれ以前の耽美JUNEと言うよりは 時代ががったレディースコミックの様な感覚で 展開されるこの一冊。 その感覚の匙加減故描写についても時にやや過剰な 部分があるのは否定出来ません。 版元さんが雑誌の色合いを手探りで決めつつあった 時代の作品でもありますし。 男女を安易に男同士に入れ替えた作品ではありません。 少なくとも評者はそう認識出来ています。 しかし、全体に漂…
淀川ゆお
詮無い仮定を承知で敢えて。 もしもこの作品群の初出媒体が紙媒体であったなら 腐男子と言う設定に切り込む事は出来たか否か。 ……今にして思うと無理だったろうと思います。 この作者さん自身の問題ではなく、他の要因で。 腐男子と言う設定を活かす為にはある程度状況を 成熟させる必要があったのだろうと評者は思います。 進化深化した腐男子クンを見てみたい、と言う欲が 評者の中にはありますね。 …
深瀬アカネ(深瀬紅音)
表題作シリーズを改めて読むと、CMソングを 作られる方の苦心が垣間見える様なそう言う 心地になりました。 変動させ様の無い舞台設定に外してはならない 決め言葉。 その上に更に個性を盛り込まないと唯一無二の 世界観が完成しない。 そう言う点で表題作は良い描き手に恵まれて 幸運だと言えるでしょう。 さり気なく配役に無駄のない所もこの作者さん ならではです。 メインディッシュに…
アユ・ヤマネ
この物語達は、本筋以外が割合に饒舌なので 読んでいて戸惑います。 本筋が饒舌なら節々だけを押さえて端折って 後からじっくり読み返そう、などと楽に棚上げも 出来るのですが、本筋が寡黙気味でともすれば 余白の余談がその補足に回っていたりする。 だから読み流した上で振り返ると意外な所の ささくれに引っ掛かって前に進めなくなって しまったりする。 素直な様でいて性悪なのだから始末に悪い。…
真柄うしろ
完全無欠な登場人物のいないBLなんて 興醒めで読みたくない、などと仰らずに と薦めてみたい一冊です。 多分そこでツッコミの一つは来るでしょう。 このタイトルで完全無欠な登場人物の いない物語は有り得ないだろうと。 評者はこう返すでしょう。 「自分自身を燃やして輝く星もある。 他の星が投げかける光を浴びて初めて 輝く事の出来る星もある」と。 輝きに対する回答は、一つではありますま…