葡萄瓜さんのレビュー一覧

bespoke コミック

松崎司 

新しい地平へ

表題作を含む三作の初出が漢受アンソロジー・
「筋肉男」である、と言えばある程度内容傾向の
見当はつけて戴けようかと思います。
仕立て屋に服と一緒に自分の内面の「メス」も
仕立てられるヤクザ・落伍から這い上がろうと
する元刑事と彫師の悲恋・ホテルマンが陥る
危険な恋の罠。そして97年初出の幼稚園園長と
アルバイト職員の恋の駆け引き。

松崎司さんが作家として新たな地平を切り開く

5

青春の賭け コミック

さちみりほ 

男の子と言う生き物

青春が暴走と同じ様な意味になる、と言うのが
男の子と言う生き物の不思議です。一応理屈は
構成されているものの、一瞬の暴走は一晩かけて
構築した理屈にあっさりと負けるのです。

転校生・神前(こうざき)の傍若無人な振る舞いに
灸を据えるべく立ち上がった工藤ですが、常に
学年トップを誇りその上容色も備えている彼に
簡単に勝てる訳もなく…その上、神前を取り巻く
諸々な環境にも振り回され…

2

純愛ロマンチカ 小説

藤崎都  中村春菊 

正直、微妙

「純情ロマンチカ」の作中作として成立したのが
今作であります。
ツボを押さえていて美味しい小説の筈なのですが、
どうも今一つ乗り切れ無い。それは本編の存在が
どうしてもちらついてしまうからです。

「純情ロマンチカ」の愛読者アイテムとしてなら
賛辞しか浮かばない出来です。
でもこうして独立した小説と言う形態を一応とって
いる限りでは…今一つパンチに欠けた出来だと
認識せざるを得…

4

純愛ロマンチカ 3 小説

藤崎都  中村春菊 

メタメタフィクション

BL小説の作中人物を題材にしたメタフィクションと
考えるならば意欲作かも知れません。
只それがときにシンクロしたり依存しあったりすると
言うのは、読んでいてどうにも引っかかる棘かと。

ファンアイテムとしては美味しいというのは百も承知
しております。
只、一見や門外漢には相当取っ付き難い関門で
あるなと苦笑するだけで。

1

純愛ロマンチカ(2) 小説

藤崎都  中村春菊 

入り込めない

正に「もしも」の世界ですが。

この一冊が「純情ロマンチカ」の派生作ではなく
二次創作として世に出ていたならまだ評者も
受け止め易かったかも知れません。

そう。せめて二次創作なら原作に準拠する理由も
きちんと説明できますから。

1

高瀬邸恋事変 コミック

宮越和草 

激しさと距離と

唯一の身寄りであった兄・雪弥を亡くした葉月は
ロンドンへ出向いた兄の友人・阿南を待つ為に
同じく兄の友人の高瀬の邸宅に転がり込む。
儀礼作法に五月蝿い高瀬に厳しく躾けられ、反発する
葉月であったかある日高瀬に惹かれる自分の
気持ちに気付き揺れ惑う。
そして高瀬は、阿南は…。

不器用な年長者の心を愛に飢えた真っ直ぐな年少者が
解し、そして新しい日々を紡ぐと言う物語です。
肌を重…

0

発展途上LOVERS コミック

Dr.天 

純粋暴走

下級生が自分をかばってくれた上級生に
惚れるのは良くある話。
でも、そうなったからと言う事で上級生を
彼女にしたいと言う男らしい下級生は
そうそう居ない様な気がします。
只この二人の場合、大樹の男らしさが
際立つのはちひろの細やかな愛情あっての
事なのですね。
あまあまだけど甘やかさない関係って、
良い感じですね。

同時収録作はネコミミショタの初体験と
ネコミミ両性具有を…

1

溺愛スイーツ コミック

乱魔猫吉 

ひたすらひたすら

兄を事故で亡くした葵の保護者兼恋人の
夏樹の元にハワイから腹違いの弟・春海が
訪れ、執着心から夏樹を不当に独占しようと
する。それをハラハラしながら見守る友人の
茨木大地と冷牟田摩紀。
そして春海は葵に対しついに最終手段に訴え…。

と、言う梗概が抜粋されて記述されている訳
ではありません。書いてあるのは受の葵を
お姫様扱いした甘い記述のみです。
作者さんの饒舌さがあまあまな雰…

0

変愛事情 コミック

いつきまこと 

先ずエロありき、と誰かが言った

清々しい程にエロメインの短編集です。
一応物語はあるのでしょうけど、エロの
繰り出し方が早過ぎて筋を認識する前に
終わってしまうと言う。
オチを無理やりくっつけて進行をグダグダに
するよりは、とエロが選択されたのでしょう。

かと思えば不意にシリアスな展開もある、
侮れない一冊ではありますが。

1

俺たちのステップ コミック

六月十三  タカツキノボル  RURU 

ボケて明日は見えるのか?

作品を取り巻く環境故にBL扱いとなっていますが、
メインの二人を見る限りでは恐らくそう認識は出来
ないかと。
むしろ脇役に回っている美貌のメディア覇者と
落語家の関係こそがBLなんじゃないかとツッコミを
挿れておきたくなります。
そもそもこのメインの受攻、そう言う艶っぽい
雰囲気が皆無ですから。天然漫才をしっかり
かましてくれますが。

果たしてこの二人の明日は何処にありますか…

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