Mさんのレビュー一覧

ようこそ。 小説

谷崎泉  高城たくみ 

オヤジ受け!

 大黒谷正広は、高学歴・高身長・高収入のいわゆる三高を満たす男だった。
 しかし、独身。もうすぐ四十一を迎えようというのに独身であった。

 今まで好きになった女性がいなかったわけではなく、また、結婚を考えなかったわけではないのだが、後一歩を踏み切る前にここまで来てしまった。
 そして今では、自分で中古のマンションを買い、掃除・洗濯を完璧にこなすまでにいたっては、誰かと一緒に住むのも誰かと…

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夕暮れに手をつなぎ 小説

桜木知沙子  青山十三 

中年受けがお好きな方へ

『夕暮れに手をつなぎ』
 人生負け知らずだった真中は、さびれた町の駅で呆然と雨宿りをしていた。

 婚約者と共に生活するはずだった新居は、婚約者の実家に近いから、という理由で中にはまったくなじみのない田舎町を選んで建てたのだが、まさかの婚約破棄で真中はその大きな家に一人で生活することになってしまっていたのだった。

 駅前のコンビニはつぶれてしまい、傘を買おうにも傘を売る店がない。
 …

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恋は、突然嵐のように 小説

春原いずみ  史堂櫂 

ベタで読みやすい話。

 木枯らしの吹くある日、長瀬は突然、目に激痛が走った。
 交差点の真ん中だというのに動くこともできず、痛みに耐えることしかできない長瀬。
 そんな長瀬に救いの手を差し伸べてくれた人がいた。
 突然、有無を言わせず連れ込まれた先は病院の診察室。彼・深見は、眼科医だったのだ。
 けれど長瀬は、治療を終えてからその病院の名前を聞くと真っ青になって飛び出して行った。

 実は長瀬は眼鏡士という…

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その男、熱愛中につき ~ラベンダー書院物語~ 小説

樹生かなめ  白川七子 

相変わらずオバカな話。

 あのバカな年俸一億円越えの野球選手×T大卒なのにエロ小説編集者のカップルのお話、第二弾。

 半ば無理やりに同棲生活に突入させられた英典は、シーズンオフになった一誠の相手を毎晩させられ、身体はボロボロ。
 どうしてもキャンプに英典を連れて行きたいという一誠に、「仕事を辞めろ」と言われるけれど、編集の仕事を続けることだけは譲れない英典はノーを言い続け、怒ったりすねたりする一誠に結局は無理やり…

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こわくて優しい天使長様 小説

若月京子  タカツキノボル 

切ないけど結局ラブラブ!

 天使長・ルシフェルは、退屈な毎日の繰り返しに飽き飽きしていた。
 他の天使は最高位の自分におべんちゃらを使い、何とか気に入られようとしてくるし、悪魔は天界に攻めてくるけれど、てんで弱くて相手にならない。
 まったくもって何の刺激もない日常にうんざりしていた。

 そんなある日、仕事である天使の孵化に立会いに行くと、生まれた子は神の祝福を受けながらも天使であるのにも関わらず、黒い髪に黒い翼…

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ささやくように触れて 小説

崎谷はるひ  緒田涼歌 

最初に思ってた展開と違う話

 江角直樹は、人気イラストレーター・執行光彦のアシスタントのバイトをしている。
 自身も執行の絵に憧れて美大を目指すもすべて落ち、執行のアドバイスに従い美術系の専門学校に入学を決めたばかりの十八歳。

 ところが、執行の家へと急ぐ途中、その大事な入学金と授業料である50万円を落としてしまった。
 青くなる直樹だったが、支払いの期限は二十日後。
 何のとりえもない自分にはそんな大金を準備す…

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NGだらけの恋なんて 小説

英田サキ  かすみ涼和 

無理から始まるラブラブ

 売れない俳優の木津は、連ドラの主役に大抜擢される。
 ただし、条件が一つだけあって、それは原作者の作家にオッケーをもらうこと。

 俳優としてもがけっぷちに立たされている木津は、その条件をクリアすべく、その作家先生の家に向かったけれど。

 現れたのは、すっかりかっこよくなってしまった高校時代の同級生・矢部だった。
 最初、彼が同級生だと気づかなかった木津に、矢部は機嫌を損ねてしまい…

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花束なんか欲しくない 小説

斑鳩サハラ  明神翼 

王道もの!

 那智学園の海棠力也は、幼馴染みでプレイボーイの生徒会長・源蘇芳の代わりに、二ヶ月という短い擬似恋愛期間の終わりを、相手に花束付きで告げる役目を担っていた。
 そんな力也は影で、「死の告知天使サン・ジェスト様」と呼ばれていた。

 それは幼い頃に、蘇芳の「兄になる!」と宣言した力也がそうと交わした約束でしていることだった。
 あの頃は自分よりもずっと小さかった蘇芳だったが、いつしか力也より…

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誰かが見ている─標的─ 小説

矢城米花  有馬かつみ 

ちょっと薄気味悪い。

 ちょっと薄気味悪くて気持ち悪い話。

 折坂史哉は二十代後半のごく普通の会社員だった。
 そして、今日もいつもと同じ日常が始まって終わるはずだった。

 残業が深夜に及んだその日、史哉は何者かに襲われる。
 意識がないままに体中を弄ばれ、気がつくと全裸で横たわっていた。
 意識を取り戻した史哉が辺りを確認しても、周囲には誰もおらず、史哉の携帯には自身が吐精する様子を写した写真が何枚…

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科捜研の恋人 小説

天海美冬  CJ Michalski 

二人の関係がメイン。

 機動隊から刑事になったばかりの楡井直哉は、赴任先の街を歩いている途中で引ったくりに遭遇する。
 その時すれ違った嫌な男に、配属先の警察署で再び出会う。
 彼の名前は美園真。
 美園は、研究職でありながら現場捜査に携わる異例の経歴を持っていた。
 そしてまた、美園には男がらみのスキャンダルで左遷されてきたという噂もあった。

 そんなさなか、楡井はいきなり殺人事件の現場へと立ち会うこと…

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