Mさんのレビュー一覧

身勝手な狩人 小説

愁堂れな  蓮川愛 

腐れ縁のリーマンもの。

 一流の商社に勤める高瀬智嗣の秘密――それは高校時代に、好奇心から親友と身体をつなげたことがあることだった。
 それから六年――。
 当時の彼のことも思い出さなくなってきた頃、その親友――岩崎開が、新入社員として智嗣の勤める会社に配属されてきたのだった。
 六年間も音信不通であったのにも関わらず、開は何食わぬ顔で智嗣を自宅へと誘い、そのまま「セックスしよう」と言ってくる。
 そんな開に智嗣…

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いじめて、そして愛して! 小説

賀田まいと  桑原祐子 

ぶっ飛びラブコメ

 孤児だった自分を養子にし、大切に育ててくれたご主人様を突然の病で亡くし、悲嘆にくれる友里の前に現れた狼のような男・リュウ。
 リュウは友里のご主人様への復讐のため、友里を拉致し、犯そうとしてしまうが、実は友里、引き取ってもらったご主人様に完璧に引き取られた天性のMであった。
 夜毎SMを楽しんでいた友里にとって、ご主人様がいなくなり、突然一人ぼっちとなった友里は、ご主人様がなくなってしまった…

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君に捧ぐ恋の証 小説

楠田雅紀  南月ゆう 

悶々と

 高校三年生の高橋秀は、成績優秀でテニス部のエースでもある高校三年生。
 そんな彼の目下の悩みは、どうやら同性にしか性的興奮を覚えないらしいこと――。
 何人もの異性に告白されるも心を揺さぶられることなく、それどころか、たまたま同級生が持ってきた男同士の絡みが乗っているエロ本をついつい食い入るように見つめてしまう。
 そんな秀の行動をあろうことか、『遊んでいる』同級生・東洋平に気づかれてしま…

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罪と罰とキス 小説

金沢有倖 

漫画的な……?

 啄木鳥陸が、修学旅行から帰ってくると、部屋はもぬけの殻。一緒に暮らしていたはずの母親とその恋人(ヒモ)は、借金を作ったまま失踪したのだった。
 呆然とする陸だったが、実はこんなことは日常茶飯事で、陸の母親の舞子は、男を作っては駆け落ちし、そしてまた戻ってくる――ということを繰り返していた。

 ところが、突然訪ねてきた有名ローン会社の社長・御上永騎が現れると、いつもと事態が一変する。
 …

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恋で花実は咲くのです 小説

久我有加  草間さかえ 

ちょっと泥臭いけれど!

 芸人になる夢を捨て、郷里の温泉街で働く隼斗のもとに、元マネージャーの時田が現れた。
 隼人に向かって「迎えに来た」と言った彼は、隼人に新しくできる劇場の専属の漫才作家になってほしいという。
 隼斗はその申し出を、一度は捨てた夢だから、と即答で断るけれど、時田はそんな隼斗を諦められないと言い、温泉街にとどまった。
 そのことから、隼斗が必死になって封じてきた、お笑いへの熱い思いも、時田への密…

2

オモチャになりたい 小説

崎谷はるひ  明神翼 

いつもとは違う

 もうじき三十だというのに、顔も身体も『子ども』らしすぎる石原世都は、気が弱い私立高校の美術教師。
 子どもっぽい見た目から生徒からの扱いも軽いものだし、「美術」という受験には何の関係もない教科の担当のせいで職員室にも居場所がない。
 そんな世都にも秘密が一つだけあった。
 それは、年下の同僚・千澤口杜和と恋人同士でしかも、同棲しているということだった。

 実は、世都と杜和は高校の先輩…

1

東京の休日 1(文庫) 小説

桜木知沙子  北沢きょう 

ちょっと切なさが足りない?

 完璧な容姿を誇る北條は、総合病院で医師として働いている。
 見た目よし、頭よし、そんな北條の唯一の弱点が、「酒に弱いこと」だった。
 ある日、彼が職場の飲み会で酔っ払い、二日酔いで目覚めた朝。
 ともに裸でベッドの中にいたのは、なぜか男――医局で事務のバイトをしている大塚真史だった。
 ゲイではない己の所業に、戸惑った北條は真史に対して逆ギレする。
 それ以来、冷静な北條が真史と顔を合…

1

やさしい束縛 小説

真船るのあ  高座朗 

ちょっとテンポが早い?

 五十嵐優季は十八歳。
 就職のために、故郷から上京したもののほどなく勤め先が倒産。
 元々母子家庭で、生活も苦しかったことから、実家に帰るに帰れずに、バイトをしながらハローワークに通い、就職先を探す日々。
 ところが、そのバイト先である喫茶店でエリート医師の神宮寺と出会う。
 神宮寺は、優季を一目見て、驚いた顔をした後、三日と空けずに喫茶店へと通いつめ始めた。
 そのうちに常連の客の一…

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夜に薫る純白の花 小説

真崎ひかる  高久尚子 

すれ違いのお話

 一葉は、父親に借金のカタにやくざに売り飛ばされかけたところを、鳴宮医院に引き取られた。
 鳴宮医院は、養父・康宏とその息子・宏晃の二人暮らしで、恵まれない暮らしをしてきた一葉を大切に慈しまれて育った。
 実は鳴宮医院は、昔からの知り合いであるというヤクザのまともな病院へは連れて行けないような病気を実はこっそり見ていた。
 そんなある日、いつものように組員から呼び出されて一葉を連れて往診に向…

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愛するということ 小説

谷崎泉  高座朗 

終わり方がいい!

 デザイナーの壱は、毎年、恋人の命日の近い晴れた春の日になると、体調を崩す。
 それは、ちょうどその時に恋人が亡くなってしまったから――。

 ところが、そんな時、どうしてもそんな最悪な体調を押してでも参加したいと希望したコンペの席で、今は亡き恋人とよく似た声を持つ男・灰田に出会う。
 彼は、急遽コンペに参加となった人間で、誰も彼の詳しい経歴を知らなかった。
 そんな彼は、実はこのコンペ…

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