Mさんのレビュー一覧

さよならヘヴン 小説

榊花月  紺野キタ 

うまく心情が表されてて。

 ややタイムリーな感さえある、いじめが原因の引きこもりの少年の話。

 主人公の実景は、学校でいじめられたことが原因で引きこもりがちになってしまう。
 部屋の中は安全な逃げ場所で、誰も何も実景を傷つけることはない。
 そんな温かな巣の中で、実景はぬくぬくと生活をしていた。
 実景の心の拠り所は、そんなにメジャーでもないけれど、独特な歌を歌うアーティスト。実景の姉には理解してもらえないけれ…

1

イノセント・ラヴァーズ 小説

嶋田まな海  藤井咲耶 

BLらしいBL

 ビューティーサロン「イノセント」に就職した治基は、憧れのトップスタイリストの檜垣のアシスタントとして働くことになった。
 ところが、檜垣は仕事にはめちゃくちゃ厳しいし、口も悪い。
 いつも、元気で前向きな春季でさえも檜垣に嫌われているのでは、と悩むほどであった。
 ある日、檜垣と治基は二人で飲みに行き、先に檜垣が酔いつぶれる。
 おまけに、いきなり檜垣に「好きだ」と言われ、キスされる。

0

約束します 小説

生野稜  やまかみ梨由 

シリーズ三作目。

 全寮制男子校・愛敬学院の新寮監は、三上幸生。
 その幸生は身体が弱い。
 そんな幸生を見守ってほしい、と頼まれた寮長の津田典之はそんな三上が寮長として赴任することに不安を抱いていたが、実際に会ってみると、その美しさに一目で心を奪われてしまう。
 どうやら三上は、「どうしても叶えたい夢があるから」と言い、無理を押してこの学院の寮監に赴任することにしてもらったらしい。
 かつて学院に通ってい…

0

花嫁は熱砂に抱かれて 小説

加納邑  緒田涼歌 

いきなり結婚!?

 アラブの小国を旅行で訪れた透は、知らず知らず入り込んでしまった浜辺で溺れてしまう。
 そこに助けに現れたのは、精悍で美しい王子・カディール。
 後で、カディールから教えられて知ったのだが、実はその浜辺は侵入禁止の聖なる浜辺だったのだ。
 おまけに、その浜辺は「此の地で口づけた者は結ばれる運命にある」といういわくつきの場所だった。
 カディールは、掟に従って宮殿へと連れてきた透と「結婚する…

0

泉&由鷹シリーズ(6) 僕達の失楽園 小説

あさぎり夕 

登場人物入り乱れ

 イブの夜――
 すべてを天野に委ねることに決めた泉は、天野宅を訪れた。
 ところが、天野の巧みな言葉に誘われるうちに、泉の中の男としての本能が目覚める――。

 というような内容でした。
 シリーズモノ。

 てっきり、泉は「総受け」なのかと思いきや、まさかの展開。
 泉は女になる前に、男になってしまいました。

 そうかー……リバ有りで読まないといけないのかー……という新発…

2

生贄ゲーム 小説

水島忍  南国ばなな 

ごめんなさい。

「『生贄』は全校生徒を代表して、罪を購うため『王』に処刑されなくてはならない」
 それがゲームのルールだった。

 全寮制の男子校で突然開催されることになってしまった「生贄ゲーム」。
 ゲームのルールも知らされず、突然張り出された配役の書かれた一枚の紙によって、それはスタートした。
 そのゲームの生贄役に選ばれてしまった博人。
 同じく「祭司」に選ばれた蓮本は、二年前に行われたゲームで…

1

甘えてください 小説

火崎勇  小路龍流 

信じるって難しい!

 恋愛経験豊富なデキる営業・鳥海が恋をしたのは、経理課の堅物・琴川。
 美人で冷たく見える琴川のかわいい一面を知った鳥海が、必死に口説き落としてようやく恋人にまでこぎつけたのだ。
 真面目な琴川だからこそ、大切に恋を育てようと考えていた鳥海だったが、何度も何度もデートをドタキャンされてしまう。
 理由は、身内の不幸だったり、マンション設備の故障だったりさまざま。
 もしかして自分は避けられ…

1

スペアの恋 小説

椎崎夕  陵クミコ 

素敵な話!

 在宅勤務のSE・槙原俊は、飲まず食わず寝ずで行った仕事明け、玄関を出るなりその場で倒れてしまう。
 気がつくと、アパートの隣人・渡辺研一とその息子・孝太の家で介抱されていた。

 俊は、研一に感謝するが、研一の態度は冷たく、その印象は最悪だった。
 しかしなぜか孝太は俊に懐いてしまう。

 俊が倒れたのはどうやら、風邪だったようで、それから三日間寝付いてしまった俊の下へ、孝太は毎日「…

2

陥落 小説

あさひ木葉  亜樹良のりかず 

ちょっと物足りない。

 サラブレッド牧場・椿野ファームの子息である紀一は、二度と会いたくなかった男とG1レースが行われているドバイで再会する。
 相手は世界有数の馬主であるアラブの王子・リドワーン。
 彼との出会いはパリ――凱旋門賞のパーティで、だった。

 当時、彼の経営する会社が日本進出するのに辺り、周辺の農場の人や土地を買いあさるやり口が許せなくて、直談判した紀一に、彼は取引として身体を望んだのだ。
 …

0

好きだと言ってもいいですか? 小説

早瀬亮  椎名秋乃 

脇役が魅力的!

 翻訳家の奏は、クリスマスを控えたある日、久しぶりに街に出て、いい気分になった酔っ払いたちに絡まれてしまう。
 繊細な容姿で女性と間違えられて、声をかけられたのはいいが、男だとわかっても相手は引いてくれる様子はなかった。
 元々口下手な上に、幼少期から海外を転々としていたせいで、あまり人と話すことが得意ではない奏は、その誘いをうまくかわすこともできず、困り果てていた。
 そこに、端麗な紳士が…

1
PAGE TOP