雀影さんのレビュー一覧

あやしの君の恋模様 コミック

琥狗ハヤテ 

この肉体に、もふ耳

なにげに、ケモ耳物には弱いんですが、琥狗さんのモフモフは、格別です。
とにかく、この胸板のしっかりした肉体美。
デコラティブ、かつ微妙に露出の多い装束。
アクセサリー類や履き物までがいちいち行き届いていて、
これらをこのまま崩すことなく縦横に動かす画力!!
更に、間に挟まるチビキャラも、ファンシーなキャラクターとしての完成度が高いこと!
お話も、夫婦と親子と、そして愛し合う伴侶を得るま…

2

妄想エレキテル(2)特装版オリジナルドラマCD CD

里中先輩

本編ではあまり登場しなかった里中先輩と桜田君が、CDの方にはかなりたくさん登場。
桜田君は、相変わらず無自覚なまま里中先輩に弄ばれているようです。
梶さんの里中は、相変わらず黒黒としていて、素晴らしいドSオーラを振りまいています。
安元さんはフミの「攻めなのに乙女で受けっぽい、でもいざとなるととってもエロエロな高校生」を、あのアダルティな素敵低音で見事に演じていらして感心しちゃう。

こ…

0

さくらのくちびる コミック

依田沙江美 

新デザインの新装版

旧版に単行本未収録だった作品を1本加えた新装版。
タイトルといい、桜舞い散るカバー絵といい、桜の季節にふさわしいきれいな本。
旧版も持っているけど、この新しい本の方が断然美しい。

表題作は、高校生のお話。
高校生の3年間って、実は1年生と3年生じゃ全く違う。
まだまだ全くの子どもの15歳の新入生と、肉体的にも性的にもほとんど大人の18歳の3年生。
その体格差と性欲の差。
そこをき…

3

ラヴァーズワールドエンド(Lover’s World End) コミック

松木加斎 

タレ目のオッさんの色香

タレ目のオッさんなのに、
ちっさいおっさんなのに、
でも、凄腕の殺し屋。
表題作は、若い殺し屋が、そんなオッさんの色香に、ついうかうかっとはまってしまったばっかりに、世界をまたいで逃避行になってしまったおはなし。
このオッさんの、どこにそんな魔性の色香があるのか、この絵柄とストーリーからは窺い知れないところが、この作品の魅力なのかも。

他に、表題作とは全く趣の違う、高校生や大学生、サ…

1

BLink (ブリンク) 2011年 3月号 コミック

盛りだくさんも考え物かな

新創刊雑誌なので、全てが連載第1回。

絵的には、今風の、しゅっとした、華やかできれいな絵の作者さんが揃っているので、なかなか華やかです。
作者さんの顔ぶれも、新鮮さもありつつ、なかなか粒ぞろい。
お話も、普通にBLとして盛り上げていこうっていう感じ。
しかし、、、
繰り返しますが、新創刊、全てが連載第1回。
つまり、全てのお話が、起承転結の「起」。
導入部。
そして本全体のボリ…

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小説b-Boy 2008年12月号(雑誌著者等複数) 小説

本になるのは

たまたま出てきた古雑誌を見て思ったのだけど、雑誌掲載でも、マンガはほとんど全て単行本化されるのに、小説はそうとも限らないのね。

そもそもこの雑誌を買ったきっかけが、当時はまっていた、華藤さんの作品が載るから。
その後、華藤さんの「執愛との契り」は無事に単行本化されたが、他の作品で単行本化されたのは、既にシリーズ物だった玉木ゆらさんの「月にむらくも~」位。
あとは、単行本が先にあって、その…

0

寡黙な華 小説

榎田尤利  雪舟薫 

愛情は、見えない花のようなもの

同じ花が、想う人の心に咲いてくれるとは限らない。もし咲いていても、見えない。

ということで、華族物。

お話の全てのイメージが「百合の花」に象徴されていく展開が素晴らしい。
蕾の百合だった千早が、邦彦の執着と激情に翻弄されて、そして開花する。
ありがちな幼なじみ執着物の王道のようでいて、「百合の花」を核に、すっきりと揺るぎなく展開する物語。
お話のほとんどは攻め視点。
それは攻め…

3

十の願い 小説

火崎勇  三池ろむこ 

泣かせるお話

一気に読んで、あれよあれよと、ころっと泣かされてしまった。

ただし、恋愛としての切なさより、主人公・深夜の生い立ちに泣かされる方向で。

虐待されて、捨てられて、生きることに何も望みを持っていなかった深夜が、養護施設から養子に引き取られた家の養父に教えられ、ようやく自分で「願うこと」と、ささやかな安寧を得ます。
しかし、そんなささやかな安寧も、相次いで養父母を亡くすことで・・・
そし…

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世界は光に満ちている コミック

深井結己 

この絵だからこそ

日本の、ちょっと昔のお話ばかりを集めた短編集。
しっとりと切ない世界観。
お話の中の、雨の匂いや土の匂い、古びた家の日陰の匂いなどが五感にダイレクトに響いてきて、知らないはずの過去の世界なのに、お話の中の世界が、すごくリアルに、懐かしい記憶として、まざまざと目に浮かびます。
そもそも、この作品たちのの、懐かしくって切ない世界観と、繊細な情感を支えているのは、深井さんの、この繊細で端正な絵だか…

5
非BL作品

胡桃の中Ⅱ コミック

川唯東子 

二人の関係が安定してるからこそ

前作に引き続き、ギャラリー胡桃の中を舞台にした、ハートウォーミングで、ちょっとミステリアスなお話の短編連作集。
ドラマとしては、それぞれに、なかなか味わい深いです。
このお話、谷崎と画廊という舞台だけではダメで、そこに中居がいるからこそ、物語が動き出す。
そんな作りがとってもいいです。
BL的な面では、すごく良い感じ安定してしまった恋人同士が、適度な距離を持って付き合っている状態なので、ラ…

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