茶鬼さんのレビュー一覧

ぼくのスター 小説

一穂ミチ  コウキ。 

青春の象徴

最初読み始めたとき、今を時めくアイドル(AKBみたいな)の熱心なファン=ドルオタ。そんな男子がどうやって男子との恋愛ができるんだろう?
と不思議で仕方ありませんでした。
しかし、展開するにつれて彼が半ひきこもりになり、いあゆるアイドルに逃げた(この言い方が正しいかどうかはアレであるが、自分にはそう見えた)その理由が後半になり語られることにより、彼にはその素養はあったのだということは十分にわかり…

4

舌渡し コミック

赤星ジェイク 

赤星ジェイク独特の世界

何だろうか、すごく独特の世界がこの作家さんにはあって。
ものすごく惹かれるんです。
『やもめのたまご』の時、絵柄など色々な画風があって不思議だな~と思って、
今回もまた少し見づらさはあるんだけど、慣れてくると全く気にならなくなって、黒の使い方が印象に残ります。

一冊同じ高校を舞台に、登場人物がつながっていく関係はあるので、読み終わってみると
あれ?総ホモ。。。しかもなんだかみな大らか…

5

この恋、温めますか? 小説

浅見茉莉  三池ろむこ 

社会適応は子供でも、頭脳は明晰

スイスのボーディングスクールを出た、数学に突出した才能を持つ、金持ちの浮世離れしたような箱入りお坊ちゃんが、日本の大学に入学するにあたり一人暮らしをし、社会勉強にとコンビニでアルバイトを始めるのだが、そこの店長が好きになるお話。
この二人に立ちはだかる障害として、弟を溺愛する兄と、主人公を押し倒す程の執着愛を持っている弟が登場する。

何だか三池ろむこさんの絵がはまりすぎていて、これ、マンガ…

3

プライスレス・ライフ~幸せは貧乏神とやってくる~ 小説

雨月夜道  テクノサマタ 

お金より大事なモノ

10年発売の初単行本『恋愛小説は書けない』が滅茶面白くてお気に入りだったのですが、一体いつ新刊が出るんだろう?と待ちに待った1冊です!
と思いきや、このお話は新人賞をとった作品に加筆修正と書下ろしを加えた1冊なんだそうです。
それにしても、このお話も見事ツボりましたよ♪
ボクシングバカのボクサーとトラウマ持ちの貧乏神の組み合わせ。
最近だと永井三郎さんの貧福が萌えた『珍神』、秀良子さんの短…

7

すきやん コミック

いけがみ小5 

青年漫画?

カバーデザインがぱっと見BLっぽくなくて、ひょっとしてこれは自分好き系なのか?と期待した1冊。
だけど・・・1読して思わず寝かせてしまった1冊。
というのも、まっさきに何だか読みにくいということ。
書き込みも細部に渡ってきちんと描かれている丁寧さはあるんだけど、絵が青年漫画っぽい濃さがあるので全体の印象にくどさを感じてしまう。
あと、表題が関西弁なんですが登場人物すべてが関西弁なのでぱっと…

2

物の怪天国 小説

chi-co  エンリ 

コミカルなのに4Pが!?

母親を亡くし父子家庭の子供である主人公。
父親の為、しっかり者に育ち経済観念もばっちり。
そんな彼の前に現れた夜叉・鬼・天狗が、お前は人間界と妖怪の世界をつなぐ扉の管理人で、自分たちはその守護者だという。
父親の記憶を操作して、ちゃっかり下宿人という設定で巴の家にやってきた彼等との共同生活。
「鍵」となった彼の前に現れる人間界へ入りたいと請う物の怪から、ついでに守護者からも通行料と下宿料を…

3

青楼艶話 小説

浅見茉莉  サクラサクヤ 

地雷部門ですが、セ~フ!!

普段、遊郭モノは好んで読みません。
興が乗った時気まぐれに読んでもいいかな?くらいの稀な頻度です。
何故かというと、一番嫌いなタイプの女のような格好をする、健気ではかなげな男娼というイメージが超苦手だからです。
今回サクラサクヤさんのイラストに、勝率として自分的に決して高くない作家さんではありますが(ごく稀にヒットが出る)手に取ることにしてみました。

寄宿学校に入っている白根子爵家の嫡…

3

薔薇とチェリー 小説

高岡ミズミ  タカツキノボル 

直球すぎて・・・

題名の”薔薇”というのが綺麗なゲイで、”チェリー”は童貞ですね。
題名もストレートですが、内容もストレート。
主人公の性格がまっすぐすぎて、その線で言っているため変化球がなく、残念なことにキャラ萌えも弱く、すごく素直な話すぎて面白みに欠けちゃいました。
面白いのがいい、ってわけじゃないんですがドキドキしたりワクワクしたりハラハラしたりキュンしたり、驚いたり感動したり共感したり、そういう読み手…

2

禁じられた戯び 小説

山藍紫姫子  蘭丸 

山藍作品の鉄板:近親

97年発行の『密猟者』を改題、新しい書下ろしに【マーセル1917・1921】を加えて新装版発行されました。
旧版は名香智子さんだったイラストが蘭丸さんというレーターさんに代わり、なかなかに耽美の雰囲気を盛り上げる効果に役立っておりました。
いつもの山藍作品がそうであるように、そうそう難しいストーリーではないので、ここでは現実から逃避したかのような退廃的な背徳の雰囲気と淫靡な雰囲気とエロスを楽し…

5

晴れ男の憂鬱 雨男の悦楽 小説

水壬楓子  実相寺紫子 

とことんのこだわり

「晴れ男」「雨男」この設定にこだわり抜いて、トンチキか!?と思うほどに雨を降らせたり晴れさせたり、二人揃えばお天気雨とか(笑)を貫いた作品。
あまつさえ、これはお天気擬人化小説なのか?とも。

昔からイベントに自分が参加すれば雨になると周囲の人々から呆れられるほどの雨男・志水が悔しさから努力して頑張って歩んだエリートの道。
現在商社で30の若さにしてデキる課長として活躍中。
その会社に、…

6
PAGE TOP