茶鬼さんのレビュー一覧

哀しくて、愛しい 小説

愁堂れな  小山田あみ 

家族の「死」によって結びつく二人

今回のルナノベルスの愁堂さん、いつもと雰囲気が違いますよーー!!
すごく大人な、静かで深い物語なんですv
こういうのは好きです~、軽い感じがしなくて満足感がありました。

家族を失って抜け殻みたくなっていた男と、家族の縁の薄さに後ろめたさを感じて生きてきた年下の男。
この二人が偶然出会ったことで、年下の男が年上の男に「生」を思い出させ、
年上の男が年下の男に「家族」を教える。
どこか…

13

フェティッシュ コミック

日野ガラス 

男子のセンシティブな心

日野ガラスさんの商業デビュー作品もおさめられた一冊は、やはりペンネームにふさわしくちょっとした繊細な男心(?)を描き出していました。
切ないんだけど、救いがある。
可愛くてきれいな絵なのに、エロい♪
宝井理人さんとか宮城とおこさんの絵をエロくした感じ?
ギャップがまたひきつけるのですよね。

表題は、自分が天パで周りから目を付けられやすく、それをコンプレックスに思う思うツカサが、綺麗な…

7

画家と音楽家 コミック

  ARUKU  

またまた涙を誘う

先月出た作品は、少し軽めの短編集でしたが、今回のは「猿喰山疑獄事件」「極東追憶博物館」「ビタースイート」とかあの少しでも涙を流した作品の流れのモノで構成されていました。
登場人物に何かしら障害を持たせている。
それはずるいよ!って思うんですが、まるでアンデルセン童話ようなストーリー展開が無垢な心を表現する手腕にすぐれていると思います。

地位と名声に群がる人々の世界に嫌気がさし、スランプに…

6

雫 花びら 林檎の香り(2) コミック

川唯東子 

待ってたよー!

わーい!!またこの二人に会えるとは思ってませんでした!
前回はひたすら前向き(KYとも言われていた)の榛名の頑張りに、応援して彼のキャラにとっても力をもらいましたが、くっついた二人のその後。
一体どんな生活を送っているんだろう?
中川が無愛想もいいところだったんでとっても心配だったのですよね。

榛名は相変わらず明るく前向き。
中川のじーちゃんにも気に入られて、よく家にご飯食べに行って…

2

上・官・命・令 コミック

青飯ミサコ 

やっぱり注目!

絵がイマイチ(顔)だけど、先に読んだ「禁断発情期」がなかなかだったので、この本も行ってみました♪
帯に「携帯コミックで大ブレイク!累計50万DL」ってあるんですが、その50万が多いのか少ないのか、自分にはよくわかりません(>_<)
でも9話構成なんで、一話当たり5万以上ってことはやはり多いのか?
携帯コミックってエロがあってナンボな部分もあると思うので、そう思えばこの本はエロ多い…

1

美男の逆襲 小説

剛しいら  ライトグラフII 

まだ変身したいのか~!

主人公は全く自分の身なりに構わない日本人の特殊メイクアップアーチストの阿久里と、ハリウッドの血統正しき超美男俳優のローランド。
舞台がハリウッドだけに、浮世離れしたサクサクっと軽い作品。
それにしても、この題字のフォントと色、どうにかなりませんかね~(汗、)臭いですよ。。。

ハリウッドの特殊メイクスタジオで働く阿久里は、特殊メイクの仕事でローランドを世界一美しい狼伯爵に仕上げ、そのテクニ…

2

殿には絶対敵わない 小説

鹿能リコ  街子マドカ 

痛快時代劇風作品は大当たり?

街子マドカさんの絵だと普段は9割方手にとらないし、この題名、はずしそうな予感が満載だったのですが、ひょっとしたら何かあるのでは?鹿能リコさんは嫌いじゃないし、、、と手にしたら・・・・これが見事当たりだったんですね~♪
お、何かガリガリくんとかホームランバーとかチョコボールで当たりが出た感じ?ww
今どきありえない、現代版時代劇設定に、水戸黄門とか遠山の金さんとか桃太郎侍とかが入った感じv
こ…

0

明日、恋する祈り 小説

花川戸菖蒲  みずかねりょう 

二人の世界

登場人物がほとんど主人公の二人だけ。
障害といえば、受けの主人公がネカマで友人が一人もいないから、一人でグルグルしている姿・・・一体それは障害と呼ぶほどのものでもないが。
おまけに作中、視点は受けであったり攻めであったり、その都度、唐突に変わる。
不明な点が全くなく、親切といえば親切だが、あまりにスムーズすぎて、ちょっと物足りなくはあるのです。

フリーのアバターデザイナー・琉生(るい)…

3

死ぬまで純愛 小説

鹿住槇  津寺里可子 

青くて苦い

心と体の入れ替わりモノが2本入った一冊です。
表題が96年の作品で、真ん中が95年、そして表題の続編の代わりに書き下ろされた3本目が08年のものなので、やはり文章の進化を感じます。
時代の流れなのか、やはり新しいモノのほうが同じような結末でも明るいですね。

表題は、ボートからの転落事故で目が覚めると親友・高志の彼女・沙美の体に自分の魂が入ってしまった高校生・認の、高志との苦しい気持ちのせ…

2

萌えの死角(2) コミック

今市子 

やっぱり面白い!

前作の1ではバレエや映画などでの今市子さん流の萌え視点や、友人の強者腐女子A嬢などが登場して、なかなかに面白い興味深いエッセイマンガに仕上がっていましたが、今回も面白い!
萌えというものは、それぞれ十人十色のものがあるので、それぞれの萌えが全く各人にあてはまるわけでなないのであるが、このエッセイのいいところは、今市子さんが自分が他の人の萌え視点とずれているところなんかも自分自身で突っ込んでいると…

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