茶鬼さんのレビュー一覧

恥辱の楽園 コミック

岩清水うきゃ 

痛いのに痛くない

岩清水さんの作品は2作しか知りませんが、どれも結構主人公が悲惨な過去とか、酷い目にあったりするのですが、痛くないんです。
それは、主人公がダメージを受けるものの、根が楽天的というよりポジティブで、それなりに、救いになるものをもっているからかもしれません。
この作品の主人公・加賀も後半に行くにつれて酷い過去を持っていて、未だにそれから逃れられないことがわかるのですが、それでもそれは加賀が逃げよう…

4

君へつづく物語 コミック

日の出ハイム 

HPを削って守るもの

読み終わってものすごく不思議な、でもあったかくて、じわーっと胸に浸みて、「あ、よかったな」って素直に思いました。
エチもエロも何一つないし、片方は人間でないかもしれないけれど、その人だけが知っていて、その人だけの存在だという特別な何かが、ああ、こんな世界もあるのかもしれない、とさえ思えるお話でした。

いつの間にかヤマキの部屋の隣に越してきていた同じ大学の同じ学年で、でも学部違いの三星翔。

0

凍える月影 小説

いとう由貴  朝南かつみ 

坊主萌えの骨頂です♪

戦国時代を舞台にした、しっとりしたエロたっぷりな復讐の物語。
朝南かつみさんの、坊主絵がまたものすごいフェロモンを撒き散らして、犯罪ですぅーーーー!!!
坊主萌えのきわみかもしれない。

都から僧侶の月永が遣いとして縹国にやってきます。
彼には、仇を打つという目的がありました。
その美貌と身体に領主の義康がとりこになり、月永の復讐も遂げられるのかと思われたのですが・・・

月永の復…

4

獣に涙 コミック

水渡ひとみ 

余裕の年下ドSと余裕のないヤンキー受けです

ドS高校生の年下攻めで受けはヤンキーの年上とくれば好物です♪
本誌4カプ登場中の二本がドS高校生なんで、あんたも好きね~ってww
しかも先生をイヂメテますからね♪♪

ということで表題、喧嘩上等のヤンキー(なのかな?)鮫島は奈留っていうかわいい名前がついているんですが、幼なじみで年下の虎治だけはナルちゃんって呼ぶのです(本人すごく嫌がってる)
どんなに突っ張った虚勢を張っても、年下のくせ…

2

B型彼氏は説明できない コミック

新也美樹 

B型の特徴にアルアルアル!

タイトルでアルアルと連呼しても、アルアル詐欺ではないと思う・・・血液型B型同士がデキっちゃった場合どうなるか?
テーマがこの血液型だから、うるさいくらいに「これだからB型は、、」とか「B型だよね~」とか「やっぱりB型」とか出てきますが、それに特徴も幾分かデフォルメされてはいますけれど、後半行くにしたがって、そういった表記もすくなくなり、しっかりとラブの行方が描きこまれているので、とても楽しめまし…

1

汐鳴り コミック

みなみ恵夢 

海から押し寄せる波と馬の絵に魅せられました

沖縄のヨナタマ伝説をヒントに作られたお話だそうです。
人魚伝説ですね。
とても切なく哀しいファンタジーなんですが、みなみさんの絵にぴったりで、その世界を堪能できました。
泣くと雨が降ると、雨が降って欲しいとき、神事と称して凌辱されるイクは、村のつまはじきもの。
そんなイクが、肌の色も髪の色も普通の人と違う歩けない青年を拾うのです。
今まで誰にも相手にされず一人ぼっちで生きてきたイクにとっ…

1

花氷 コミック

みなみ恵夢 

座薬プレイ!?

表紙はものすごくしっとりした、お耽美なイラスト♪
しかも、裏を見ると「究極の主従関係」と書いてあるではないですか。
なのに、なのに、座薬ですかーーー!!
この本の作品構成にものすごく驚かされました。
軽→→→重と、見事に展開していって、楽しめました。

座薬にこだわったのは、最初の『ヨクキククスリ』です。
柔道部の藍川が好きで好きでアタックしまくる夏樹が天然なのか、故意なのか、また藍…

1

後ろのケダモノ コミック

新井サチ 

ケダモノに注意です!

懐が深く、ワイルドで、何でもできて、優しくて、まさに理想の攻め様の登場です。
それがこの作者さんの一番の魅力の黒髪キャラで書かれているので、もういうことない♪

受けは『ギリギリな僕ら』の片われスタイリストの伸二のお師匠さんの売れっ子スタイリスト・宗和。
家の片付けを依頼した太陽サービスからやってきたのが、まるで殺し屋(?)のような風貌の薫。
見かけとは全然違ってキビキビを仕事を片付けて…

2

背徳のマリア 下 小説

綺月陣  茶屋町勝呂 

愛するが故に狂っていく男達

上巻だけでも、衝撃的な展開を見せてくれたのに、それでもまだ足りないというのか、これでもか、これでもか、と追い打ちを掛けてくる下巻。
読むたびに違う感想が頭に生まれ、時に怒り、時に泣き、時に絶望し、どうしてそこまで、それにこだわらなくてはならないのか!?
狂ってしまった者達は、そこに幸せな自分の世界があるのだ。
現実に取り残された者達の苦悩は、それでも狂った彼等によって浄化されてしまったのだと…

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背徳のマリア 上 小説

綺月陣  茶屋町勝呂 

異色の衝撃的問題作

この作品は綺月陣さんの実質のデビュー作品です。
当時の綺月さんの作品は、Juneの路線であるにも関わらず、その中でも異彩を放った設定のものが何作かあるのだが、その中でもこれは”性差”というものについて、深く考えさせられる作品だと思います。

『背徳のマリア』の題名がついていますが、ある大学病院の医師5人を巡る各ストーリーからこの題材を構成しています。

そのきっかけとなる最初の話が、大学…

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