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表題作トマトのてのひら

谷本勝人 キャバクラの用心棒 19歳
増田智裕 トマト農園の長男で居酒屋店員 26歳

同時収録作品むすんでひらいて 前後編

柿沼 企画二課の社員
阿部 女とも男とも寝る会社員

その他の収録作品

  • その後のトマト(描き下ろし)
  • まっすぐゆがんで(描き下ろし)

あらすじ

トマト農園の長男として生まれた智裕。家を継ぐまでは好きにしていいと言われ、東京の大学に進学する。平凡な生活から抜け出したくて上京したけれど、何事もなく時は流れて来月27歳の誕生日を迎えようとしていた。そんなある日、智裕は道ばたで柄の悪そうな傷だらけの男に出会う。なかば脅されながら家に連れ帰ると、智裕は突然のその男に押し倒されて!?

著者:河馬乃さかだち

作品情報

作品名
トマトのてのひら
著者
河馬乃さかだち 
媒体
漫画(コミック)
出版社
大洋図書
レーベル
H&C Comics ihr HertZシリーズ
発売日
ISBN
9784813030362
4.1

(72)

(26)

萌々

(35)

(8)

中立

(1)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
14
得点
295
評価数
72
平均
4.1 / 5
神率
36.1%

レビュー投稿数14

この終わり方、好きです!

特徴のある暖かみのある絵が印象的です。
おそらく元某海賊二次のあの方…だと思うのですが
(PNが二次再録のタイトルまんまです)だとしたら嬉しいです!
読んで良かった!楽しかったです。再会出来てありがとう!

飲食店でバイトをしながら、満たされない日々を送る智裕(受け)。
トマト農園を継ぐため、いずれは実家へ帰らなくてはいけない、
そんなあきらめにも似た思いを抱きながら送る日々と、
実家から送られて来る、瑞々しいトマトの対比が良かったです。

ある日、道端で倒れている勝人(攻め)を部屋に上げたところ、
そのまま強姦されてしまい…という最悪の出会いを迎えますが、
そこから少しずつ変化する関係が面白かったです。

Hの場面は頁も長く、特に普段は無愛想な勝人が
快感にゆがむ表情を見せるのはとってもエロかった!
智裕は、性格の良さが伝わってくるような台詞と乱れ方で、
手足が細く、体がペタンと柔らかく開くのが特徴です。
二次の頃から、この作家さんの描くHシーンはとても好きでした。

「俺、来年実家帰るんだよ」という智裕の言葉に
「会えなくなるって事か…?」と泣きそうな表情を見せる勝人。
そこに強姦を仕掛けた強気さは微塵もありません。
恋に落ちた人間の弱々しさ、切なさを感じて、キュンとしました。

そんな勝人を放っておけない智裕の決断。
勝人を連れて、トマト農園の実家に帰っちゃう!
そして一緒にトマトを育ててしまう!

この結末がすっごく痛快で嬉しくて、自分的に逆転のウルトラCでした。
まさか、それまで東京の裏社会を生きて来たような勝人が、
智裕と二人で農業をやっちゃうなんて!
このエンディング、素敵すぎです\(^o^)/

東京でトラブルを引き起こしてばかりいた勝人は、
田舎に移り住み、強気なおばーちゃんと喧嘩しながらも、
髪を短く切り、地元に解けこんで行きます。

実はこちらの方が本来の姿だったんじゃないかな?
それを見守る智裕の幸せそうな雰囲気も良かった~。

あとがきの、シュールな自画像も笑っちゃいました☆
意味分からなかったけど超カワイイ!(笑)

智裕と勝人のその後もぜひ見てみたいです。
次回作も楽しみ。
河馬乃さかだちさん、今後も応援します。

9

2人だけの夏の思い出を、内緒で見せてもらったような気持ちになりました

河馬乃さかだち先生の初コミックス。

「カラダは心を裏切る!!?」の帯キャッチ通り、突然のきっかけ(襲った/襲われた、ともいうw)でカラダを重ねてしまった不器用な2人のお話です。

何が不器用かって、お互いの気持ちが決定的な言葉では表現されません。でも、ページを読み進めるごとに2人の気持ちが寄り添っていくのがジワジワと伝わってきて、読んでいるこちらの胸がキュっとなります。「快感に変わっていくセックスに抗えなくなっていく」って、きっとあることだと思うし、目新しい設定ではないかもしれませんが、作家さんの絵のタッチと独特の空気感によって凄く陰影が残る印象の作品です。

すごく幸せなのに、なんだか読んだ後に心がヒリヒリとする。・・多分、智裕と勝人の2人だけの夏の思い出を、内緒で見せてもらったような気持ちになるからかもしれませんね。

同時収録の「むすんでひらいて」も一癖ある登場人物のお話で面白いです。

荒削りな感じもしますが(偉そうでスイマセン・・)これからも作品を追ってみたいなと思わせてくれる世界観、大好きです。

8

独特な雰囲気の中で可愛い二人

ふたつの話があるけど
ビッチ受けはあまり好きじゃないので2番目よりは
やっぱり1番目のcpが好みでした。
受けも可愛いけど攻めが最も可愛い♡
実は無理やり系大好きなんでww
攻めはあんなに強引で無茶な性格なのに受けに惚れて懐いてワンコみたいで受けも心を開いていくのが可愛くてしようがなかったです。受けの地元でいちゃいちゃするのも超可愛かったし続編で二人の話がもっとみたい!!

2

心があったかくなる情がある。

作者さんの名前がユニークで注目してしまいました ”カバノサカダチ” にやにやv
絵はとても素朴系な感じですが、この初単行本を読んでみて、自分的カテゴリーとしては、のばらあいこさんとか秀良子さんとか恋煩シビトさんとか、絵の雰囲気も気持ちの描写の仕方もその辺りの仲間に入れたいなと思うような印象を持ちました。(!?)
でも、それはあくまでも個人的印象なので(汗)
ということで、完全に好みのタイプの作品なのです♪


トマト農家の長男に生まれ、大学までは好きにしていいよと言われ、来年にはもう田舎に帰らなくてはならない26歳の主人公・智裕が
偶然見つけた傷だらけの男・勝人。
人がよくて面倒見のいいのが災いして、彼に声をかけたのがコトの始まり。
襲いかかれ掘られてしまい、彼を怖いと思うものの、食べものや薬を持ってきてくれる律儀さに、そして掘られて感じる快感に、戸惑い、だんだん情が移りというもの。

智裕の部屋を訪れる度に怪我をしている姿なのに、それしか取り柄がないからとキャバクラの用心棒の仕事をしているのです。
この勝人の人なつこさ、智裕も優しい人だけど彼もまた律儀で義理固く、そしてきっと寂しがり屋。
この様子が、ぱっと見は怖いのにギャップとでもいいましょうか、年相応の19歳らしさでもあり、とても憎めない愛おしいキャラクターなのです。
甘え方を知らない犬みたい。

智裕の感情は絵で描かれる表情でとてもよく解ります。
いきなり襲われた怖さ、掘られた痛さ、またされるんじゃないかと恐怖におびえる姿ももちろん伝わりますが、
怯えと快感による驚きととまどい、涙を浮かべて見開く目、その他色々なエッチ描写の時の智裕の表情に、それが感じられるのです。

大きくて温かい手の勝人。都会で一人で智裕もさみしかったのだと、その勝人の手が田舎のトマトを思わせるあったかさがあったのだと、その心地よさが更に勝人への情移りを表わしていたのです。
天涯孤独の彼への智裕の提案と、その後の彼等の姿がとてもほほえましくて、胸があったかくなります。
智裕はお嫁さんをもらったのかな(笑)
きっと、カミングアウトしたら最初は反対されてもおばあちゃんがいるうちなら、きっと許してもらえるような気がするな~
このお話は、題名の通りにあったかいお話で胸が掴まれます!

智裕が駅の階段で声をかけるおばあさんがハ○ルの城に出てくる荒れ地の魔女に似ていて笑っちゃったデスよv

【むすんでひらいて】
高校の時、告白した相手に酷い目にあわされてから歪んでしまった主人公・阿部は、男とも寝るが会社の女の子へも手を出しまくりの節操無し。
彼が苦手にしている柿沼と仕事で一緒になることになってしまい、平気で笑って接してくるのにイラっとした阿部が嫌がらせで自分のハメ撮り写真を送るのだが、柿沼はいつもと変わらず阿部に接してくる。
一体どうしてなんだ?気持ち悪くないのか?
いつも笑っている柿沼の表情を変えたいと願うのに。

歪んだ阿部がまっすぐな柿沼に知らない間に矯正されちゃう話でもあるのですが、柿沼って一体どういう人なんでしょうね?
自分も阿部と同じ気持ちで疑心暗鬼になってしまいますよ。
その後の話しなんかを見たところ、ひょっとして柿沼は天然なのかな?いつも心に少年を持っているような潔癖な人なんでしょう。
登場の始め、目付が悪くすさんでいる表情の阿部が、ラストに近くになるにつれてとても可愛らしい顔になるのが印象的です♪


カバー下にもそれぞれカプの4コマ漫画がついてますのでお忘れなく!
もう、何度も読み返しちゃうほどに気に入っています。次回作も愉しみだな~v

12

こんな出会いも

ほのぼのしたトマトの収穫風景の表紙イラストからは想像できないスタート。
トマト農家の長男智裕は東京は怖いところだと聞きながらも平穏に居酒屋で働き
暮らしていたのに、ある日を境に状況が一変してしまう。

怪我をした相手に声をかけた事から始まる災難、助けたはずがいきなり強姦されて
とっても怖い思いをしてしまう。
しかし相手はまるっきりの悪人では無いようで、薬を持ってきたりするのですが、
1度襲われた智裕は怖くてビクビク状態。
それなのに事ある毎にやって来て、その度に怪我をしている様子が気にかかる。

実家から送られてきたトマトを美味しそうに食べる谷本に姿に絆されて、
何もしないと言う言葉を信じつつ、ふらりと現れては食べ物を置いていったりする
谷本に毒気を抜かれるように少しずつ強姦された事が薄らいでいく。
しかし、隙を見せた途端にまたしても抱かれてしまうが、今度は快感でとろける。
そんな風に二人はズルズル関係を続けて行く中で確実に何かが育っているようでした。

そんな二人に転機が訪れる、それは谷本がケンカ相手に刺されてしまう、
智裕は実家に戻りトマト農家を継ぐことになっていたが、谷本を置いて行く事が
心配だと思っていた中での出来事だったりします。
出会いは最悪で強姦から始まり絆され快感で絡められ本当の意味で心を
通じ合わせるまでの話でラストは表紙通りで素敵でした。

6

この作品が収納されている本棚

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