トラウマ持ちのキャラが出てくるBL漫画【書店員おすすめレビュー(15)】 BookLive!

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トラウマ持ちのキャラが出てくるBL漫画【書店員おすすめレビュー(15)】

2018/05/25 21:00

こんにちは、電子書籍ストアのBookLive! 書店員・きの子です。
毎回テーマを決めて、おすすめの作品を紹介していきたいと思います！

第15回は、「トラウマがテーマのBLコミック」です。トラウマ持ちのキャラが主人公だったり、トラウマがきっかけに2人の仲が深まったりと、トラウマに関わるBL漫画を集めました。

早速おすすめの3作品をご紹介します。

リフト

リフト
こん炉
712円 (税込)

由仁はひとつ下の幼馴染である那月を大切に思っている。ある日、父親が事故で急死したことがトラウマとなり、那月はいつか由仁も自分の前から消えてしまうのではないかという不安を抱くようになります。
いつ死んでしまうかわからないのなら、せめて一度でいいから抱いてほしいと由仁に迫る那月。男相手だと萎えるだろうと、由仁に目隠しをする那月が切なくて萌えるのです…！
行為の後、思わず那月を突き飛ばしてしまう由仁。そんな由仁の前から那月は姿を消します。
再会したあと、あくまで友達として振る舞おうとする那月と、好きだから恋人になりたいという由仁。那月はいまだトラウマがあり、くっついたあとも、由仁がいなくなるかもしれないという不安に付きまとわれています。
トラウマものというと痛いイメージがありますが、こちらの作品は攻めの由仁が一途で男らしいということもあり、安心して楽しめます。

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only you, only

only you, only
麻生ミツ晃
648円 (税込)

街で男を誘っている姿を部下の須藤に見られてしまう真木。好奇心から須藤は真木に体の関係を持ちかけます。実は須藤のことを密かに想っていた真木。好きになってもらわなくていい、恋した相手が抱いてくれるだけで十分だという真木に、須藤の心も揺らいでいき──。
まさに大人のラブストーリー！体の関係から本気の恋へ…という話は定番ですが、仕事や世間体という枷が絡むことで、なんとももどかしく、胸に迫る話になっています。
須藤と別れたあと、真木は一夜の慰めを求めて男を誘うのですが、体に触れられたところで取り乱し、「上書きされる！」と悲痛な表情で叫びます。感情を押し殺して生きてきた真木の、心からの叫び。このシーンが最高に切なくて萌えるのです…！
真木の臆病さや諦観は、高校生の時のトラウマに由来します。なにげない「悪意」がいかに人を傷つけるのか、あらためて認識させられます。

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ここはやさしい庭

ここはやさしい庭
エンゾウ
712円 (税込)

ヒモ同然の生活を送る暁良（攻）は、女絡みの喧嘩で倒れていたところを薫（受）に助けられます。暁良を死んだ弟だと思い込み、家に連れ帰る薫。暁良はそんな薫を可哀想な奴だと思い、しばらく居座ってやろうと思います。
暁良は幼い頃に母親から虐待を受けており、家族の愛情を知りません。薫の執着を異常だと思いつつも、求められる心地よさから離れられなくなる暁良。ですが、歪な関係はやがて終わりを告げ──。
薫も暁良も重いトラウマを抱えながら、壁に爪を立てるように生きています。恋と呼ぶには、あまりに重く切ない2人の関係に、胸を撃ち抜かれます。本当の自分を見てほしいと思う気持ちと、弟の代わりでいいから側にいたいという気持ち。2つの感情の間で揺れる暁良がいじらしくて、慰めてあげたくなります。
何もかも一人で抱え込んでしまいがちな「兄」属性がお好きな方にも、おすすめの作品です。

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きの子のおすすめ「トラウマがテーマのBL」、いかがでしたか？
次回もテーマに沿ったBL作品をご紹介しますね♪

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