イラスト入り
こちら、聖獣に姿を変える事が出来る王族達が主人公となる、ケモ耳ファンタジーで超甘々な両片想いものになります。
で、ゆりの先生お得意の、腹黒執着攻め×強気美人(でもお人好し)受け!
いや、ゆりの先生と言うと、これでもかと言う溺愛攻めがお約束なんですよね。
今回も、歯の浮くようなロマンチックで甘過ぎるセリフを、臆面も無く言いまくってるんですよね。
で、それをクールを切り捨てる受けみたいなやりとりが、楽しすぎるんですよね!
攻めが(いつもの如く)ああ言えばこう言うタイプで、「君も相変わらず口が達者だな」と受けが返そうものなら、「そんなに誉めてくれるな」みたいな。
まぁ、スレ違いによる多少の切なさはあるんですけど、もう攻めの愛情は疑いようが無いため、安心してひたすら甘さに萌え転がる事が出来る作品。
溺愛系がお好きな姐さん、オススメですよー!(* ´ ▽ ` *)
内容ですが、大国の次期国王・ヴィンセント×小国の第三王子・ユリアスによる、ハイファンタジーで溺愛ものです。
ビジャール王国第三王子・ユリアスは、聖獣に変わる事の出来る「先祖返り」で、幸運をもたらすとされる「白猫」の聖獣。
大国アスタルスに留学中の彼は、幼馴染みで次期国王であるヴィンセントと、発情期を慰め合う関係でー・・・と言うものです。
ユリアスですが、男子はあまり力が無いとされる「白猫」の先祖返りになります。
その為、実はヴィンセントを好きなものの、大国の次期国王である彼に自分は相応しくないと思っているんですね。
で、ヴィンセントの自身に対する執着を感じつつも、互いに性欲を解消するだけの関係と言う体で来たー。
こう、本人は自分に自信が無いのですが、強気な美人で頭の回転も早く、剣の腕もなかなかのもの。
しかも、いざと言う時はコンプレックスである美しい容姿すら利用して危機を回避しと、したたかな面も持ち合わせている魅力的なキャラなのです。
で、そんなユリアスに分かりやすく執着し、独占欲を見せる溺愛攻め・ヴィンセント。
獅子の先祖返りになります。
いや彼はですね、外堀を埋めて受けを逃げられなくする系の攻めでもあるんですけど。
こう、用意周到にユリアスを囲い込んで、発情期は抱き合うまでに持って来た。
いや、悪い男だなー!
ただ、これでもかとユリアスを溺愛していて、実は腹黒の裏に隠れた純情さや健気さが可愛い男でもあるのです。
大概の男がそうであるように、とてもロマンチストなのです。
ユリアスの方が、よっぽどリアリストなのです。
まぁそんなワケで、この二人で超甘々パート。
白猫であるユリアスに発情期は年二回だけなのですが、獅子であるヴィンセントは年中発情期なんですね。
本人がそう言ってるんですね。
で、しょっちゅう「発情期だ」と言っては、ユリアスに手を出すヴィンセント。
「獅子だから許せ」とか言いつつ。
また、「自分も発情期に付き合って貰ってるんだから・・・」と、フェア精神を発揮して、その度に抱かれるユリアス。
「獅子の発情期は多すぎるぞ」と文句を言いながらも、律儀に付き合う・・。
で、抱き潰される。
騙されてるよー!
ユリアス、絶対騙されてるよーーー!!
いやね、個人的に、受けが天然な言動で意図せず攻めを煽ってしまうと言うパターンが大好きなのです。
「早く達ってくれ・・・っ、君は大きすぎる・・・っ」とか言っちゃって、「煽った責任をとって貰うぞ」みたいな。
で、「どうしてまた大きくなるんだ!」みたいな!(≧∀≦)
BL界全ての受けに言いたいんですけど、「早く達って」と「大きすぎる・・・っ」は逆効果だから!!
と、ここに、貴重な先祖返りが狙われる事件ー「聖獣狩り」による先祖返りの誘拐。
更に、その事件を追っていたヴィンセントが、聖獣を捕らえる為の呪術を無効化した事により、力を使いすぎて昏睡状態に陥り・・・と続きます。
こちらですね、溺愛ものとしてとても魅力的なのですが、実はストーリー自体もワクワクドキドキさせてくれる冒険ファンタジーとして、なかなか面白いのです。
いや、ユリアスがですね、かなり強気で聖獣狩りの面々とも対等にやり合うんですよね。
多勢に無勢でありながら華麗な剣さばきで戦い、機転を利かせて時間を稼ぐ。
個人的に、こういう受けが大好きなのです。
可愛いだけのアホな受けでは満足出来ないのです。
また、ヴィンセントが昏睡状態に陥ってしまった本当の理由。
獅子の先祖返りだと言っていた彼の、本当の正体とはー?
実は、この正体に関しては、出オチ感満載だったりするんですけど。
ただ、主人公であるユリアスは全然気付いてなくてズレてるのを、読者側は全て分かった上でニヤニヤしながら読み進めて行くと言う楽しさがあるのです。
まぁそんな感じの、溺愛系ケモ耳ファンタジー。
あと、序盤から甘々ですが、気持ちが通じあった終盤は、更に輪をかけて激甘。
ヴィンセントの甘過ぎるセリフに、萌え転がっちゃいましたよ。
私もユリアスが可愛いすぎて、心臓が止まりそうだよー!!と。
ついでに、ヴィンセントの意外な純情さや健気さに、キュンキュンさせられちゃって。
腹黒なのに実は純情って!
最高じゃないかよ!!と。
と、個人的にとても好みの作品で、楽しく読めました。
溺愛攻めでしたが、いまひとつ受けに伝わっていなくてちょっと気の毒でした。
ヴィンセントが本当は何の先祖返りなのかは、すぐに気が付きました。ただ何で偽っているのかが冒頭のシーンの前に繋がるのですね。
ユリアスが意外に意固地だったが故に、ピンチに陥ってたのがちょっともやりました。可愛げが無いです。ユリアスの良さがちょっと分かりませんでした。まだ幼い頃の方が素直でした。留学中に変わってしまったんですね。
ユリアスのピンチに駆けつけたヴィンセントの本来の力が圧巻でした。
先祖返り同士に同性でも子供が出来るかもしれないで終わってたので、消化不良だったので神にはなりませんでした。
先生買い。王太子、王子たちのファンタジー入った可愛い恋話。可愛らしいなあと思う部分はあるものの、さくっと読めてしまったので萌にしました。本編230P+ゆりの先生のあとがき+古藤先生のあとがき1P。
ゆりの先生好きな方でしたら、安心して読めるのではと思う、囲い込み得意な攻めさんです。久しぶりに読んだ外国の方同士のカプでした。
ビジャール王国第三王子のユリアスは、聖獣の血を受けついだ白猫の先祖返り。13歳から大国アスタルス王国に人質として滞在していて、同じく獅子の先祖返りである王太子ヴィンセントとは発情期をやりすごすために体を重ねる仲。性欲大魔神なヴィンセントから愛される度に、彼の側で役にたつ人間としてずっといられるわけではないことを思いユリアスは思い悩んでいて・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
ルシアン(ヴィンセントの補佐)、ゲラン(ベルデ王国の第二王子)、テテ(ユリアスがあげた小鳥、しゃべらない)、悪党少々ぐらいかな。
**攻め受けについて
キライではなかったですが、ちょっと攻めの腹黒さが足りなかった・・もうちょっと腹黒い方が好きです。受けの事が好きで好きで好きで好きでとダダもれ捻りなし。
受けさんも攻めさんの事が好きで、思い悩んでという風情で、つんけんしてなくて、攻め受けともキャラのアクの強さのようなものがあまり感じられなくって、ちょっと残念でした。
ゲランとヴィンがハモって文句言うシーンなどは楽しかったんですけど。
受けさんがもっと超絶優秀とか、テテがしゃべるとか、ゲランがもっと本気だして押し倒してくるとか、もう一山欲しかったです。
盛り上がったときに受けが思わず「にゃあ」といったり、しっぽがしゅるるんと出てくるのは楽しいんですけど。ゆりの先生テイストはあるものの、一山足りなかったという印象のお話でした。