あーちゃん2016
初回特典ペーパーのはずですが。B4よりちょっと大きめな紙の両面に2段組でびっしり、読み応え満点です。
その内容は、瀬島さん視点で、14/16まで真二に対する想いのたけをぶつけるイチャコラシーン。本編ではあまり瀬島さんの感情が表に出てこないように感じてましたが、これ読んだら、「なんじゃこれ、ただの執着溺愛おっさんやないか(笑)」でした。いやおっさんと言うのは失礼なほどめちゃくちゃカッコいいんですよ。でもねー。とろとろとろんになった真二が「先生、・・好き・・」とか言うんだもの、終わるわけないじゃん!です。そうよね、次男坊は可愛いよね。頑張って溺愛してあげてください。
最後の2P分ぐらいは、真二の兄である英一とその恋人である高科が、本編で使っていたホテルの宿泊券を入手した時のお話。英一、まだオーナーと真二の関係に気付いてなくって、頑張って高科はごまかしてました。楽しい。
初版だったらついてるペーパーらしいので、ぜひご検討ください、瀬島視点が楽しいです!
本品は『ショコラティエ愛欲レシピ』の初版限定挟込ペーパーです。
瀬島視点での収録作の裏事情と英一視点での収録作裏事情になります。
瀬島は眠る事が得意ではありません。寝つきも悪く、体を休める為に
しかたなく目を閉じて横になっているようなものなのですが、隣に
愛しい恋人がいる日は夜もぐっすり寝られるし、朝はすっきりと目覚
めることが出来るのです。
今朝もしっかり目覚め、瀬島が眼鏡を手に取ると右側で丸まった身体
が身じろぎますが、幸せそうな寝息が聞こえます。瀬島は真二が目覚
めるまで彼を眺める事にし、むにゃむにゃと動く唇を目を細めて眺め
ていました。
かわいい。信二と出会って12年になります。もう12年なのか、まだ
12年なのかはともかく、12年の間に瀬島は真二への「かわいい」と
いう気持ちはまったく揺るぎません。
真二に出会ったのは大学在学中に起業したもののうまくいかずにくす
ぶっていた大学院1年の夏の事です。友人の代理で個別指導塾の講師
の仕事を引受け、ドアを開けた瀬島を少し不安そうに見た瞬間から
瀬島の心は真二に独占されました。
真二は母を亡くした大変な時期に助けてくれたと言いますが、起業直
後に人間不信に陥っていた瀬島にとって信二こそが心の支えだったの
です。
性的な嗜好のはっきりしない信二が離れていかない様に、離れたとし
てもいつでも戻ってこられるようにしておこうという自分の重たい
気持ちを知られるのは怖いのです。
この1年、真二の環境は激変し、疲れているだろうと、あまり負担を掛
けないように見守り、いつでも支えられるように振る舞ってきた・・・
つもりでしたが、枯れたと思われていたとは思わず、その一言がぐる
ぐると頭の中を回っていて・・・
通常ホワイトハートの初版ペーパーはB5サイズですが、今回倍サイズの
B4版八つ折り両面ペーパーとなっています。全16頁で2組のカプの収録
作の裏事情が語られています。
具体的には14頁弱が『パティシエ溺愛レシピ』の本編後の翌朝を瀬島視点
で描いたお話と、2頁強が『ショコラティエ休日レシピ』の本編前段とな
っています。
瀬島視点のお話はまさに瀬島の真二愛が溢れすぎていて、起きた信二は
朝から美味しく調理されちゃうという展開が美味しすぎる♡ (^m^)
英一視点のお話は新商品にマカロンを狙う英一を高科がデートに誘うと
いう短編で、高科が入手した招待券の出どころから弟とオーナーの関係
を不思議に思っている事を吐露する展開です。
生真面目過ぎて弟とオーナーの関係に思いが至れない英一と、ブラコン
な彼に2人の関係を告げる選択などできない高科のズレ感が楽しいお話
でした。
文庫に入りきれないというか削られたのかな~という感じの長さであり、
とても読み見ごたえがありますし、主視点ではなかなか知る事の出来ない
相手の胸の内が楽しめるので、本編を読み返すとニマニマしちゃいます。
これは初版本特典にする?って疑問に思いました。
裏表にびっしりでした。
しかも瀬島視点で結構重要だと思いました。
本編のページ数の問題だと思いましたが、本編の表題作が短くて全体的にバランスが悪かったので余計にそう思いました。
これは初めから2冊にして上下巻にするべきだったと思います。
表題作と高科と英一編、それから瀬島と真二編にしたら良かったのにと残念でなりません。
真二視点からの瀬島視点を一冊にしてくれたら、瀬島の執着ぶりが分かってかなり面白かったのに残念です。