最強で一途な白虎×伝説の雪豹の生き残りの、異世界ケモ耳冒険譚!

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表題作白い森 ~白虎と雪豹のもふもふ大陸の旅~

タイラー、チトセと旅するホワイトタイガーの獣人
加賀千歳、日本から異世界転移したユキヒョウの獣人

その他の収録作品

  • あたらしいあさ
  • あとがき

あらすじ

事故に遭い、獣人の世界に異世界転生したチトセ。気のいい白虎・タイラーと出会い、自分がなぜこの世界にいるのか答えを探す旅に出る。様々な獣と出会う内、突然発情期が訪れたチトセは、タイラーに昂ぶる体を慰められ、意識してしまう。旅の中で、自身が伝説の雪豹の生き残りであると知ったチトセは、種の保存を懸けた争いに巻き込まれるが、タイラーはそんなチトセに温かい居場所をくれて…。

作品情報

作品名
白い森 ~白虎と雪豹のもふもふ大陸の旅~
著者
市川慈雨 
イラスト
一夜人見 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA
レーベル
Ruby collection
発売日
ISBN
9784041089613
4.1

(38)

(20)

萌々

(11)

(3)

中立

(2)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
5
得点
155
評価数
38
平均
4.1 / 5
神率
52.6%

レビュー投稿数5

分厚くて二段組だけど、文字が小さくないし文字間もあいてるので読みやすい

最近、KADOKAWAさんから出版されるノベルズは当たり外れが本当に大きいのだが、こちらは大正解だった。

獣人族の攻めのタイラーと異世界転生した主人公の話なのだが、大筋は異世界転生した受けのチトセが、現代の日本で培った知識と技術を活かして様々な困難を乗り越えていく。その中で様々な出会いあり、事件あり、恋愛がある。

何が良かったかというと、タイラーが本当に優しい!
終始、優しい。
チトセのことが好きすぎる。
守ると言ったら、守る!
献身的でいじらしい!

チトセがある意味、とても男前だった。
守ってもらうばかりでなくて、言う時は冷たいくらいにハッキリ言うし、言っても分からない相手には周囲を巻き込むように自分で外堀を固めて反撃するし。
一番驚いたのは、タイラーの仲の良い幼馴染の2人の番がいるのだが、チトセがその三人の輪の中に入るために「えいっ」と飛び込めてしまうところ。(こういう以外に言いようがあるんだけど、こう言わせてほしい)
この展開は驚いた。
終わってみれば、この展開があるから四人は本当の家族のようになったのかなと思ったけど、ありえないと思ったけど読んでみるとありえたという感じ。

コミコミさんで買うと特典小冊子がつくとのこと。
だけど本屋でなんか面白そうな、勢いがある、編集者の力が入っているなという思いを感じる表紙・帯に押され、ふらふらと買ってしまったからこそ出会えたお話。

特典小冊子が読めた人は羨ましい!
今から買う人は、コミコミさんがいいと思う。

7

もふもふと溺愛が最高。

 ともかく、もふもふと攻め様の溺愛っぷりがステキな異世界転生ものでした。


 受け様は人としての人生の終わりを感じたと思ったら、気付けば雪山を一人で歩いていた、というチトセ。

 そして、そのチトセを見つけて保護してくれたのが攻め様のタイラー。

 チトセはタイラーの話から、自分が異世界にきてしまったことを知るのですが、ショックを受けながらも、それならここで自分が出来る事を頑張って生きていこう、ととっても前向きでとても気持ちがよかったです。
 まさに「郷に入らば郷に従え」を地で行くチトセは、これまでの価値観ではびっくりな事でも受け入れてるし、寿命が長いこちらの世界なら、あせらず長い目で考えていこう、と自分が変わろうとしてるし、適応能力が高くて清清しい。

 いろいろな動物の獣人がいる世界で、タイラーは虎族であり、その獣体はホワイトタイガー。
そして、チトセも実はこちらの世界で生まれた獣人であり、今では失われたとされているユキヒョウ族。

 2人が獣体になってじゃれてみたり、片一方が獣体になってもう一方がブラッシングをしてみたり…、といろいろなもふもふシーンがあって、私もやってみたい、もふってみたい、と思わせてもらった贅沢なもふもふを堪能しました。

 そして、こちらの世界に来たばかりのチトセを気遣い、自分の気持ちを告げようとしないタイラーですが、にじみ出る独占欲。
溺愛っぷりはあふれかえってました。

 体液には魔力があるそうなので、そういうシーンはそこそこあるのですが、2人が最後までいたすのは、ラストの方になってからでした。
いつもチトセを気遣う優しいタイラーが、余裕をなくしてチトセを求める姿に私まで胸が熱くなっちゃいました。

 妊娠出産まであるので、それが苦手な方はアレですが、ちっさな子虎とユキヒョウがじゃれてる様子とか、かわいいったら。
それに、ただでさえ過保護なタイラーが、チトセの妊娠期間中、どんだけそれに拍車がかかってたんだろう、と妄想するだけで楽しかったです。


 WEB小説とのことで、一応WEBでは読んだのですが、好きだなと思ったのでやっぱりどうしても紙で欲しいと思って購入です。
上下2段で、それが500ページ近い分厚さ。
改めて読み応えあって、とっても楽しめました。
一夜先生のイラストも美しいし、獣体姿はかわいいしで堪能できした。

5

好きすぎる!

web上で何度も繰り返し繰り返し読んでいました。書籍化され書き下ろし、コミコミさんのSSも読めて大満足です。雪の匂いがするような素敵なお話です。

2

本当の自分と大切な人を見つける旅

今回はトラ族の里で育つホワイトタイガーの獣人と
界渡りしたらユキヒョウの獣人だった会社員のお話です。

界渡りした受様が攻様との旅で本来の自分を知るまでと
番になった2人に家族ができる後日談を収録。

受様は幼い頃に交通事故で両親を亡くし施設に入ります。職員は穏
やかで優しく、保険金で大学へも進み、周りの子供達と比べれば恵
まれていると思いつつも疎外感は消えず、淡々と日々を過ごします。

製薬会社に就職後して充実した社会人生活を送りますが、いつもこ
こは自分の居場所ではないと感じていました。このまま一生を1人
で終えるのかと思っていた受様ですが、師走も近い休日に両親の墓
参り枷の帰路、鉄骨の落下事故に遭遇してしまうのです!!

死を覚悟した受様ですが、目覚めたのはなぜか深い雪に覆われた森
の中でした。どうしてこんな所にいるのか、これからどうなるのか、
不安が押し寄せるのですが、眼前の景色になぜか既視感があります。

何だか幸せだと自分の居場所を見つけた様な気さえした受様は、なぜ
かここは安全だと確信して巨木に登り一夜を過ごします。そして翌朝、
そんな受様は鎧に身を包んだ金髪碧眼の巨体の男性に救出されます。
彼こそが今回の攻様にですね♪

受様は鎧姿の攻様を訝しみますが、善良そうな雰囲気の攻様を信用し、
とりあえず麓までと連れて行って欲しいと頼みますが、近くの村は
徒歩で4日かかる上に戦火で荒れて治安が良くないからと共にテントに
来るようにと言われてしまうのです。

攻様は偵察任務で山に入っていたらしく、辿り着いたキャンプで受様
の処遇を巡って同僚と一悶着あります。しかし受様が25才だと知ると
途端に態度が変わります。彼らにとって25才は赤ん坊も同然だったの
です。

翌朝、テントを畳んで移動する時間になると、数人の隊員が服を脱ぎ
ながら木々の間に消え、代わってた衣服を咥えた大型ネコ科肉食獣が
わらわらとでできたのです!!

ジャガーにヒョウにクロヒョウ!! 森に入った隊員はどうなったのかと
受様が固まっていると、黒ヒョウが隊員の同じ名前で呼ばれていて、
受様は怖い想像にパニックになってしまいます。攻様はそんな受様に
獣姿ではわからないかと攻様は順に名前で紹介してくれます。

なんと受様の目の前にいる獣たちは皆、先ほど名前を呼ばれた隊員が
変化した姿だったのです。受様はここが住んでいた世界と違う事を
認めざるをえなくなります。

果たして獣人世界に迷い込んだ受様の未来とは!?

WEB小説サイト「ムーンライトノベルズ」にて連載されたWeb小説に
加筆修正しての書籍化で、獣人世界へトリップした受様が攻様に助け
られながら自分の居場所を作っていくもふもふファンタジーです♪

攻様の話によるとこの世界には2つの大陸があり、人族と獣族が分かれ
て暮らしていましたが、今や人口が増えすぎて食料不足になった人族が
船で頻繁に略奪行為を繰り返しているのだといいます。

獣人国も被害が拡大してきたことから、攻様達は海沿いの街の新しい
取りでの偵察をしてきたそうで、受様が拾われた山の反対側が海だと
教えられます。

獣人は生まれた時はほとんどが獣身ですが、稀に人身で生まれくる場
合もあり、攻様は受様をそんな獣人で、匂いから受様はヒョウ系獣人
ではと言いますが、最初は最悪人族のスパイかとも疑われたようです。

受様は助けてくれた攻様に信じてもらえなくても嘘をつきたくなくて、
本当の事を話します。攻様はまずは受様に医師に診てもらおうと言い、
偵察任務の報告をする為に向かう任務を引受けて、共に医師もいる大
陸の一番大きな街に向かうことになります。

その道中、肉を塩を振って焼くだけみたいな感じの獣人の食事は日本人
として育った受様にはなかなか辛く、受様は1人暮らしで培った料理の
腕を活かして薬草等を使って味付けや煮込み等を披露し、攻様達の胃袋
をがっつり掴んでいくのです。

また受様の出自を探す旅の中で出会ったクマ族の医師、攻様が育った
トラ族の里の人達と友好的な関係を築く受様でしたが、受様がユキヒョ
ウと判明するとヒョウ族達が受様を取り込もうと躍起になります。

そんな中向かった海沿いの街では人族との戦いに巻き込まれることに
なり、攻様は幼馴染と共に参戦することになります。2人が番となる
まで次々と事件というか、問題が起こっていって、落ち着く先がなか
なか見えず、ワクワク&ドキドキで楽しく読めました。

設定が面白そうだと通販でGETしたのですが、結構な厚さで読む前は
なかなか読み切るのが大変かも!?と思いましたが、読みやすい文章と
2人が移動するので次々とシーンが切り替わり、受様の正体(種族)とト
リップした理由の絡まりも面白く、思ったよりサクサクと進みました。

攻様が出会った時から受様に優しくてゾッコンでいちゃいちゃしてい
るのですけど、受様が意外と鈍いので攻様の行為の意味がよくわかっ
てなくてほのぼのになっちゃってるのがけっこう楽しかったです♪

獣人ものなのでもふもふシーンが沢山あったのも良かったです。ホワ
イトタイガーやユキヒョウを人型でもふるのも良かったけど、獣姿で
絡まり合っているシーンがあったのも萌えでした ヾ(≧▽≦)ノ

今回はユキヒョウ繋がりで櫛野ゆいさん『ユキヒョウの獣愛』をお薦
めです。受様が攻様の尻尾をハミハミするのがかなりツボです♡

6

大丈夫大丈夫と強引な攻めが良し!

すごいですね!盛りだくさんです。すごく長いお話でしたが飽きることなく楽しめました。

無条件で守って甘やかして世話を焼いて。
タイラーとチトセのイチャイチャぶり!
初対面からタイラーのチトセへの構いっぷりに不思議でしたが…。やっぱりそうだったんだね〜!

異世界とか種族の最後の生き残りとか設定も細かいですが、混乱することなくするっと頭に入ってきました。

異世界トリップにありがちな料理や現世の知識なども、今作ではここが本来のあるべき場所で無意識に職業も選んでいたんだなあとじんわりしました。

タイラーが何も知らないチトセに、大丈夫大丈夫とどんどん手を出し、最後の方は肉体改造か?同意なしで大丈夫大丈夫って強引で。そこもとっても良かったです。

タイラーの一途さに奇跡が起きましたね。
チトセも守られるだけじゃなくて、しっかり者で言うべきときはグサリと言ったり、悲嘆にくれることもなくこの世界で生きていくんだ!と考えられたり。
あのプレイはびっくりしました。それで家族って不思議な関係ですね。

モフモフほのぼの、タイラーがひたすらチトセを愛でるのが可愛い、納得の異世界ものでした。

タイラー視点も少しだけでも読みたかったな。

1

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