必ず、ともに生きて帰る。

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表題作ハザードライン・ファック

レイヴン・ホワイト 孤児院育ちの兵士
クロード・アンバー 兵士、同じ孤児院の長兄

その他の収録作品

  • Bonus track(描き下ろし)
  • あとがき

あらすじ

年長の孤児・アンバーへの恋心を抱えきれず、孤児院を飛び出した幼いレイヴン。
時が経ち成長した彼は、入隊し赴いた戦地でまさかの再会を果たす。
「戦場で再会したくなかった…」
アンバーを死なせたくない苦悩と、こじらせた想いに揺れるレイヴン。
対するアンバーはかつてのように世話を焼くばかりで、恋愛対象としてみてくれるはずもなく…。
そんな二人がとある争いに巻き込まれ――…!?

せまくて蒸れた戦車の中、熱に浮かされたようにアンタを抱いた…。

描き下ろし13P収録!!

作品情報

作品名
ハザードライン・ファック
著者
鳶田瀬ケビン 
媒体
漫画(コミック)
出版社
竹書房
レーベル
バンブーコミックス moment
発売日
ISBN
9784801968578
3.5

(40)

(10)

萌々

(10)

(14)

中立

(5)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
11
得点
137
評価数
40
平均
3.5 / 5
神率
25%

レビュー投稿数11

二人で勝ち取った未来

戦車内セックスから関係が動き出すのかと思いきや、
それが終着点だった事にまず驚かされました。

私は帯に「生還保証」って書いたのが、少し勿体無く感じました。
バッドエンドを匂わせると避ける読者も居るので、どっちもどっちですが、
結末が解らないまま読んだ方が、よりスリルを味わえたと思うのです。

戦う男達の世界が甘くて楽しいBLな訳が無い。
孤児院出身の二人、厳しい訓練に不良兵士達からの性的暴力、
死と隣り合わせの戦場で見た地獄絵図…。

主人公達の苦しみ、悲しみ、葛藤、試練…
シリアスな作品はそのような描写があればあるほど燃え上がる私は、
5話までは重めのストーリー展開がメインで面白かったです。
特に同じ孤児院から来たメルンの処遇が印象的でした。
善意的なキャラクターを敢えてこういう結末にしたのが、
戦争の残酷さを伝えてきます。

それらの反動か、6話は殆どHシーンと言った感じで、
あまりそればかりだとちょっと飽きちゃうんだよな…。
私は戦車の内部がよく解らないので何とも言えないのですが、
あまり戦車内特有の有難味を感じる事は出来なかったかな。
一方的に攻める感じでは無く、双方が互いに求めあうような
対等を感じさせる行為なのは良かったです。

困っている仲間を放っておけない、仲間の為に身を穢し、
仲間達の死に自分を責め、大切な人の為に命すら投げ出そうとする…
アンバーはまるでヒーローのような人間の理想像。

しかしレイヴンの方は、大切なアンバー以外の人間は、
どうでもいいかのような発言、態度、心情描写が目立ちました。
私はレイヴンがあまり好きになれなかったです。
でも殆どの人がきっと同様で、
レイヴンは人間の現実像寄りなのかもしれない。
こんな二人はよく言われる
「月と太陽」のような、真逆のCPにも見えました。

正直、ご都合主義のように突然終戦したのが物足り無いとか、
やっぱり私は「もっと戦闘シーンが見たいー!」ってなっちゃうけれども、
終始、高い画力のイケメンで描かれた命懸けの軍人BL、
この作品が出た事自体が良かったと思いますし、目の保養にもなりました。

描き下ろしの見せ方、ページの使い方が上手く、
二人の未来をここまで見せてくれたのにもちょっと驚きました。
あとがきの「一緒になれて良かったね」に同意し、
ほっこり暖かい気持ちになれるラストも良かったです。

0

いろんな意味で甘かった

男臭いストーリーを探して見つけた初読みの作家さん


孤児院で育った二人が再会したのは 5年後
断ち切りたい思いから孤児院を逃げ出したはずだったのに

拗らせ一途の年下攻め とガチムチ雄パイの兄貴受け


軍人ものなので 多少の流血や閉鎖的な場所での抑圧からのレイプや暴力沙汰もあるので評価の分かれ目はこのあたり?


実際は男臭いよりかなり甘めで年上受けの甘やかしが無駄に目立ちます

戦火をくぐり抜け再会した軍人同士 緊迫した戦場での交尾 共に生きることへの執着
ここまで揃えていて切迫感や焦燥感が薄めなのは血生臭いシーンがほぼないからかなのかな?


ヤり終って朝を迎えたら敵兵やり過ごせた ヤッター.+:。 ヾ(◎´∀`◎)ノ 。:+.的なのもちょと…。


濃い目の男臭さを求めて読んだら意外にもアッサリ薄味 輪姦がトラウマになるのかと思いきやケロッと終了 タタッと駆け足でたどり着く重ねた歳月と二人の幸せが詰まってるラスト  いろんな意味で甘かったなと

軍人ものってところに期待しすぎてどうしてもハマれず厳しい評価でごめんなさい 
萌えがズレてるあたしがすべて悪いです

2

ガタイのいい男が受の安心感

SNSの広告があまりにも好みで購入。
一冊まるごと表題作で、読み応えがあった。軍隊の中での話なので全体的に重たく、これはあの世で結ばれるエンドかと最後までハラハラした。
後書きにも書いてあったアンバーの優しさと顔の良さが全編通して凄かった。ずっと好きだった優しくてデカくてHなお兄さんと再開したら、確かに気持ちを抑えらんかろう。
冒頭の戦車内セックスは最終話で発生するが、とにかくHなので是非読んで欲しい。ムチっとした筋肉と熱量が凄い。
作中で大体ひどい目にしかあってないけど、Bonus trackでその後の2人が描かれてるおかげで全部浄化された。

2

男臭いけど甘い肉弾戦

…とタイトルには書いたけど、はじめから甘いわけじゃありません。
舞台は前線の基地。
これから戦場に赴かんと訓練している兵士たち。
そこでアンバーは、孤児院で世話していた子供の一人だったレイヴンに再会した…
どことなくよそよそしいレイヴン。だがそれは、レイヴンが年上のアンバーにずっと恋心を抱いていたから。
トゲトゲしい基地内でも弱い者思いのアンバーは、一人の兵士のためにゴロツキの兵士たちからレイプされる…
レイヴンは思わずアンバーに想いを告げてしまうが、アンバーは受け入れてくれず、2人はそれぞれ戦場に。
…と、一度は離れ離れになる2人です。
しかし、戦闘という極限の中で確かなものは生きている肉体だけ。
2人は敵軍に囲まれて逃げ込んだ戦車の中で求め合う…
ずっとアンバーを慕っていたレイヴンは涙を浮かべながらアンバーを抱き、一方アンバーは慈愛をもって若いレイヴンを受け入れる。
肉体的には正に鍛え上げられた漢である2人だけど、死と隣り合わせの交合は慈しみに満ちて。
そして戦争は終わり、2人で旅をして共に生きる2人。
ラストシーンは年を重ねた2人の姿が尊いです。
戦車の中での激しすぎるFxxK、兵士同士の戦場BL、なんていう気持ちで選んだ作品ですが、内容は年下攻めの一途な恋心と優しく包容力のある受けの包み込む愛の物語でした。
もちろん肉体美もおすすめです。

2

戦車内で…

同じ孤児院で家族として育った寡黙な褐色黒髪レイヴンと朗らかで兄貴肌な赤毛のアンバー。

一時離れ離れになるも兵士を志願していたふたりは戦争中の兵舎で再会します。
アンバーへ家族以上の想いを寄せていたレイヴンとそれに気づかないフリをしていたアンバー。

それぞれ明確に言葉にしないまま
戦地に赴くことになるふたり。

戦争が終わったら一緒に(孤児院に)帰らないか?
また会えた時に言いかけた事を話すよ。
また会おう、生きて必ずーーー…

などなど幾度となく死亡フラグが立ちドキドキさせられますが、ちるちるインタビューで生還保証と確認していたのでそこは心配なく読めました。

そしてこの作品の真骨頂である戦車内セックス。
窮地に追い込まれ、生死の狭間で最期になるかもしれないならと覚悟を決めお互いを求め合う…
最高潮の盛り上がりですが、敵、放置戦車があったら中確認しないかな〜?とかちょっと思ってしまったりして少し気がそれてしまいました(汗)
張り詰める緊張の中、戦車内という場所が特殊シチュとして新鮮ではありました。

レイヴンの褐色はもちろんですが、アンバーより少し体格は小さいながらもぎゅうっと引き締まった体躯に、ふと見せるかわいい表情がよかったです。

3

この作品が収納されている本棚

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