電子限定おまけ付き
作家買い。
ユキムラさんの新刊はファンタジーもの。ユキムラさんてファンタジーものを描かれるイメージがあまりない作家さまでしたが、ほのぼの可愛らしいお話でした。
主人公は警察官志望で、採用試験の合否待ちの青年・一輝。
田舎に住む祖父が亡くなり、葬儀に訪れたその地で、彼は地主である水槌家の跡取りである桜介という青年に出会う。
桜介にじっと見つめられ戸惑う一輝だが、桜介は、とある理由から一輝を探していたのだった―。
というお話。
かつて水槌家には一里丸という守り神が、そして一輝の家でもある尾頭家には狐君という守り神がいた。
100年おきに「七日間の婚姻」という儀式を行うことで彼ら二人は想いを通じ合わせていたが、尾頭家の当主である一輝の祖父が亡くなったことでその儀式が執り行われることになる。
が、一里丸は桜介に、そして狐君は一輝を依り代にすることになったために、二人はかりそめの祝言を挙げることになるが―。
尾頭家の新当主に頼み込まれいやいや水槌家に赴く一輝だが、そこで再会した桜介という青年はどこか諦めた目をしている。気になる一輝だけれど、祝言(仮)を挙げたその日の夜に身体を狐君に乗っ取られ、同じように一里丸に身体を乗っ取られた桜介に、無理やり抱かれてしまう。
そもそも祝言を挙げることも、7日間水槌家に滞在することも乗り気でなかった一輝は、早々に水槌家を退散することにするが…。
一里丸×狐君。
そして桜介×一輝。
二組のCPを軸に、彼らの過去、関係、現在の様子が少しずつ見えてきます。
家の繁栄や、金銭の授受といった大人たちの汚い欲望のはけ口となってしまった2つのCPたちが、自分たちの危機を、自分たちの力で乗り切ろうとする過程で、恋心が育っていくストーリー。
ファンタジーもの、ということでややご都合主義的な展開は否めないものの、一里丸×狐君のCPがいいスパイスになっていて物語に奥行きを与えています。が、1冊にまとまっているためか駆け足で進んでしまった感があったのが残念でした。
これ、一里丸×狐君、桜介×一輝、のお話をそれぞれ1冊ずつで描いていたら、あるいはもっと萌える作品になったのではないかな、と思ったりもしました。お互いに相手を想う気持ちが強く、そして守りたいと願う気持ちもあって、彼らの内面がもう少しじっくり描かれていたら、と思いました。
あと、とにかく狐君が可愛い!
ビジュアルも可愛いですが、一里丸一筋なのがまたいい。
そして、そんな狐君の依り代となる一輝に、ケモミミがついちゃうのも可愛い…。
可愛い受けグループに対し、クール男子である一里丸と桜介の攻めさんグループとの対比がめっちゃ良かったです。
基本的に、登場人物たちもみんな優しく、温かい雰囲気で展開するストーリーなので、ほのぼのほっこりなお話が読みたいときにはぴったりな1冊かと思います。
信仰で神と言われてる元妖の蛇と猫。恋に落ちたがお互いの力が強すぎる為、家の繁栄を条件に人間の体を借りて百年置きに逢瀬を重ねてきたが50年前に一輝の祖父が拒んだことで150年ぶりに子孫の一輝と桜介を依代として再会した蛇の一里丸と猫の弧君。
しかし人間に力を分け過ぎた一里丸様が妖化しかけてて、桜介を助けるため一輝が7日間キスで弧君様の力を注ぎこむことに。
自分の意志とは関係なく初セックスをしてしまった二人の間に流れる空気・・・やだかわいい♡
特に桜介の反応はズルい!!可愛すぎる!!
弧君様が猫なんだけど猫じゃないのもめっちゃ可愛かったです(笑)
7日間終わり鬼婆みたいな桜介の祖母からも逃げて神様とは離れた二人っきりの新しい関係がスタートして終わったけどまだまだ二人を見たかった♡かっわいすぎる!
そして受けの一輝が男らしいというのがまた好きでした♡
100年毎に行われる神様の逢瀬を代行する儀式〝七日間の婚姻〟その依代となった一輝(猫神)最初は嫌がるも強がる桜介をほっとけない。わちゃわちゃした勢いのある掛け合いの中にみえる、一輝の温かい猪突猛進型なとこがカッコいい!男前受け!!意地をはる桜介のふとした瞬間や弧君(猫神)も可愛くて、ほっこり楽しい~
表紙の桜介は蛇神様が憑依したとこかな?こういう雰囲気は少な目だったけど、意思の強い桜介、強がる桜介、胴着の桜介、はにかみ桜介…桜介も良い!!
エロさは少なめでも、根底にある想いが滲み出て、ファンタジー要素がスパイスになって楽しかった!!
ユキムラ先生のマッチョとまではいかない肉厚なカラダ好きで、話毎の狐の嫁入り風な扉絵も素敵な和風ファンタジーでした!!
ちるちるではあらすじ表記がなく、表紙の褐色受けの画に釣られて購入。
最近特に褐色に惹かれてるので、人外作品と知り楽しみにして読んだところ、
どこにも褐色くんがいない…え?因みに二人とも黒髪の肌色です。
何度かやられてるんですが、なんで表紙だけ褐色にするんだろう…
絶対読んだらバレるでしょ?!
期待してる分腹が立って一気にテンションはガタ落ちになったんですが、
買ったからには楽しもうと、切り替えて作品を楽しませて貰いました。
「なのかむすび」とは、一族が繁栄するための儀式で七日間の婚姻。
尾頭家には猫神の弧君、水槌家には蛇神の一里丸という守り神がおり、
百年おきに儀式を行い神の力を借りて一族が繁栄してきたが、
先代が逃げて儀式をせず尾頭家が廃れた状態の中、
鈴を通して神に選ばれた尾頭家の一輝が、水槌家の桜介と儀式を行うことになる。
形だけと思っていた一輝ですが、
祝言のあと弧君と一里丸の依代(体を乗っ取られる状態)となった一輝と桜介、
一輝が意識で弧君に抗い、儀式が上手くいかず暴走した一里丸に犯されながらも、
桜介を正気に戻すことができますが、このままでは桜介が一里丸に喰われて死ぬらしく…。
警察官を目指す一輝は一本気な性格で、犯された被害者ですが男気が強く気にしない。
この現状に抗おうともしない桜介を、何とか助けようとする一輝。
その姿に少しづつ変化を見せる桜介ですが、自分を許せない過去を背負う桜介の背景を知り、
全てを受け入れて守ろうとする一輝と桜介の七日間です。
一里丸と弧君の関係に、依代である桜介と一輝を重ねて描写しながら、
桜介と一輝にフォーカスしていく感じなんですが、
弧君の姿がマスコットみたいなネコから、ネコミミの人型に変わるので解り難い。
依代として桜介が一里丸になると、姿が銀髪で背中に蛇の入れ墨が入ったり、
桜介の中で一里丸が喋ったりするので、一周目は何が何やらで何度も読み返しました。
個人的に面白かったのは、水槌家当主の祖母かな。
小さい婆さんなんですが、窪んだデカい目の顔がいい。わっるい顔して「ヒ~ヒッヒ」って笑うんです。
いかにもなヒール婆さんが話を盛り上げてくれましたよ。
そして、最初から最後まで男前受けな一輝が活躍した作品で、
思いの外、桜介の印象が残らないのが残念ですが、
クールな前半から後半の年下ワンコ攻めは可愛かったです。
※紙本:修正なし、見えない絡み描写です。
ユキムラ先生が描くファンタジー作品です。
タイトルの『なのかむすび』は、その名の通り
〝七日間の婚姻〟を意味します。
蛇神の依代・桜介×猫神の依代・一輝
猫神の【弧君】を守神にもつ尾頭家と蛇神の【一里丸】を守神にもつ水槌家は、孤君と一里丸の婚姻というテイで、それぞれの依代が7日間の婚姻の儀式を行う風習があります。
祖父が亡くなり依代の一輝は儀式に参加するのですが、
一里丸の力が弱まっており、このままでは依代の桜介が死んでしまうというのです。
家に縛られた桜介を救うため、正義感の強い一輝は
〝威〟と呼ばれる神の力を渡すことになるのですが、
その方法は口付けでーー…!
すでに一里丸が妖になりつつあり、桜介が身体を操られてしまいます。
その時に桜介に無理やり抱かれてしまった一輝ですが、
メンタル強者の一輝はあまりヘコタレません^^;
キスを繰り返すうち、お互いに心を通わせていく二人。
しかし桜介の祖母には、一里丸に孤君を喰らわせて力を取り込もうという目論見がありました!
ここが本作の山場でしょうか。
共に孤君の鈴に封印してほしいと願う一里丸と孤君の邪魔をしにくるのですが、孤君が猫パンチで撃退します(笑)
家から解放された桜介が、ようやく自分の人生を歩き出せそうでホッとしました。
そして、一輝とは身も心も結ばれてハッピーエンド♡
桜介の人生のこれからが良きものでありますようにーー
という一輝の最後の願いに、とても強い愛と意志を感じました。
孤君もゆるキャラのようで可愛いくて癒されましたが、
肝心のラブストリートがちょっと雑だったかなと思います。
急に〝好き〟ってなった印象が否めなくて、
そこがとても残念でした。
あとは、私の読解力の問題なのですが、
設定が分かりにくいと感じてしまいました。
オリジナル設定の強いファンタジーは、私にはちと難しい(^◇^;)