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表題作ノット ロンググッドバイ

黒澤 至,高校生〜院生
佐倉 北斗,高校生〜社会人

その他の収録作品

  • 後日談

あらすじ

無口×わんこな同級生同士の、
不器用な恋のリマインドv 

この春に専門学校を卒業し、
近く社会人になる北斗。
同い年で同棲中の恋人・至は不愛想だけれど、
なんだかんだ優しい。さらには、
二十歳の誕生日を明日に控え、
十代最後の日を至と二人で穏やかに過ごす――
はずだったけれど、二人にはある約束が…。
それは、“二十歳になったら別れる”というもので!? 
別れることはわかっていても、
今だけは傍にいたい――
不器用な少年たちの、3年間の恋の記録v

作品情報

作品名
ノット ロンググッドバイ
著者
緒花 
媒体
漫画(コミック)
出版社
徳間書店
レーベル
Charaコミックス
発売日
ISBN
9784199608261
3.9

(101)

(43)

萌々

(21)

(26)

中立

(9)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
14
得点
386
評価数
101
平均
3.9 / 5
神率
42.6%

レビュー投稿数14

大人になる

切なげな表紙を裏切ることなく、受けの子の優しさに中盤からずっと泣いていました。

20歳で別れるという約束で付き合っていた二人が別れの瞬間を迎えてから、なぜそういう約束をすることになったのかを振り返る構成になっています。
『約束をする』ということがテーマになっている話ですが、とにかく受けの子がずーっと優しくて、その優しさが宙に浮きがちだった攻めを地上に繋ぎとめてくれたんだなと思いました。
ほとんど八つ当たりのようなことをされたり、時にはひどい言葉を投げられても、「自分が先にお前を傷付けていたんだ」なんて悲しんでくれる受けの心の美しさは思い出しただけでも泣いてしまいます。
攻めが大人びた子どもで、受けが子どもらしい子どもとして描かれていますが、結局攻めがずっと子どものまま身動きが取れなくなってしまっていたのに気付いて手を引いて、抱きしめてくれる受けの方がずっと大人に見えるのも良かったです。

二人の感情のバランスや距離感が徐々に変化していくのも、その変化に本人たちが気付く展開もなにもかもが良くて、好きなシーンを上げていくとキリがありませんが、最後、別れが近づいてきた時に、今までずっと受けが一方的に「一緒に行こう」と言うばかりだったのを初めて攻めがその言葉を受けに投げかけるところがもうたまらなくて、どこへでもついていくよと答えていた高校時代に別れを告げて、「行かない」と答える受けに涙が止まりませんでした。

物語も終わり方も本当にめちゃくちゃ良くて、良い以外の感情がないんですが、二人の名前にまつわるエピソードや「友達」の意味など、約束以外にもストーリーを通じて綺麗にまとめられていたと思います。
これから先何度でも大切に読み返したい1冊です。

10

有効期限つきの恋が切ない

緒花先生らしいお話だなあ。というのが第一印象。

表紙絵も儚くて綺麗で透明感があるんですが
お話もとっても切なかったです。

でも切ないけど悲しくはない。

高校三年の春、いつまでも出席してこなかった前の席。
登校してきた彼に話しかけたのは、ほんの少しの好奇心。
そういうきっかけが積み重なっていって、興味は恋に変わっていったけれど、恋の期間には期限があった。
北斗の二十歳の誕生日、3月30日で別れるという至との『約束』

なんでそこまで…と私は思ってしまうんですが
別れるコトは二人にとっては必要なコトだったんだろうなあ。

物語が過去と現在行ったり来たりするので
読解力のない私は時々???ってなってしまったので
もう一度、しっかりと読み直そうと思います。

8

約束

とにかく明るいコミュ強の陽キャワンコ系男子北斗(受)と、“約束”を嫌悪し、早く”大人”になりたいと変化を望んでいた訳ありスレちゃった系無口男子至(攻)の、出会って別れて、そしてまた違う形になる、救済ラブストーリーです。

あらすじを先に読み、お別れが前提で付き合ってる二人のお話だというのは把握していたので、その上でタイトルの「ノット ロンググッドバイ」にどう繋がるのか、どうして二人は別れなければいけないのかと、色々と心の準備をしてから初回読みました。…が!心の準備など何の役にも立ちませんでした…切なさに号泣でした。

物語は主に北斗目線で語られています。至への恋を自覚する瞬間から幸せをかみしめる瞬間、そしてなにより、至の事情を鑑みて受け入れて、想いを殺して諦めてそれでも尚、終わりに向けて精一杯、後ろ向きに前向きに愛する本当に健気な気持ちが…もう切なすぎて切なすぎて。「至コノヤロウ!なんてやつなんだ!」と北斗sideで憤ってしまうこともありましたが、至にも至のそうなるべくしてなった理由がありまして…それがまたしんどい。

両親の離婚時に引き取られた母親にさんざん”約束”を反故にされ、捨てられ、父親の元に戻り、”約束をする事される事”を嫌悪するようになってしまった至。
無邪気に一心に”約束をすれば必ず守られる”をぶつけてくる北斗を至は、幼少時の自分とダブらせて、愚かで疎ましく思うわけです。だからこそ衝動的にしてしまった「20歳になったら別れるなら付き合おう」という”約束”。

物語は二転三転し、冒頭へとつながり、”約束”の別れが来ます。
でも、最後の最後まで物語は終わりません。

私は電子で読んだので電子限定だったのかもしれないですが、最後の最後の北斗のセリフがもうすべてを語ってるなぁと思いました。

一度読み返した後、心が落ち着いたらもう一度読み返してみて下さい。
さりげない何気ない描写に、また違う意味を見つけることができますよ!

7

ずっと泣きながら読みました

やっと…やっと読んだ…
結構前から購入リストに入れておいたけど『悲しいのかな泣くのかな』と気持ちを固めてから読もうと思ってずっと読めずにいた作品
けど広告?で見た緒花先生の『ハッピーエンドだよ』の吹き出しに心押されてやっとの思いで読んだ!読んだけども…ハッピーエンドとわかっていても大体最初から最後まで胸ギューッてなって泣き通しでしたわ
また絵がキレイすぎてもうほんと表紙見るだけで今は泣ける
北斗の気持ちが強くて優しくてこんなにいい子をこんなに待たせて!って気持ちにもなったけど至は至でまた愛おしい
至にとっては必要な時間だったのだよね…けど健気な北斗を思うとほんと切ない
ハッピーエンドでもちろん安心したのだけどこんなにも頑張った2人のもっと糖度高めな後日をもっともっと読みたい!!!
2人をもっともっと幸せにしたい!!!
思いよ届け!!!

7

これでいいのだ

桜が咲く頃に戻ってくる、傷ついた渡り鳥と同じように
佐倉くんが魅力的な大人になってお客さんから連絡先をもらったりなんかするような頃に戻ってきた

至は北斗にじっくりと癒やして、育ててもらっちゃって好きになれて良かったけれど社会人と学生でも同じようにやってはいけなかったんじゃないかと思う
待っていても同じように帰れるとは限らないし

でも、至から一緒に行くか誘ったときについていっても良かったとも思う
どんな風にしても想いがあるのならどうにかなるんじゃないかとBLだしと期待したいけれど、やっぱりそれぞれが人生を生きて、その上で相手を求めて一緒にいるってのが良いから北斗が至の過去に吸収されてはいけないと思う

お話は別れの前日の二人から始まったけれど、あの階段のところなのが良いんだな
院を出たところでどんな生き方をするのかイマイチ想像できないけれどほっとかれたとき北斗が文句を言っても良い関係になれたんなら、北斗のところに帰ってくる日の約束ができるのなら、幸せになれそうかな

勝手に印象だけで見ると至はほっといたりするくせに多分北斗が他の相手を作ったらめちゃくちゃ傷つきそうなので、北斗には友達がたくさんいた方が良さそうに思う

5

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