大人だって、恋をすれば余裕がない

  • 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作理想の上司とする恋は

神谷延,36歳,ディレクター
若本誠,26歳,AD

その他の収録作品

  • 描き下ろし

あらすじ

この気持ちって尊敬?それとも恋??

とある理由で報道ADを辞めた若本(わかもと)。
この業界自体向いてないのかも…と思っていた矢先、
知り合いに紹介された映像制作会社の面接で出会ったのは、
胡散臭そうなディレクターの神谷(かみや)だった。
面接は変だし、距離感もおかしいし、
いつもニコニコしていて何を考えているかもわからない神谷。
でも、神谷の丁寧な仕事ぶりを傍で見ているうちに、
「この人のようになりたい」と思いだして――

構いたがりのディレクター×不器用でクールなADの甘きゅんBL

作品情報

作品名
理想の上司とする恋は
著者
衿先はとじ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
三交社
レーベル
Charles Comics
発売日
ISBN
9784815501310
4

(48)

(15)

萌々

(20)

(13)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
9
得点
194
評価数
48
平均
4 / 5
神率
31.3%

レビュー投稿数9

激推し神作品です。お仕事BL好きな方はぜひ。

ツィッタで感想見て面白そう‥と電子を購入しました。

結論から言うとすごくすごく面白かった。

最近はブラック企業で社畜として働く人を扱うBLが増えてきたな〜と思います。時代を敏感に反映してるんですね。

そして仕事風景がすごくリアルでびっくりします。本当に色々調査して描かれてるんだなと頭が下がります。
業界用語が仕事の指示として次々出てきますがADってこんな仕事をするんだなぁ‥意外と営業事務等と近いものがあるんだなぁと理解が深まりました。

受けの岩本の「ディレクター不信」の理由ですが、
取材のアポ取り仕事でディレクターの神谷(攻め)に最初で最後のお叱りを受ける岩本。
前職のディレクターからは「取材先に舐められるな」
現在のディレクター神谷からは「業界人である前に常識人であれ」って言われちゃうんですよね‥
仕事って本当に‥正解がないから難しいですよね。その場その場の正解と、上司の正解、そして自分の信念とのすり合わせでしょうかね‥。
あと有能な部下を活かすも殺すも上司次第。岩本は自分の理想とする姿を神谷に見つけられて良かったな〜とつくづく思いました。

BLってデビュー作からすごい画力とストーリーで度肝を抜いて下さる作家さんも多いですが、衿先先生も2作目にしてこの仕上がり‥!私が言うなという感じですがすごいなぁと‥(語彙貧)

すごいと思ったのは仕事の描写が丁寧でリアルなことと、二人の心の近づき方が自然で、互いの仕事振りを見極め評価し、人となりも知って好きになる様子がとても良いのです。

私はこういう好きになる過程に説得力と意外性のあるラブストーリー(BL)が読みたいんです!!

意外性の部分で言うと、前職のトラウマを引きずっている受けが、実はしっかり者で有能でツンデレで‥自分の気持ちにとても素直というギャップが素晴らしいです。

攻めも大人で仕事の出来る男でしかもノンケ(受けもノンケなのかも‥今作はゲイだのノンケだのといった性的嗜好を明確に提示しないんですよすばら)
なのに、初対面から気に入って好意を表すとともにビジネス上の線引きもするバランス感覚。

両片想いの様相もあって、萌えが止まらないです。
でもここもそれほど複雑にせず二人の恋の障壁はそれほど高くないのも良いなと思います。
そして脇キャラ達もキャラクターがしっかりしてて魅力的です。

世界観が緻密に構築してあるからこそラブストーリーに没頭できるんですね‥

絵も綺麗で神作品なので超絶オススメです。
読んでみてください!!!

5

裏方お仕事BL

チャラそうに見えて真面目なディレクター・神谷と、ディレクター不信のAD・若本による業界お仕事BL。
攻受の正反対なキャラが面白かったです。


一度はADを辞めた若本ですが、知り合いの紹介で胡散臭そうなディレクター・神谷の元で働くことに。
初めは警戒していた若本も、神谷の丁寧な仕事に触れるうち、「この人のようになりたい」と思うようになりーー…

なれなれしくて距離が近い…まさに胡散臭そうな神谷。
でも、仕事は丁寧だし、いいところはしっかり褒めてくれる。
決して、人の手柄を自分の手柄にするような業界人ではありません!
対して若本は、一見クール…だけど、自分の悪いところをちゃんと認められる子。
尊敬していた上司に「向いてない」と言われ、報道を離れて神谷の元に来た不器用な青年です。

そして、自分のことを慕ってくれる誠実な若本に自然と惹かれていく神谷。
若本も神谷に惹かれながらも、この気持ちは尊敬?恋?というところで悩んでしまいーーという、展開。

尊敬=恋か、というとそれは違うかな。
だけど、尊敬から恋に移行することはあると思う。
その境目はどこか?ということ。
「尊敬」という気持ちって、一方的な安心感の中に浸っていられるから心地良いですよね。
それが恋に変わる瞬間て、相手から好意を向けられるかどうかなんじゃないかな?
尊敬している人に好かれたら嬉しいですよね^^

若本もそうなのかな?と思いました。
尊敬している神谷から向けられる好意により意識し、自覚していく恋心。
仕事を通して人間として成長し、恋を育んでいく二人の姿が可愛く描かれています。
悪い人は出てこないという安心感もある。

「業界人である前に常識人であれ」という神谷の言葉、よかったなぁ。これはどんな職種にも当てはまること。
神谷が最初から最後までカッコ良かった!
恋人になってからのラブラブ加減も好き♡
そして、若本のエロギャップやばかった。あれは煽られるよ。
「ナカでイきたい…」には、ギュン♡としました!

業界ものとしての魅力もあり、注釈付きの専門用語もバンバン飛び出します。
裏方の仕事は、思っていたより大変そう。
ラブストーリー外でも楽しめる作品で、とても面白かったです!

5

良かった

癒されました
お仕事BLですが、業界モノ
専門用語が散りばめられてて注釈読みながら、そんなんあるんやーと脱線しながら読みました

お話がすごく良くて理想の上司そのものでした
ワカも理想の部下なんだと思います
エンさんみたいに仕事がしたいと、本人に向かって言えるワカは可愛い

一悶着あったディレクターも実はいい人で、本当に素敵なお話でした

まるまる一冊表題作で、ちょっと焦ったくなりながらもニヤニヤしちゃうし
二人が可愛いし、他のキャラクターも可愛いし、穏やかな気持ちになれる一冊でした

5

憧れの人と、ラブなんて。とっても幸せなお仕事BL。

爽やかで甘い、制作会社をめぐるお仕事BL。
作者が、そもそもこの業界に詳しいのか。丁寧な取材の賜物なのか。
それらしい業界用語とその説明は詳しくて。その業界について知らなくても、何となく想像は出来る様になっている。なので、お仕事の中身、フローじゃなくて、中身!をもっと詳しく物語に込めて欲しかったなぁって、欲張ってしまうのだ。惜しい。ある意味で、業界の上っ面だけなぞっている様で、その業界に身を置く人が見たら、苦笑してしまうかもしれない。けれど、それもまたお仕事BL。
これはこの業界だけじゃなくて。仕事をして生きて行く為の、真髄を捉えた物語なんじゃないかとも思える側面もあって。それがとっても清々しくて。好きにならずにいられない。
私はワカがエンさんに憧れてしまう、その明快な理由が分かりすぎる程分かる。仕事をしていれば、嫌な事だって、面倒くさい事だって、毎日ある。けれど、それを上回る楽しさが仕事にはある。何だったら、やるからには楽しまないと損だ、くらいな気持ちでやっている。これは非常に、非常に、共感する。
仕事とは、楽しいものなのだ。楽しくなければやりたくない。
それをエンさんは、身を持って教えてくれる。仕事を辛そうにやるのも、それもまた一興かもしれなくて。そういうものだと諭す人も居て。もちろん人それぞれなんだけど。毎日、何かが起こって、ドキドキして。ワクワクして。楽しく仕事をしたいのだ。
エンさんの楽しさはそのまま、ワカの気持ちを昂揚させて。それは互いの感情を揺さぶっている。エンさんは、真摯に頑張ってついてくるワカをこよなく可愛い、と想い。ワカの方はテンプレだけど、憧れや尊敬は恋となる。もちろんそれだけじゃなくて。2人で居られる事の心地良さ、も分かち合えてこそ。
仕事も恋も。なんて、乙女向けドラマみたいなんだけども。それはやっぱり私たち働く者たちの共通したエターナルなテーマなのだと思う。
「俺は、楽しく仕事したいの!」
これ大事!大切なことを思い出させてくれる物語でした。
さあ。明日からまた、頑張るぞ!

エンさんのメガネは可愛かったので、萌。
ワカの元上司、佐山さんもイケメン風だったので、当て馬になってくれても良かったのに。
フツーに良い話で退場。
五反田さんや日本橋さん、なんていう名称が出ていて、山手線や東京あるある駅名で名前繋ぎして欲しかったな。

修正は白抜き。ワカは何やら真っ白いものを口へ。

0

補って余りある

恋愛に対する部分以外の心理描写がとても丁寧で、素直に面白かったです。

逆に恋愛に関するところは、なぜそうなった?と思うところもあり、物足りなさを感じました。
けれどこの物足りなさを補って余りあるくらいには、仕事風景やそこでの人間関係などの描写が丁寧です。

攻めの見た目と中身のギャップは、最大の萌えでした。
ちゃらちゃらしているようにみえて、しっかりしていて頼れるリーダー。
これは受けが考えを改めるのにも納得です。

初対面の軽薄な印象が、尊敬の念に変わるまでとても丁寧でした。
が、ちょくちょく挟まされる恋愛パートに関しては、あまり深く描かれていません。
これが物足りなさを感じた原因なんだと思います。
あまり深刻に捉えていないというか...恋愛を深刻に捉えるという意味もよくわかりませんが。

物足りないなあと思うところはありましたが、物語としては面白く大満足でした。

0

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(コミック)一覧を見る>>

PAGE TOP