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期待しないで選んだ本だけど、予想以上に面白かった。
ありそうでない世界感。
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近未来の日本。
政府が運営する国民生活管理システム「ジュピター」が、生活の全てを管理。婚姻相手も、遺伝子などの情報から判断して定めらる。
身寄りを亡くして政府の管理を申請に行く途中で、Ωのナオは街でヒートを起こして、ヒートテロと勘違いされる。
「ジュピター」の指示で、ナオはαの医師、青葉に養育される。
ジュピターが選定した『運命の番』は、αの佐野。
佐野は公務員だけど、青葉の学友で医師の資格を持っている。
佐野との出会いから、ナオは青葉の過去を知ることになる。
色々あって、ナオは運命の番を二人持つことになって、幸せに暮らす。
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殆どSF要素で構成された物語で、
管理システムのAIに従う家畜のような人生に反発する青葉の挑戦と、
佐野と出会ってからナオ知る青葉の真実がドン伝返しになっていて、
最後は、佐野の亡き父の研究で、全てが幸せになれる結末となる。(つまり生涯3p)・・アブノーマルな家庭構成だけど、みんなそれなりに幸せそう。
とても面白かった。
面白くない本を読んだ後の、口直しが出来て嬉しい。
この本はタイトルが地味だけど、アッと言う間に読了した気持ちになるくらい、私は面白いと思った。
今回は大学の医学博士である主治医と厚生労働省の管理官と
天涯孤独の青年のお話です。
助けてくれた主治医に惹かれながらも運命の番である監査官と
引合された受様が幸せな未来を掴むまで。
数世紀前、人類は未知のウィルスにより
生殖能力を破壊され、滅亡の淵に立たされます。
未曽有の危機の中、人々の英知によって男女の性を超えた
アルファ、ベータ、オメガの3つの種が新たに産み出され、
やがてすべての人間が新人類として生まれ変わります。
知性と身体能力に優れリーダーとしての資質を持つアルファ種、
穏やかで我慢強く体が丈夫で働き者のベータ種、
脆弱な希少種ながら妊娠出産能力に長けたオメガ種によって
人類は辛くも生き延びる事に成功したのです。
そして再び繁栄を築いたこの社会では
誰もが政府の国民生活管理システム「ジュピター」が
推奨する学校に進学し、最良の職に就き、
生体データから導き出された婚姻相手と結婚する事を
義務付けられています。
オメガである受様は5年前に唯一の肉親だった祖母を亡くし、
政府による保護を求めて山奥の地から首都に出て来ますが、
街中で激しい発情を起こして保護される事となります。
その際に最初に診察してくれた医師が、
受様の養育者ともなった主治医である
今回の攻様(の1人)となります♪
主治医は大学に独自のラボを持つ医学博士ですが
2年前から受様の後見人となり、
自宅に住まわせて面倒をみてくれています。
主治医に引き取られてから受様は
人間の新しい種のカテゴリーについてきちんと学び、
発情フェロモンの数値もしっかり管理できるようになり、
安定した生活が送れるようになりました。
受様はオメガとして定期的な検査を受けていますが、
主治医に触診されるたびに体が歓喜して熱くなり、
もっと触れて欲しいと思うようになった事で
彼への恋心に気付きます。
いっそ主治医と番になって
彼の子供を産めたらいいのにという願望を抱いても
ジュピターに婚姻を厳格に管理された社会で
そんな夢が叶うはずはありません。
受様はジュピターが婚姻相手を決める日が
1日でも先になるように願っていましたが
とうとう婚姻相手が決定したとのメッセージが届きます。
受様の婚姻相手に選ばれたのは主治医と同じ32才の
厚生省労働局のバース安全局統括課の管理官でした。
この管理官が(もう1人の)攻様になります♪
顔合わせて訪れた有名ホテルのラウンジで
受様は何とも心地よい匂いにドキドキしてしまいます。
主治医はそれこそが「運命の番」の匂いだと言いますが、
なんと管理官は主治医の大学時代の友人であり、
因縁のある相手だったのです!!
受様の主治医への恋は実らないのか!?
受様は「運命の番」である管理官と番ってしまうのか!?
天涯孤独となった受様が受け入れてくれた主治医と
運命の番である管理官との間で揺れ動くオメガバースとなります♪
管理官と主治医は医大に通う気の合う友人でしたが
ある出来事で2人は疎遠となっていました。
しかし受様の婚姻相手として管理官がえらばれた事で
受様を間にして2人はまた新たな関係を築いていく事になります。
受様が恋した相手である主治医に心を
ジュピターの選んだ婚姻相手である管理官に身体を
惹かれるが故に揺れ揺れするのかと思ったのですが
攻様2人と受様1人という三角関係と
オメガバース設定を上手く絡めた上に
攻様2人が疎遠になった原因の過去、
オメガのヒートを利用してテロ活動をする集団に
主治医の画策が複雑に絡んでいて
受様の恋が終着点が全く見えずハラハラ&ドキドキ、
そうきたか!? という大団円を迎えるまで
とても楽しく読ませて頂きました (^O^)/
真宮先生は3Pがお得意なので
絡み部分も未満なシーンでもかなり濃厚で
小路先生のそんなシーンイラストもすごく良かったです♡
間宮先生は「年下アルファと秘密の妊活契約」に続いて読むのは2作目です。そちらの作品はとてもお気に入りでした。
帯からして内容がバレバレなんですが、これはどちらの攻めに感情移入するかで印象が変わってしまう作品だと思いました。
既に情報登録で見えてしまっているので、攻めは2人います。
ただ1人は番になっているのにもう1人はどうなるのかは、お話の確信に触れているので伏せておきます。
私はジュピターが選んだ佐野が誠実で好ましく思っていたので、彼を贔屓していました。
だから最後の結末には納得したものの、3人で一緒にする描写は好きではありませんでした。
何故なら佐野が他人と一緒にセックスするとか見たり見せたりするような人物に思えなかったからです。
その辺りがご都合主義だなと思って冷めてしまいました。ただ近未来風の世界観は面白かったです。