――「愛してます」「……この体を か」?

花の皇

hana no ou

花の皇
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神18
  • 萌×213
  • 萌2
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
5
得点
148
評価数
33
平均
4.5 / 5
神率
54.5%
著者
九重シャム 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
双葉社
レーベル
comic marginal &h
発売日
電子発売日
価格
¥720(税抜)  
ISBN
9784575380750

あらすじ

実り深き森で出会った、二人の王子。
枯れ果てた土地を治める王族の末息子・ミスラと
「命を植物に変える能力」をもつ一族の皇子・ダラフ。

幼いあの頃は、ただ手を繋ぐだけで満たされたのに
気が付けば体でしか繋がれない関係に……。

【独占欲高めな美丈夫×切れ長ツンな美獣人】

人と獣と緑が愛おしく生をおくる世界で紡がれる
息をのむほど美しい人外BLファンタジー!
描き下ろしも収録!!

表題作花の皇

ミスラ,人間,王族の末息子
ダラフ,アラニャーニー,皇族の息子

その他の収録作品

  • 描き下ろし

レビュー投稿数5

繊細で美しい

荒廃した地の王の息子・ミスラと精霊の力を借り命を植物に作りかえることができるアラニャーニー・ダラフ。

キャラ紹介が載っていたので、続編なのかな?と思いましたが違いました。
独特の世界観なので説明はありがたくて、ダラフのミスラへの矢印にはちょっと笑ってしまった。
一冊まるっと表題作、お話し運びが秀逸で、異種族のふたりがそれを超えて、すれ違いながらも何よりも深いお互いへの愛情を感じることができ、各話それぞれの終わり方がまた良くて、一話、二話の終わり方が特にお上手で物語にぐんぐんと引き込まれて行きました。

植物やダラフの羽の描写など、とても繊細で美しくて、絵を眺めているだけでも楽しめます。
表紙の淡い色彩も綺麗で、ダラフのシッポが可愛らしい。

ミスラとダラフの特殊な立場同士の両片想いに、スカンダ王とラートリの思い、ミスラとミトラの双子のそれぞれの気持ち、クリムとマーシャ、街のひとたちの心持ち…
様々な胸中が交錯し、厳しい環境の中で足掻きもがきながら同じく辛い境遇だったアラニャーニーの加護を受け再生していく。

人を信じること、おのおのが思い願う通りの明日がくること…最後には笑顔でいられるように、と前向きなメッセージの込められた優しさと切なさが溢れる温かいお話しでした。

2

素敵…

余韻に浸ってしまった。
素敵なお話でした。
私的にはBL的要素もエロも無しで、
全人類が読めたらよかったのに…
と思ってしまいましたが、
それでは九重作品ファンは物足りないのかな?

1

世界が愛と緑に溢れる素敵な作品

初めて読んだ九重シャム先生の作品です。

人間×人外CP
アガスタの王子 ミスラとアラニャーニー皇子 ダラフのお話。

人間が始めた戦争でアーリア大陸は人々が暮らすのも困難な土地になりました。
「命を植物に変える能力」を持つアラニャーニー一族も戦火で土地を追われ、クリシュナの森に隠れ住んでいます。
戦争が終わり、アガスタのスカンダ王は幼い王子 ミスラを伴い、アラニューニーのダーキーニー皇に助けを求めてクリシュナの森へ向かいました。
数年後、アラニューニーの王子 ダラフはアガスタの地で、命を花や木に変え、緑を芽吹かせる「花の皇」と呼ばれるように…。

ファンタジーの中でも、とても奥が深く、魅せられるストーリーになっており、何度読んでも感動できる良作だと思います。
また、九重シャム先生の繊細で力強さがあるタッチが物語をより惹き立てています。
幻想的で美しいクリシュナの森やアガスタの草木や花の描写が目に浮かび、セリフの一つひとつにも願いが込められているように感じられました。

母であるラーリア皇女とクリシュナの森からアラガスの地へ旅立ったダラフ。
亡くなった命を草木や花に変え、アラガスタの土地を浄化するため――。
アガスタの王子 ミスラは、病気で長くないラーリア皇女に誓いを立てていました。
「ダラフ様のお側を離れないと 約束します」
その言葉通り、ミスラは10年以上の間、ずっとダラフの側にいました。
幼い頃からお互いを愛しているのに、思い違いから受け入れてもらえないと思っている2人。
それは、人間とアラニューニーという人種や立場もありますが、相手を大切に想うからこそ生じる誤解です。
途中まで、両片想いなのに完全にすれ違っている2人にハラハラしました(汗)
きっと、気が付いていないのは当人達だけだと思いますが…。

後半は、スカンダ王の墓で泣き母の夢を見たダラフが苦しい胸の内をミスラに伝えます。
それを聞いたミスラの言葉は…
「あなたに摘まれるためだけに咲いた花です」
愛するダラフのためだけに咲く優しく強いミスラ。
やっと想いが通じ合った2人に、こちらの胸も締め付けられました。

この作品が素晴しいのは、ラブストーリーだけでなく、自分たち人間が起こした戦争でたくさんの生命が痛みや苦しみを受けますが、それでも立ち上がる人間の在り方を感じられることです。
――おのおのが願う通りの明日が来るように
きっと、精霊の力を借りて命を植物に変えるアラニューニーの力は、人々の夢でもあり、願いでもあるのでしょう。
九重シャム先生の世界観に愛と命が溢れる本編はネタバレなしでご覧ください。

描き下ろしは、本編の両片想いの2人のお話。
王子であるミスラの夜伽相手として夜毎に身体を重ねるダラフ。
両想いなのに、片想いだと思ったまま…。

まだダラフがお腹にいた頃にラーリア皇女が見た夢が現実になり、やがてダラフは「花の皇」と呼ばれるようになります。
「みなが笑顔で暮らす明日はやってくる」
ミスラとダラフの歩いた道には、草木が芽を出し、花が咲き、平和と希望に満ちていました。

ファンタジーがお好きな方はもちろん、たくさんの方に読んでいただきたい作品です。

5

先生の人外物は大好きです

今回も購入させて頂きました。
ですが、個人的には先輩に繭~やMOMOの方が好みだったかなと思います。

煽りにあったエロの部分(性獣)に関しては、ねちっこくもなく、しつこくもなく、そういう場面はあっさり過ぎて、物足りない印象を受けました。

ストーリー重視の作品としても、一巻で終わらせるには勿体ない設定の作品なので、詰め込み過ぎな感じが否めません。
ただ、絵はとても綺麗で書き込みも多い。
一ページ一ページがとても綺麗です。

勝手な個人的な考えですが、私の中では先生の描かれたもので一番好きな作品とはなりませんでした。
先生の他の作品も素晴らしいので、是非。

4

神以上の評価はありませんか?とにかく素晴らしかった!

感動で胸がいっぱいです。
九重シャム先生らしい人外ファンタジー。
シャム先生史上最高傑作だと断言させて頂きたい!
(あくまでも、個人の見解です)

とにかく美しくて優しくて温かい作品で、初っ端から涙が止まらなかったです。


緑の絶えた過酷な環境になった外界。
王族の末息子・ミスラと王である父は、〝命を植物に変える能力〟を持つアラニャーニーに助けを求めます。
王の求めに応じ、皇の娘・ラートリーとその息子・ダラフが人間の村に同行することになりーー…

戦争により自分たちの手で汚した世界。
アラニャーニーも先の戦火によって土地を追われてきたのです。
愚かな人間を恨みながらも愛するラートリー……このラートリーが美しくて儚くて、どこまでも優しい。
外見的な美しさはもちろんの事、心の美しさに胸打たれました。

そして、自分たちも植物に変えられてしまうのでは……と、猜疑心でいっぱいの村人達。
「化け物」と呼ばれ、石を投げられ、それでも笑って人間を許すダラフ心の広さに涙が出ました。
ラートリーの意思や思いが、しっかりダラフに受け継がれているのです。

そんなダラフに心底惚れているのがミスラです。
ラートリーとの約束を守り、片時もそばを離れずダラフに尽くすミスラ。
逞しく誠実で、その全てをダラフに捧げるミスラがとても一途で素敵です。

対するダラフは、獣の耳と鳥のような足を持つ半獣のような姿。
それでいて、美しく可憐。笑顔がめっちゃ可愛いです♡
そんなダラフを人々が慕い、大切にするようになっていくところも胸アツ。

ひょんなことから体の関係をもつようになったミスラとダラフですが、心はどこまでもすれ違ったまま。
お互いを想うからこそすれ違う気持ちが切なくて切なくて。

モノローグによる丁寧な心理描写や、蝶や草花の幻想的な表現が素敵です。
そしてなにより美しいのは、アラニャーニーが精霊の力を借りて命を生まれ変わらせる世界観。
ここが本当に圧巻で、植物として受け継がれていく命の尊さを感じました。

そうした複雑な世界において暴走してしまうミスラの愛情。
愛しすぎるが故に抱き潰してしまうムッツリさ。
これさえも愛おしく思えました。(ダラフは大変だけど;)

多少わがままでもいい。ここまで尽くしてきたダラフには、自分の気持ちのままに望む未来があってもいいと思う。
ミスラと生きる未来、ラストに回収されるタイトルの意味に心が震えて仕方がなかったです。
命尽きてもなお、共に生きる二人だと思います。

懸命に生きることの大切さや、奪って手に入れたものでは幸せは得られないことを教えてくれます。
また、人間の身勝手さや愚かさについて考えさせられる素晴らしい作品です。

ミスラのしつこいHも普段とのギャップが大きくて楽しいし、体格差にも最高に萌えました♡

たくさんの方に手に取って頂きたい──。
そんな、心に残る一冊です。

9

この作品が収納されている本棚

レビューランキング

漫画(コミック)

人気シリーズ

  • 買う