電子限定描き下ろし漫画&カラーイラスト付き
Dom/Sub作品が増えてきましたが、ここまで日常に溶け込んでいる作品は初めてだと思います。
特殊な設定があるとそこにポイントを置き、そこから物語を膨らませていくことがほとんど。
けれどこの作品はその設定を活かしつつ、”普通”の日常を過ごし恋していく過程が描かれていました。
特殊と普通は対極の位置ですが、うまく調和されていて違和感がありません。
Dom/Subとしての登場人物たちの葛藤、パートナーとして過ごすうちに芽生える気持ち。
この設定じゃなくてもできた、なんてことはなく、この設定じゃなければできなかった、が詰まっています。
じっくりと丁寧に距離を詰めていく過程が描かれているので、読み応えがありました。
そして瞳の描き方が印象的で、まつ毛が美しい。
先生の描かれる次の作品も読みたい、と思えるお話でした。
オオタコマメ先生のフリップ・フリップ・スローリーがとても良かったので、こちらの作品も購入してみました。
Dom/Subのお話はいくつか読んだことがありますが、SMとかΩバースみたいに最初から力関係が決まってしまっているのが割と読んでいて辛いと思える作品が多かったのですが、こちらの作品は今まで読んだ中ではとても無理やり感がない優しいDom/Subの世界が描かれていました。
コマンドを使うけれども、そんな酷いことをさせるわけでもないし、どちらかというと相手のことをよく考えてのコマンドの使い方なので、お互いちゃんと尊重されていると感じられたからかもしれません。
一方的な命令で相手を従わせるというところが苦手だったのですが、こんなDom/Subもあるんだと目から鱗でした。
一見Domに見えるけど実はSubだった生徒会長の一色と、Domであることに葛藤する倉科。
ちゃんと合意の上でのプレイとして始まった関係から本当のパートナーになるまでの過程が良かったです。
オオタコマメ先生は人の気持ちの機微を描くのがとてもうまい作家さんだなと思いました
Dom/Subユニバースですが、
このお話は優しさと温かさに溢れた作品です。
高校生2人が性に向き合い信頼関係を深め、恋情になっていくお話。
なによりもまずお互いを思いやり尊重しあう姿が素敵でした。
プレイやコマンドもひたすらに優しくて。
マメ先生の絵の綺麗さで色気もマシマシ、
色気と優しさの濃度が最高でした…
攻め、受けどちらも自分の考えや芯ををしっかり持っていてそんな2人がとてもいい男。
相手をしっかり見ていて温かみのある倉科くん、真面目で頑固だけど素直で大事なところで度胸のある一色くん。
2人をずっと見てたいです。
正反対な性格の二人のお話が大好きなのですが、更にDom/Subということで楽しみに読みました。
「SM色のないD/Sを目指した」と作者インタビューで仰っているように、コマンドは易しいものが続き、セーフワードを何度も確かめ合い、相手の体調を慮るところが優しいです。
Subの一色が体調を崩したことで始まる関係ということもありますが、高校生なのに大人だなーと思いました。
二人とも、終始自分の快楽や健康の為には行動しないんですよね。だから初めの方では一色も遠慮してまた体調崩し、倉島におぶわれたり。
性としてパートナーとしての一歩一歩が描かれているのがとても良かったです。
二人のスッキリとした少年らしい体躯と動きのある絵柄、戸惑いながらも行動する様はバディ感があります。
教室や人物に、西日が常に当たっているような作画が美しく、純文学のような空気感。ふとしたセリフだったり二人の接触がドラマティックで、キラーショット多めなのが目に嬉しい。
ちょっとホラーが似合いそうなほどの美人が描かれるのですが、それでもポッと頬を染めたり顔を顰めるのがかわいい〜。
学生らしい、あまり喋ったことない子との会話での戸惑いや慣れない相手との行為への照れがとても丁寧でとにかく眼福でした。
二人の身体が重なっている様や、脱いでいるときの手にキスが最高で、二人の興奮まで伝わってくるようでした…!
当て馬の保体の先生は結構図太くて面白かったです。
『あんまり嫌われ慣れてないので気になって…』
「…ガキだった」『……今もですよ?』
試し読みで興味を持ち拝読しました。
説明も含めDom×Sub の世界を丁寧に描いてあり、とてもわかりやすかったです。
大人が描く高校生のお話は、理屈っぽくなっていたり思考が妙に大人びていたり、と高校生らしさが感じられないものも見かけますが、この作品では「初めて」の感情や、コマンドを使ったプレイに戸惑い、単なるプレイのみのパートナーとして相手を欲しているのか、それ以上の気持ちがあるのかに悩む、青さに溢れた高校生が描かれていて、すごく好ましかったです。
見た目はハード系のDomである倉科、実は劣等感もあるし嫉妬深く、支配する側らしからぬ人格。
生徒会長でいつも堂々としている一色を優秀なDomだと思い込み、勝手に苦手意識を持ちますが、倒れている一色を見つけ、その理由が実は彼がSubであり、相手がいない為のプレイ不足による体調不良を起こしているせいだと知ります。
勝手な思い込みを反省し、体調回復のためプレイを提案する倉科と受け入れる一色。
「おいで」「深呼吸して」「背中に手を回して」
「いい子」
と、コマンドは優しいものであり、お互いがその感覚に快感を覚えます。
その後の二人のプレイでも無理を強いるコマンドやSubをぞんざいに扱ったりすることもなく、優しく緩く少し熱を持ち絡む場面はすごくドキドキします。
何より、二人ともとても満たされ幸せそうです。
いつも側にいて、ギュッとしたり、手を繋いだりしてるんだろうなぁと読者も幸せな気持ちになります。
支配する、される、というDom×Subの世界観にマイナスなイメージを持っているとしたら、それを払拭している素敵な作品だと思います。
続編や当て馬だった羽澄先生のお話も読んでみたいです。
この世界観でのSwitch、Neutralのお話も面白そうだなぁと興味がありますので、ぜひ拡げていただきたいです。