電子限定かきおろし付
俺はこの国の初代皇帝、ウトサだ
akabeko先生何でも描ける、すごい。途中までBLか?的な骨太歴史物なのに(でもちゃんとBL的萌え部分を織り込んでくれている)最後ど直球ラブで締めてくるのがすごい。ウサトとタオが孤独を癒しあう姿が胸を打ちます。もっと長いスパンで読みたい作品でした。ラブじゃない部分が面白いのもいい(中国歴史物ファンとしては先生がこういう作品を描いてくれたのがめちゃくちゃ嬉しい)絵がうまい、戦いのシーンが本当にうまい、少年漫画みたい。タオとウトサのビジュアルもめっちゃいい。タオは若い時の可愛い感じと成長した後の美青年姿2パターン見れていい。ウトサは豪快かつ正統派イケメンっぽい、体格が大きくて長髪、最高。セックスシーンが多いわけじゃないけどちゃんとラブもどっかーんと描いてくれるから大満足。セリフも相変わらずいい。akabeko先生の実力を見せつけれられた一作でした。
作家買い。
akabekoさん作品にしては珍しいんじゃないかな。ファンタジー要素が詰まった作品でした。
ネタバレ含んでいます。ご注意ください。
主人公はタオ。
イセの国の43代目の皇帝だ。まだ幼いタオだが、父の急逝により帝という立場に収まった幼帝だ。
そんな彼が住まう宮廷の地下には霊廟があるが、そこには近づいてはならないと言われていた。怪物が眠っているのだという。が、そんなある日、とある悲しい出来事をタオを襲う。自暴自棄になったタオはその「怪物」を目覚めさせることにするが―。
中華風、って言うんですかね。
彼らが身に纏う衣装とか、「皇帝」という身分とか、そういったものからイセの国の雰囲気が伝わってきます。
タオの立場や彼を襲う悲劇。
それらがタオが目覚めさせた霊廟の怪物と呼ばれたウトサの過去、そして二人の関係と上手に絡み、ストーリーは展開していきます。
今作品の主人公はあくまでタオ。
けれど、タオを通して見えてくるウトサという人物が素敵すぎて悶絶しました。
過酷な過去を恨むことをせず、彼は彼自身の責務を全うしようとする。
そして、タオのために身を引いていく。
カッコよ!
1冊で完結している作品ですが、もう少し巻数を増やしていろいろじっくり描いてほしかったなあ…。1冊の中で、これだけの内容を盛り込み完結させる。そのakabekoさんの手腕というか才能をまざまざと見せつけられた感はありましたが、もっと話を膨らませることもできたのになあ、という感じ。あっさり終わってしまったのが残念で仕方なかった。ドツボに入る作品だったので、余計にそう感じたのかもしれません。
500年という長い時間、宮廷の地下に閉じこめられていた時はなんともなかったのに、タオと出会い、彼のために別れを告げた後の孤独にはウトサは耐えられなかった。それだけ、タオという人物が、ウトサにとってかけがえのないものだったのだと。
人を生かすもの、それは一体何なのか、を描いた作品です。
akabekoさんらしい、って言うとちょっと語弊があるかな?精神的な、肉体的な痛さは鳴りを潜めていますので、そういったものを求めて手に取られるともしかしたら肩透かしを食らうかも。
が、個人的にはめちゃめちゃドツボに突き刺さる、そんな作品でした。
作家買いです。
内容が壮大すぎて一巻完結でまとめるのがもったいなく感じました。
先生特有のねっとり感をあっさり早送り3倍速で読んだ感じ。
最後のウトサとタオの濡れ場も細かい描写を入れてもっとじっくり読みたかったです。
今流行りの中華風の設定が好きな方も多いはず。私も好きです。
せめて上下、なんなら長編で堪能したかったです。
アニメイト特典4pリーフレットはタオのデレ。可愛かった!
「秒で分かるBL」ってどこ向けなんでしょう…。
読者が読む前に内容が分かりやすく提案してあって読者は予想通りの萌えを堪能できるってことなんですかね。
シチュエーションに特化。なるほど。
四人のにびいろなど、akabeko先生はヒューマンドラマを描くのがとても上手だなと思いました。
友の死とウトサとタオの出会いから内乱、そしてタオが皇帝権を譲位するまで、よく一冊に纏められたな…と思いました。そこはもう先生の技量ですね…
ウトサは既に怪物となった身ですが、タオが付けた傷だけは治らない。そこだけがウトサの人間らしい部分で、タオが言っていたウトサを眠らせるというのは、やはり人間として殺してあげるという意味合いなのかな…?と思っていたのですが、最後タオはウトサを愛してあげる事で人間にしてあげます。そこがすごく素敵だなと思いました。
愛する事でウトサの中の孤独は消え、生涯2人は人として幸せに過ごすのでしょうね。
まず表紙カッコいい!釣られてしまいます。飾っておきたくなりますね。
そして三国志やら封神演義やらにハマっていた者にとって、中華風ファンタジーは心惹かれます。
もっとじっくり読みたい話でした。所々駆け足で進むところが目につきます。
まあ歴史漫画ではなくBLなので、クーデター前後の話とかその後とか、あっさりすぎると言われても困るでしょうが。
内容が分からない程省略している訳ではないですが、じっくり!たっぷり!浸りたかったです。
ウトサとタオの恋愛も、駆け足ながらキチンと進みます。
若き皇帝が力を持たず、傀儡となっていて苦悩する姿も、昔皇帝だった化け物が、若き皇帝に必要な助けを与え、去っていく所も、大事な要所は外さず読ませてくれます。
でももっとたっぷり見たかったです。あっさりすぎます。
akabeko先生はファンタジーも描くのだと驚きました。