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表題作春うらら好色男の宿

藤男、旅館の跡取り息子で元AV男優
江東美春、社畜会社員

その他の収録作品

  • 思い出の場所(描き下ろし)
  • カバー下あとがき

あらすじ

不器用な社畜リーマン・美春は、とある誤解から元AV男優の藤男にエッチな奉仕をすることに。
未知のプレイの数々に戸惑う美春だが……!?

作品情報

作品名
春うらら好色男の宿
著者
akabeko 
媒体
漫画(コミック)
出版社
新書館
レーベル
Dear+コミックス
発売日
ISBN
9784403667183
4

(170)

(66)

萌々

(61)

(35)

中立

(6)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
27
得点
685
評価数
170
平均
4 / 5
神率
38.8%

レビュー投稿数27

不器用な男二人が紡いでいく恋心に激萌え

作家買い。

akabekoさんと言うとドシリアスでダークな作品を多く描かれる作家さまのイメージが強いですが、今作品はakabekoさん作品の中ではコミカルな作品に分類されるかな?という感じ。akabeko作品なので「コミカル」とは言い切れませんが、シリアス過ぎず、かつダーク過ぎないお話でした。

ということでレビューを。ネタバレ含んでいます。ご注意ください。






主人公はリーマンの美春。
真面目でな青年だが、それ故に上手に立ち回ることができず会社で浮き気味な青年。ある日会社帰りに電車の中で寝てしまい、気づいたときは終点まで行ってしまっていた。どうしようかと思案する美春の目に飛び込んできたのは古びた旅館。廃屋だろうと思い込んだ美春だが、そこで「藤」と名乗る青年に出会う。

旅館の跡取り息子だ、と告げる藤に誘われ、とりあえずそこで1泊させてもらうことにする美春だが、朝起きたときに旅館の女主人から「息子は死んだ」と言われ―。

というお話。

これね、akabekoさんならでは、というか。
ストーリーの展開が非常にお上手です。

「藤」という男が幽霊だと思った美春の勘違いから二人の関係は続いていきますが、藤(本名は藤男)という男性の存在を軸に、そこから美春の自分探しに繋がっていくんですね。

藤男という男性は決して優しい男ではない。
美春に優しい言葉をかけ、そして身体をまさぐる関係になっていくのも、すべて自分の仕事のため。まー、はっきり言ってしまうとクズ男なわけです。

旅館の女主人、という人は藤男の母親なわけですが、彼女を通して見えてくる藤男という男性もまた、紛うことなきクズ男なのです。

が、akabekoさんの描かれるクズ男というのはなぜこうも味があるのか。
人間らしい、というか。
酸いも甘いも噛み分けた、そんな味わい深さがある。
それ故に、藤男という男性が憎み切れない。

そして美春も。
頑張りがすべて空回りしてしまう薄幸な青年が、藤という男性に出会い、そして変わっていく。藤の優しさはまやかしだったわけですが、それによって美春が救われたのは紛れもない事実なわけで。

藤も、そして美春も、自分の居場所を求め続けてきた、という共通点がある。その居場所を、お互いを通してつかみ取っていく、成長物語でもあります。

藤男は、元AV男優で、現在は旅館を立て直しつつAVのプロデューサーをしている、という設定ゆえに、濡れ場はかなりあります。藤男がプロデュースするAVの撮影の描写も若干ですがあり、女の子が登場するシーンもあります。苦手な方は注意が必要かも。

途中、不穏な空気が漂うシーンもありますが、それでも不器用で、自分の感情にすら疎い藤男と美春が、少しずつ成長し、そして恋心を育てていく過程に激萌えしました。

今作品はアニメイトさんで発売された「アニメイト限定セット」もあります。8Pの小冊子付で有償特典(税込みで220円)ですが、この小冊子が非常に美味しい内容でしたのでこれから買われる方にはぜひともこちらをお勧めしたい。

akabekoさんらしいダークさをほんのり残しつつ、明るい希望もきちんと見え隠れしつつ進むストーリーで非常に面白かったです。

ダークすぎるお話はちょっと苦手、という腐姐さまにも激しくお勧めしたい神作品でした。

15

akabeko先生の温かい作品

作家買いです…が、
誰とも知らず、このタイトルを目にした時に絶対買う!と思った作品で、
調べると作家買いのakabeko先生…やっぱりどストライクな作家様です。

この作品は一切前情報なしで読んで、も~ドキドキで嬉しいこと…。
話運びが上手く、程よい苦みはありながら、明るい未来を感じさせる大団円という内容で、
もちろん、エロはしっかりエロい…ちょいS攻×M受けなのが個人的には最高でした。
シリアスダークも大好きですが、ピリッとさせる甘い作品も素晴らしい。

春は嫌いだ、いつも突然死にたくなるから…と不穏な始まり。

いつも一所懸命で生真面目、不器用で空気の読めない社畜の美春が、
人生に疲れ寝過ごして、回送車で行きついた先は廃旅館。
旅館の跡継ぎという藤男に死にたいと嘆き、死んだら後悔すると元気づけられた翌朝、
旅館女将から息子は死んだと言われ、宿代としてこき使われる美春。

その夜、幽霊だと勘違いし成仏させようとエッチ展開で脇素股?!
初めて見たよ、脇で挟んでるの…脇がこんなエロいなんて知らなかった。
目の下の濃いクマに疲れてどんよりした美春の方が、どうみても幽霊。
家を捨ててAV男優になって死んだと言い切る女将と藤男のやりとりは、何だか情を感じさせます。

頑張る程空回りして評価されない社畜生活から、
頑張りが報われる居場所を見つけた美春。
変われないと諦めていた自分に、変わりたいと一歩踏み出す勇気をくれた藤男。
この寂れた旅館を舞台に、社畜美春が藤男との関わりで生き直し。

そして、藤男を信頼し寄り掛かる美春は、身体も少しずつ開かれて、
早く抱かれたいと期待していた矢先、
藤男が旅館も自分もAV撮影に利用しようとしていたと知り、
拒絶するなか無理に挿れられて…。

akabeko先生なので、しっかり掘り下げながら心情描写も丁寧で掴まれる。
藤男の背景から、居場所を求めて彷徨うせつなさや、
ちゃらんぽらんだからこそ、気楽に構えていられる強さみたいなものを感じて、
ドライで冷たく見えた藤男や女将の見えない情のアツさに、胸が熱くなる。

そして、生真面目で優しくて、人の気持ちに敏感な美春の頑張りが皆を繋げる。

初めはこんなに温かい内容だと思ってなかったです。

気づけば藤男に抱かれたいと思っていた美春が、
自分としたくて開発してたんじゃないと知って拒否する場面が、
ほんとせつなくてキュンキュンしたわ。

しかも、拗ねて愚図ってる状態の美春が可愛くて堪らん。
自分に抱かれたがってたと知った藤男が、愛しくて可愛くて我慢できなくて、
挿れたままジッと抱きしめて、気づいたらいなくなってる…。
藤男は自分を必要としてくれるなんて思いもしなかったんですよね。
色んな感情が一気にぶわって襲ってくる感じがいい。

どのエッチシーンも見どころ一杯でエロい。
大好きなカップリングなんですよね…エッチのプロちょいS攻めと、ちょいMな受け。
愛しくて泣かしてしまう攻めと、気持ち良くて泣いてしまう可愛い受けなんて最高だ。

美春で打ち止め宣言の藤男ですが、あとがきで1万人斬りと判明し仰け反ったわ。
先生の描く攻めはエッチが上手くて大好きなんですが、
その攻めに泣かされる受けが好きだと、最近特に思います。

毎回楽しいあとがき、ありがとうございます。次回作も楽しみだ。

※紙本:修正は白い短冊です。

13

愛しき社畜!

宿屋のボンクラ息子(元AV男優)×陰キャだけど素直ピュアなド社畜。
終電で終点駅まで来てしまったら廃墟らしき場所で幽霊と出会い…という勘違いから始まるコント的展開がとても面白かった。
受が陰キャなのに、攻に懐き倒したり、宿屋のために奮闘したりする様子がいじらしく……攻がクズですが、受に充てられて改心する姿見て、おばあちゃん目線でほっこりしました。凸と凹を補い合えるような、とてもお似合いカップル。
そして安心と信頼のakabeko先生、めちゃくちゃエロ濃厚えっちです。

3

長い間勘違いしてました…(;゚Д゚)…早く読めば良かった。。。

大好きなakabeko先生作品なのに実はこの作品だけ購入したまま未読でした
と言うのも、、、ずっと私この作品を特殊設定のファンタジー系だと思い込んでいたので買ったはいいのにずっとスルーしていたんです。。。
今回、改めて読んでみる事にした際もこの勘違いは続行状態w
ただ2024年は新たなジャンルにも挑んでいく‼と決めていたので、新刊をお迎えするに当たり未読だったこちらも読んでみよう!と思い至ったのです

が、、、読んでみてビックリ…!!!
全然特殊設定なんて無くってwww
何ならめっちゃ好みのダメンズ攻め作品でしたーーー(´艸`*)
なんだぁ。。。もっと早く読んでおけば良かった~

攻めの藤さんの元AV男優且つ色ボケさんというキャリアとスキルが発揮されまくる美春の絆し開発っぷりがエロいエロい///▽///
こういう所在無げな色気だけめっちゃバリ高い男が本気になっちゃうパターン、大好きなので大変楽しめた1冊でした!

受けの美春も少々健気が過ぎる所はありますが、そんないじらしさに藤さんが恋に落ちていくのはとても微笑ましくて良いです♡
一方美春は藤さんに躰と共に心も堕とされていく様が私の加虐心と被虐心を共に突いてくれてウハウハしてしまいます♡
しかもトントン進む展開ですが一筋縄ではいかない構成もとても好み‼
行き違い、すれ違い、勘違い、、、不器用さ故の展開とその後には私的な萌えが詰まっていて楽しかったですし、こういう過程があるからこそキャラに愛情を感じていけるのです

エロはさすがのakabeko先生、と言った色気が溢れます
腋をねっとり攻める描写とかニッチ過ぎるし、そんなの興味なかったのに、、、めちゃくちゃドキドキしちゃったょぉ~www
一見エロ強めに見えますが、実はお話しも自分の居場所に不安や焦りを覚えた事がある人なら少し身に詰まされるながらも、救われるような優しさもあったりしてしっかり元気をくれるテーマ性を感じれると思います

この2人の続きが読めるなんて最高じゃん!!!
という事で、今作は電子での積み本をしていたのですが新刊は待ちきれず紙でお迎え済み♪
早速読んでみようと思います!!

修正|白抜き、、、DMM

3

ドスケベ人情物語、最高

なんて素敵な表紙でしょうか!春といえばこの作品を読み返したくなります。読みやすい、面白い、すけべ、攻めがセックスのプロ、温泉、結局いい話、好きな要素がてんこ盛りです。akabeko先生の描くキャラクターはそれぞれ魅力的で、悪い男描いてもみんな違ってみんないい。特にこの藤男さん(名前がまたいい)もう堪らなく好きです。女性をたくさん抱いてきた感が滲み出ていて、ぞくぞくする。藤男さんがAV男優だったからだけあって美春くんとのエッチのドスケベぶり、温泉でのセックス最初に読んだ時から忘れられません。お湯の中で藤男さんの立派なものがボロンとした瞬間の感激と言ったら、お湯とのコンビネーションの素晴らしさ、圧巻です。居場所のない二人が一緒に居場所を見つけていく結局めちゃくちゃいい話なのも好き。セリフがリアルで嘘っぽさがなく、簡単にくっつかないのも好き。藤さんが美春くんに想いを伝えるシーンのセリフが最高です。ぜひ続きを読みたいです!!

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