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タイトルから見ると、完璧なSM話のように感じますが、どちらかといえば「花嫁を育てた男」系です。
劇団の鼻持ちならない若手俳優・由真を、大物俳優・有馬がどう育てていくか、という内容だと思います。
もともとイイトコのお坊ちゃんである有馬が、非情になりきれないところが面白く感じました。
だから、トーンを「あまあま」にしてみました。
犬というフレーズが良く登場しますが、「いいこにちてまちたかー?おー、かわいいかわいい、よちよち、ミルクをあげまちゅねー」的な犬です。でも、最初の躾が大切なんです。
人身売買オークションで、「主人と犬」の関係になった二人のお話です。
攻めは大人。態度は偉そうなんだけど優しくて真面目で、微妙に天然。
受けはガキ。生意気で不真面目なアホです。一番調教しがいのあるタイプですねw
よくある展開を見せて、互いに惹かれあっていくんですが、エロに走りすぎてないところが良かったな。
攻めはまず日常生活のしつけをする。途中までまったくエッチな場面がない。
ネタバレはしませんが、ラストにわかる真相で、このあたりの理由も納得できました。
ストーリーにこういうヒネリをきかせてくれてるのは嬉しいです。
ただのエロエロ調教ものって、私はあまり好きではないもんで。
攻め視点で読んでみたかったお話だなとも思いました。このクソ生意気な受けを調教して、どんどん従順になっていく様子を見てウヒヒと思いたかったw
美形で才能もあるのに稽古が嫌いで宝の持ち腐れな劇団役者・恭一。
お金が必要になって、知人から聞いた闇オークションで自分を売った恭一を競り落としたのは憧れの俳優・章吾だった。
家に連れて来られて飼われることになり、逆らわないように躾られるけど酷いことされるわけじゃないです。
タイトルと設定を見てでハードなのかなと思ったら、躾というのも礼儀や身だしなみなど、後々の恭一の役者人生を考えたもの。
身体を触られても恭一が泣くとやめたり、攻めの章吾に大人の余裕があって良かった。
一度読み終わって最初の方を読み返すと恭一の印象が結構違って、物語の中で恭一はとても成長したなと思います。その成長の流れも違和感が無く読めました。
ただ、最後のネタばらしの内容は非現実的で突っ込み所ありますよね。
あじみねさんの挿絵の骨太な章吾と美形恭一がぴったりでした。
タイトルだけ見るとソフトなSMもの?みたいな印象ですが、そういった趣向は殆どなく、BL版マイフェアレディといった趣のライトな作品。エロ描写も控えめです。
人気俳優の省吾が、素材と素質には恵まれているのに、やる気と態度が伴わない駆け出しの役者・恭一「飼い」ながらブラッシュアップしていく…というのが大雑把なストーリー。
しかし登場人物の性格や心理描写などなどがブレ気味だったり、展開が無理やりすぎたりという点は少し気になりました。
軽く読める一冊です。※kindleアンリミテッドにて。
主人公は劇団所属の俳優・由真恭一(ゆま きょういち)。
彼はかなりの美形で演技の勘も良いが、努力が嫌いで傲慢な男。
女性もいくらでも寄ってくるが、中で一度寝た劇団仲間の女性が妊娠し、中絶費用や慰謝料で300万円必要となり…
…という冒頭。
恭一には貯金などなく、持ち込まれた怪しい「人間オークション」の話に乗る事にします。
そして、3ヶ月間恭一を「犬」として買ったのは…憧れの人気俳優・有馬章吾だった!
あの有馬はゲイでドSの変態野郎だったのか!という恭一の衝撃も当然です。
家からは出るなと命令し、寝るのは玄関で毛布一枚だけをあてがわれ、家事全般をやらされ、時には目の前でオナニーさせられ。
ところが、どうも思っていたのと違う。
恭一の口答えに対しては、金が欲しくないのか、と横暴な事を言うけれど、マナーや言葉遣いを正し、美容院に連れて行き上等な服を仕立ててくれる…そんな毎日に、ルックスだけを鼻にかけた傲慢なチャラ男だった恭一の心境に変化が起こってくる。
そうなんです。この話はご主人様と飼い犬の形での「マイフェアレディ」物語なのです。
と思いきや!
本文189pからの展開が予想を越えていた!
これは大どんでん返しなのか、はたまたトンチキ展開なのか。
多分トンチキなんでしょうね…私は結構脱力しました。
え〜、いくらなんでも。その仕掛け大掛かりじゃありません?なんでそこまで?
ですが、俺様ヤリチンの恭一が有馬にメロって可愛らしくなっていく過程はなかなか面白かったです。
Hシーンは安定。SM要素はないので安心して読めると思います。