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表題作最後のテロリスト 2~鼓動~

蓮,興津組ヤクザで今は警察庁幹部の養子
セキ,故買屋

あらすじ

氷川の指示で警察庁幹部・唐沢の養子になり、東京の大学に進んだ蓮、良家の子息を演じながららも、内面は渇き、飢えていた。そんな時、耳に入ってきた故買屋・セキの存在。ヤクザとクスリを嫌い、決して人前に姿を現さない慎重な仕事の手腕に興味を覚えた蓮は、セキの正体を突き止めようと画策する。果たしてセキは蓮の欲望を満たすにふさわしい、極上の獲物だった。
追いつめ、身体を征服し、心を奪うー。抑圧されてきた蓮の激しい本性が迸る、シリーズ第二弾、蓮とセキの出会い編!
(出版社より)

作品情報

作品名
最後のテロリスト 2~鼓動~
著者
谷崎泉 
イラスト
シバタフミアキ 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
シリーズ
最後のテロリスト
発売日
ISBN
9784576070865
4.4

(17)

(10)

萌々

(5)

(2)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
5
得点
76
評価数
17
平均
4.4 / 5
神率
58.8%

レビュー投稿数5

「逃げるくらいなら死んだ方がマシだ!」

谷崎先生2冊め。ヤクザものです。

主キャラの若者3人が、関東関西同系組の権力抗争の波に揉まれて、人間的に地位的に上がっていくストーリーと言えば良いのでしょうね。
でも、脇役達もとても魅力的で、3人だけの狭いBL話になっていないところが、ホント好みです!
1行1行に新たな発見があり、そこから想像するその人物の思惑、主キャラにあっては嫉妬や思いやりとか見えてくる!
だから、のめり込んで読んでしまうんだろうな!

2巻【~鼓動~】は、大学進学と組の含みで上京した菅生(唐沢)蓮・編。
組と自分の欲望の狭間で葛藤しながらも、自分の生い立ちも知らず、いつ死ぬか分からない爆弾を抱えた体に、どこか諦めていて根無草を思わせる蓮。
そんな蓮が、故買屋・セキの存在を知る。

この巻は、蓮の父親が判明したり、京都にいる菅生や凪の事を思い遣ったり、セキのくだりではセキへの半端ない激情を見せたりと、冷めている蓮に、生きていく為の希望を与えてくれています。
蓮は1番若いけど強いんです。賢さも体も気性も。
それに、体のハンデから「いつ死んでも構わない強さ」も見えていて、それが何とも寂しくて悲しく受け取ってしまっていたのだけど、蓮自身が欲望を知って諦められないものが出来たから、今までと違う意味でもっと強くなったのが嬉しかったっ!

「セキ」の全部が蓮の欲望で、自分的には「(威士+凪+蓮)÷3」♪
その、蓮×セキのHは濃厚だったぁ!
蓮のSに見せかけて~の優しさ全開な前戯と、反抗しつつも初々しさが可愛いセキの、もう堪らなかったですっ!

ヤクザ話の割に痛い部分はあまり感じないから、そのテがお好きな人には物足りないかも。
でも、小説自体が練り込まれていて、これだけ多い登場人物達をしっかり動かせていること自体、感服でした!
3巻めも超楽しみです~っ♪

4

手に入れたいものができた

最後のテロリスト2作目。

1作目は威士と凪のお話しでしたが、今回は
威士の義弟である蓮と故買屋のセキのお話しでした。

いつも冷静で淡々としている蓮が
「手に入れたい」と断言し、真冬(セキ)をじわりじわりと追い込んでいく様子が良かったです。
あの蓮に高揚感を与える真冬が羨ましい。

1作目のカプも好きでしたが、個人的には蓮と真冬の方が好きです。
真冬が意地をはっているあたりも最高です。
早く3巻が読みたいです。

ちなみに、威士が蓮の海外行を知ってぷりぷり怒っている様子も可愛かったです。
身体はでかいですが、兄弟思いで優しいんですよね。

2

ヤクザものとBLのバランスが◎

 谷崎作品にしてはしっかりBLしていた巻でした。
三部作の2巻目。威士、蓮、凪を中心に話が進むのかと思っていたら、第三の男セキが登場しました。
東京、京都を舞台に硬派なヤクザ抗争ものの小説としても読み応えもあり、蓮や威士のそれぞれの想い人であるセキ、凪に対する想いの強さも味わえて、とても満足な一巻でした。

 東京では尋常でない学生生活を送る蓮。一般の人の想像の右斜め上の人生を進む、底知れなさを感じさせる蓮。掴みどころが無い人物なのですが、セキに対しては人間らしい執着心を見せるところに萌えました。青年になった威士と蓮も本人の思惑はどうあれヤクザの世界にどっぷり浸かり出しているようです。

 ラストは衝撃の展開で、蓮や興津組の運命がどうなるのか気になります。
次巻はセキが主人公でいよいよ完結編。セキも謎の多い人物だけに楽しみ。
タイトルが暗示している通り、哀しい結末になるか心配です。

1

BLの枠は超えてます

『最後のテロリスト』の二巻です。
今回は表紙が蓮ですので、主人公は彼。
そして表紙は一巻と違って、乙女でも手にしやすい仕様です(笑
前作も数年単位で時間経過がありましたが、今回もその傾向ありです。

攻めの蓮(昌也)は都内の大学生。
受けのセキはヤクザ嫌いの故買屋。

前作は、興津組金庫番の一人息子・威士と政治家の息子・凪のお話でした。
その威士の家へ養子として迎え入れられていた蓮。
しかし前作のラストで蓮は、命を助けられたことで縛られている興津組直系宗興会総長の氷川の命で他家の養子となり、そこから、都内の大学へ通うようになっていました。
舞台も京都から東京へ。
養子先は、警察庁のキャリアである夫と精神を病んだ妻。
そんな家で息子として暮らす蓮ですが、そんな折にセキの存在を耳にし興味を覚えたことで話が進みます。

蓮は執着というものを持たないように見えますが、セキに対しては絶対に逃さないという感情が湧き出しています。
ハッキリとは語られませんが、生きてきた境遇が似た者同士だからかな?
それともやはり、根っこの考えが真逆だからでしょうか。
手に入らないものに憧れるような。
蓮自体がなんとも寡黙なもので、あまりその辺りの心情が語られません。

前作登場時、蓮は15歳。
その頃から達観していましたが、大人になっても変わりません。
相変わらず大人たちに人生を翻弄され、セキとの間も今後が見えませんが、自分で望んだものを一瞬でも手に入れることが出来たのは蓮にとっては大きかったと思います。

次巻がラストですね。
BLとしてはかなりハードめの作品です。
わたしなんて、未だにタイトルの意味がわからないという体たらくです。
甘々BLとは180度路線が違います。
でも男くさい彼らが血生臭いことを繰り広げていても、やっぱりこの作品はBLなんだなあと感じました。

3

BL要素ありの骨太やくざ小説

1巻を読んだ時にも思ったのですが
やくざものBL小説というよりはBL要素ありのやくざもの一般小説(?)みたいな骨太さがあります
やくざものというより裏社会に生きる若者の成長物語というか
2巻にきて登場人物たちに愛着がわいてきたせいか すごく面白くなってきました
BLが主軸になってないので、とにかくBLを読みたい!って気分の時には向いてないかもですが
とにかく読み応えがあるので、小説を読みたい!って気持ちはすごく満たされました
成長したメインキャラ二人がすごくかっこいいですね 
二人の絆がしっかりと結ばれていて燃えました
血の繋がった兄弟よりも兄弟らしくて良いです
この二人がカプだったらと一瞬想像してしまいますが二人とも攻め…!残念です

3巻は未読です
BL的な展開よりも魅力的なメインキャラ二人の行き着く先が気になるところ

1

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