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Cielさんホイホイされてお買い上げ。
初読みの作家さまだなー、と思ったら今作品がデビュー作なんですね。おめでとうございます!
あらすじから薄幸受けちゃんのお話かな?と思いつつ手に取りました。ネタバレ含んでいます。ご注意ください。
雪深い北国・トルギスタン国。
この国の第一王子のアムリタは、麗しい美貌とその聡明さからアルファだと思われ嘱望されていたが、17歳の時にオメガだと判明。この国ではオメガは侮蔑の対象であり、それは王子という身分であっても同じだった。投獄され、食事も満足に与えられず、己をかばった母も死罪になったと聞いた。
絶望し過酷な日々を送るアムリタだったが、そんなある日、彼のもとに一人の見目麗しい青年がやってくる。彼の名はイル。大国・イスラッド国の国王だという。そんなイルがなぜ己のもとにやってきたのか理解できないアムリタだったが、イルはアムリタを自身の運命の番だと言い、助け出しに来たのだと告げ―。
というお話。
オメガバものは作家さまによって、あるいは作品によって若干設定が異なりますが、今作品はオメガは侮蔑の対象として描かれています。
薄幸な受けさんがスパダリに愛され幸せになるお話って個人的にドツボに突き刺さる設定なので、序盤から一気に萌えを持っていかれる形で読み始めました。
が、薄幸なオメガがスパダリアルファに愛され幸せになる、というお話は、バッサリ言ってしまうともうそれこそ使い古された設定でもありまして。うーん、よくあるお話かな?なんて思いつつ読み進めたのですが。
いやいやいや。
めっちゃ面白かったー!
まず、アムリタの出自。
彼の父親はトルギスタン国の国王なわけですが、母親という女性は医師として様々な国を旅してまわっていた、という強く逞しい女性。で、その彼女の存在が、この作品の大きな軸になっています。伏線の撒き方、回収の仕方がとにかくお上手で、読み進めるごとにああ、なるほど!と唸らされました。ストーリーがとにかく秀逸で、どうなってしまうのかとページをめくる手が止められない。少しずつピースがハマるように全体像が見えてくる感じ。
攻めのイルはですね、もう、こんなスパダリ、溺愛攻め、お嫌いな腐女子はいないんじゃないかと思う完璧男子です。若干14歳で王位を継ぎ、国のために国民のために奮闘する。そして、アムリタを一途に愛する。
イル曰くアムリタはイルの運命の番らしいですが、運命の番って個人的にあまり好きなワードではなくって。「運命」というその言葉一つですべてが片付いてしまう感じがするんですよね。が、イルは違います。アムリタの想いを尊重し、「アムリタ」を健気に想う。こんなん惚れてまうやろー!と思ってしまうナイスガイでした。
一方のアムリタ。
アムリタという男の子はこれでもかというくらい薄幸な青年なのですが、彼の内面は優しく慈悲深く、そして賢い。イルに愛され、彼の素質が少しずつ開花していく様は圧巻。読んでいてこちらまで幸せな気持ちになりました。
今作品のメインCPはもちろんイル×アムリタですが、もう1CP登場します。
彼らも良い…。彼らメインのお話も読んでみたいです。
そして、アムリタの弟くんも。
スピンオフがいっぱい作れそう。世界観も、ちょっとファンタジー要素が詰まってて(オメガバだけではない)バックボーンてんこ盛りなのですが、それらが上手に絡み進むお話で、続編、あるいはスピンオフを所望しています。
ストーリー自体非常に面白いのですが、BL的な萌えもきちんと押さえられています。イルが大切にする「あの人」。アムリタは「あの人」に焼きもちを焼いてしまうのですが、それがまあ可愛いのなんのって。
そして、もう一点。
アムリタのクソでクソなオヤジ(いや失礼)の存在。
バックボーンとしては王道なのですが、王道の良さをしっかり生かしつつありきたりな展開になっていないところも良かった。
その素敵ストーリーを、Cielさんが描いて下さているという眼福さよ。
儚くも美しい世界観を、Cielさんがきっちりと描き切ってくださっているところも良かった。
Cielさんホイホイされた作品でしたが、めちゃめちゃ面白かった。ストーリー良し、キャラ良し、挿絵良しの文句なしの神作品でした。
これがデビュー作とはびっくりです。次回作も楽しみに待っていようと思います。
オメガが蔑まれる作品かぁ〜…オメガバースの王道的なヤツかぁ〜…なんて思いながら(でも読んじゃう 笑)手に取りました。最後が超ハッピーであれば最初が不憫な境遇であろうとも、即決で購入しちゃう私です。
すんごーーい面白かった。目ん玉開いて身体は微動だにせず、ページをめくる指だけ動かして一気読みしちゃいました。
えっとですね、結末は超超ハッピーエンドです。悪は滅び、全てがいい方向へと向かいます。
回し蹴りからのボディー食らわしたい程の、アムリタのクソ親父がしゃしゃるのは前半くらいで、あとは後半にちょびっと。自分の子どもを北国の地下牢に鎖で繋ぐとか趣味悪タヌキ王ですが、最後は滅されるのでご安心を。
トルギスタン国の王子・アムリタが、砂漠の国・イスラッド国王のイルサラーブ(イル)に、運命の番だと探し当てられて嫁にするお話なんですが……話はこんな簡単ではなくて、色んな問題というか見どころが満載です。
父親に、結婚の日取りが決まったらお前(アムリタ)は自害しろって弟を人質に脅されています。そんでもって、アムリタは自分は子どもが産めない身体だということをイルに言えずにいます。
アムリタは暗い気持ちでイスラッドに行きますが、思いがけずイスラッドでの生活が楽しくて楽しくて仕方ないといった感じ。充実そのものの生活を送っています。
大好きな勉強、医学に携われること、イルに可愛がられること…トルギスタンでは味わうことのできない充足感を覚えています。でも何より、自分も誰かに必要とされているんだ、っていう気持ちを強く感じることができたことを一番嬉しく感じています。
最初が最悪でしたからねー、聡明で可愛いアムリタがチヤホヤされるターンは嬉しいです。このままでいて欲しいところだけど、クソ親父の密命を実行に移す時がやってきます。でも、事前に知っていたイルに阻止されて事なきを得ます。
このイルですがね、アムリタのこととなると一直線です。アムリタの父には冷酷無慈悲ですが、アムリタにはデレデレで、アムリタの悩みにも勘付いて裏で手を回すキレ者なんですよ。それでいて、気持ちを交わすまでは身体も交わさないぜと耐える気概の持ち主…これは間違いなく善王です。このスパダリ感がアムリタの心を溶かしていきます。
イルへの愛を自覚して障壁が無くなったアムリタの素直な反応がとっても可愛かったです。素直って最強。
この一連の流れだけでもバッチリ読み応えあるんですが、他にもめちゃくちゃ見どころが多いんです!
でもゴチャゴチャしてないし、やかましい感じもないし、モノは多いけどすっきり整理されてまとまりもキレイなので、読みやすいです。
アラジンのような魔法の絨毯まで登場して、魅力的なシーンの演出もなかなかのものです。
完全、完璧なエンディングです。作者さんの構成力がすごいなぁと感心しきりです。
みんなが幸せになれる終わり方でしたので、気分良く読み終えることができました。
イルのお兄さんカップルも良い味出していましたね。電子特典では、お兄さんカップルに焦点当てていて2人の愛にホッコリしました^ ^
ほかの方が細かくあらすじを書いているのでネタバレ無しのレビューで…。
本当に面白かった!
王道のオメガバース展開のお約束を踏まえながら、意外な要素もある。
恋愛の心の揺れ動きを丁寧に描いてるのがよかった。切なくて泣けてきます。
2カップル出てくるが、キャラクターの個性も見事にバラけていて、関係性の違いも良い。いずれも可愛いのでそれぞれに刺さる人がいるかと。
そしてなにより、ストーリーテリングが秀逸ですね。一本筋が通った展開で、恋愛以外でもナルホドと思わされる。
このシリーズ、続きが読みたい!
デビュー作とのこと、今後が楽しみです。
PS
続きが気になって購入した電子特典がとっても良かった。
ラブラブで穏やかな2人を見られて安心です。コミコミスタジオの特典小冊子も、モブキャラ目線で関係を堪能できてナイス!
今回は砂漠の国の若き王と雪国の第一王子のお話です。
虐げられてきた受様が攻様に見出されて
新たな地で幸せを掴むまで。
この世界には男女の他に成長して現れる
アルファ、ベータ、オメガという性別が有ります。
受様の生まれたトルギスタン国は
オメガは劣等種で忌むべきものとされています。
受様の母は伝説の万能薬を探す
多国籍医師団の医師でしたが、王に気に入れらて
宮廷医となります。
第一王子として生まれた受様は
母譲りの明晰さと美貌でアルファと目されていたのに
オメガと判ると地下牢に幽閉され
忌種として食事も満足に与えられず
牢番に面白半分に虐待され続けたため
嗅覚も失い妊娠も望めない身体になります。
もう死を待つばかりな受様の未来を変えたのは
砂漠の国からやってきた1人の青年王でした。
彼こそが今回の攻様になります♪
攻様は砂漠の大貿易国イスラッドの王で
「運命のオメガ」を探すアルファであり
祭祀巫女の宣告で判明したオメガを娶るべく
トリギスタンに婚姻を申し込むのです。
トリギスタンに有利な条件による婚姻は
父王には千載一遇のチャンスとなりますが
攻様の求める受様は地下牢で虫の息です。
父王はこの婚姻を逃さないため
第2王子を長子と偽り攻様に紹介しますが
攻様は既に己の運命の相手の匂いを感じ取っており
受様が不遇な扱いを受けていると知っていたのです。
果たして攻様は運命の相手を救えるのか!?
そして攻様に運命と言われた受様の選択とは!?
角川ルビー小説大賞の優秀賞受賞作で
若くして王位に就き運命の相手を探す攻様と
忌むべきものと蔑まれ続けた受様の
王宮オメガバースです♪
オメガとして虐げられていた受様が
運命の相手を探す攻様に見出されて幸せを掴む
というオメガバースの王道ストーリーでしたが
受様の国の置かれた状況、
多国籍医師団を抜けて王の元に留まった母の目的、
流行病で両親を亡くして早くに王位に就いた攻様、
攻様の側にありながら確執のありそうな側近、
攻様を庇って倒れた攻様兄の存在など
受様と攻様を取り巻く設定がしっかりしていて
細やかな伏線張りと回収も見事です。
攻様に望まれても心から寄り添えない受様のグルグル、
受様の救いとなりたいと思いながらも
一国の王として行動しなければならない攻様のモヤモヤ、
そして自分の子である王子ですら
自身の利欲のために利用するトリギスタン王の画策に
ハラハラMAX、とても楽しく読ませて頂きました♪
王である攻様が天然なのも珍しく
その鷹揚で大らかな性格が受様の凝った心を
溶かしていく展開もとっても良かったです (^O^)v
あとがきでもちらっとでていた
先王と攻様の側近の恋バナをぜひ読みたいです!!
ルビー小説大賞の、優秀賞。
そして挿絵がCielさんだったので、迷うことなく購入しました。
オメガバース作品と知らずに購入したのですが
オメガバース作品が好きな私はにっこりしました。
アムリタのいたトルギスタン王国はほんとに最悪で
序盤の流れに胸が苦しくなって、
タイトルの『偽りの花嫁』ってそういうことか…とすごく辛くなったんですけど、
イルが最初から最後までずっと誠実で、
アムリタに対して真っ直ぐな気持ちに救われました。
辛い場面も多かったんですけど、最後は最高のハッピーエンドで
これからの二人も見たいなぁと思いました(*´ω`*)
シャリーフとアルスラーンの、出会いのお話とかも読みたくなりました。
一気に惹き込まれて最後まで読んだのですが
すごく面白くて好きだなぁと思った作品でした。
これからどのような作品を書いていってくださるのか
楽しみになった作家様の一人です。