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表題作ジェラールとジャック 1(新装版)

ジェラール、平民、作家
ジャック、伯爵家出身、男娼→ジェラールの下男に

同時収録作品その高貴なる女(前編・後編)

アマルリック子爵、妻ナタリーの愛人
ジェラール、苦学生

あらすじ

借金の形に男娼館に売られた誇り高き貴族の少年ジャック。「初めての客」となったのは銀髪隻眼の男・ジェラールだった。偶然、ジェラールの屋敷で働くことになったジャックは、自分の手で何かを為す喜びと様々な知識をジェラールから得て、強く美しく成長していく──。
革命期の激動のフランスを舞台に展開される不朽のドラマティックロマン新装版登場!

作品情報

作品名
ジェラールとジャック 1(新装版)
著者
よしながふみ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
リブレ
レーベル
スーパービーボーイコミックス
シリーズ
ジェラールとジャック
発売日
ISBN
9784862632555
4.1

(24)

(14)

萌々

(4)

(3)

中立

(2)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
5
得点
97
評価数
24
平均
4.1 / 5
神率
58.3%

レビュー投稿数5

よしながさんの幅の広さには、感心するやら感動するやら。

愛の物語ですが、救いの物語でもあります。
男娼を買う貴族嫌いのポルノ作家と、借金のカタに娼館に売られた貴族の子供。
そんな二人の話です。

激動のフランス革命時代を背景に愛の物語を描くなんて、力量が問われるのではないでしょうか。そして見事に応えている作者。
初めて読んでから10年近く経ってしまいましたが、今読んでも、何度読んでも、心に響くものがあります。
これって凄いことですよね。
正直に言うと絵柄は苦手なんですが、そんな好みをものともしない力がよしながさんの作品には宿っています。

妻を愛したゆえの、ジェラールの悲しみと憎しみの記憶。
救いの2巻へと続いていきます。
ちなみに文庫版もあるみたいです、1冊なのでそっちのがお得です。

4

ヤバいよヤバい、泣いたよ泣いた

よしながふみさんには死角がないんでしょうか。
今のところ百発百中です(といっても、『ソルフェージュ』と『西洋骨董~』とこの作品しかまだ読んでないんですが)。

タイトルが示す通り、ジェラールとジャックのお話です。
激動の革命下のフランスを舞台にして、放蕩の人気小説家ジェラールと、男娼にまで落ちたあとジェラールの家に下男として雇われた貴族のジャックの、長い長い愛の物語が描かれます。
男娼となったジャックを買った最初の客がジェラールです。貴族としてのプライドをむき出しにするジャックを乱暴に犯し、気まぐれにジャックの借金を返してやる。
そのジャックが偶然にも、ジェラールの家で働くことになる。下男として雇われたジャックは、持ち前の利発さで仕事をこなし、めきめき成長してゆきます。
そんなジャックをジェラールは、まるで父親のように見守るようになる。

反発しながらも、信頼関係を深めていく二人の様子に、心あたたかくなりました。
主人と下男の関係になってからは二人には肉体関係がなくなるし、ジェラールは男娼館に通って若いのを抱いてるし、『早くくっついてくれー』と焦らされまくりました。この焦らし方も最高にイイ。
ジェラールの壮絶な過去が明らかになって、2巻へと続きます。

1

メロドラマぽいけどw 良いものは良い

元貴族の少年ジャックが男娼に売られ客のジェラールと出会う。ジェラールによりジャックは自由の身になり使用人に。

ジャックが気位高くジェラールと対等に言い合うのがおもしろい。感じたら涙が出ちゃうのもエロかわいい。
立派な青年になりいい感じに☺️

ジェラール過去編が悲しい。
夫婦愛人関係とかメロドラマみたいだけどw(メロドラマで3Pはないか) 

テンポ良く引き込まれおもしろい。
これは期待して2巻読む。

コマの流れが気持ちよくて好き。
背景がまっしろけなコマが結構あり(大ゴマとか連続で)清々しくてツボるw
人物に集中でき見やすくて✨

1

すれ違いっぷりを堪能しました

負けず嫌いでクソ真面目なジャックがかわいいんです!!
貴族という身分から男娼という身分に落ち、ジェラールの家で下男として雇われるジャック。
ジャックが一生懸命に働き、認められようとがんばる姿にきゅんとします。
マドレーヌのエピソードがとても好きです。
そして、そんな健気なジャックを見守りながらもからかわずにはいられないジェラール(小学生の男の子みたいですね)。
そんなふたりにほのぼのとしてしまいます。

ジェラールの過去が語られる「その高貴なる女」から2巻へ続いてしまいます。
ジェラールの過去もかなり壮絶で、「過去」として語られるだけでは勿体無いような気がしてしまいます。

1

人間失格。ナタリーという女

よしながふみさんて凄いですね…全然絵が変わらないし、作品の中で登場人物たちに向けるまなざしのフラットさというか、そういうものにブレがない感じも。
本作は、フランス革命の時代が背景で、私は歴史が苦手なので色んな時代背景とか良くわからないです。でも貴族と平民の対立、貴族が追い落とされる時代のうねりなどが、登場人物たちの会話から浮き出てきます。
さて、主人公は隻眼で男娼館に通う平民(金持ち)のジェラール、そして伯爵家当主(自称)、でも娼館に売られてしまった少年ジャック。
ジャックの男娼としての初仕事の相手がジェラールで、大喧嘩の後カネでジャックを娼館から自由にするジェラール。しかし、下男としての仕事を探してジャックがやってきたのは偶然ジェラールの屋敷だった…
こうして、ジェラールの家の下男となるジャック。一生懸命働き、仕事をこなしていきます。
4話めの「ジェラールの横顔」にてすっかり大人になったジャック登場。
続いてジェラールの過去編「その高貴なる女」に繋がっていきますが、これが傑作だと思う。
若き日のジェラールの情熱、恋、その対象であった貴族の女性・妻ナタリーとの生活が描かれています。
この「ナタリー」が、何というか…貴族って怖いな、というか、やはり糾弾されて滅ぼされるべき存在だな、という感じ。貴族としての下らない快楽が優先で、人間としての倫理観が壊れています。
前からの愛人とジェラールとの3Pも当たり前。(これでジェラールは男との性を知ったのですね。)
そしてナタリーは妊娠したのですが、出産してみたらその愛人の髪の色で、ジェラールには死産と偽ってその子を小間使にやってしまった。
それを知ったジェラールはナタリーに掴みかかり、抵抗したナタリーが火かき棒を振り回してジェラールの目に…!
…とジェラールの衝撃の過去が描かれて第2巻へつづく。

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