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表題作鎮魂 Guardian 2

沈巍(シェン・ウェイ)
龍城大学教授
趙雲瀾(チャオ・ユンラン)
特別調査所所長,鎮魂令主

あらすじ

*電子書籍にて配信の分冊版47~79までを収録。

*柳ゆとによる挿絵あり(紙書籍のみ)。

人気作家Priestによる、再生回数36億回超ドラマの伝説的原作BL小説(台湾リリース版)。
重厚な世界観の中で繰り広げられる数万年の時をかけた壮大な愛と戦いの物語。

邦訳書籍待望の第2巻!

作品情報

作品名
鎮魂 Guardian 2
著者
Priest 
イラスト
柳ゆと 
媒体
小説
出版社
すばる舎
発売日
電子発売日
ISBN
9784799111260
4.7

(14)

(10)

萌々

(4)

(0)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
66
評価数
14
平均
4.7 / 5
神率
71.4%

レビュー投稿数2

天地開闢の物語 & 時空を超えたBIG LOVE

Priest先生の『鎮魂』遂に翻訳版第2巻が発売されました。
まず帯が最高です。「あなたが何度死んでも、何度生まれ変わっても、私は離さない」沈巍のそのいっそ狂気的でさえあるような執着心の理由とは。

第1巻からのその謎が謎を呼び少しずつ過去が明らかになっていく展開に加え、こちら第2巻では天地創造の物語と人々の善悪や是非への問いかけが絡み、非常に壮大な世界観を見せてくれます。
人々は与えられた道を歩むことしかできないのか?支配されたままで決められた運命に抗うことはできないのだろうか?己れの心で己れの行動に責任を持って物事の善悪や是非を見つめていくことができないのだろうか?
人々の自由を願ったそんな葛藤は、中国の古代神話の神々とその所業に触れつつ大きく展開していきます。

趙雲瀾の奔放に見えるようでいてすべての者への慈愛を忘れないその行動原理も、沈巍の頑なまでに趙雲瀾を守ろうとするその信念も、すべては古代世界での出来事に由来するさまが徐々に見えてきます。
意志を同じくした唯一の相手である二人の出会いとは。

世界の黎明から終焉までを描いた物語が個人的に好きだということもあり、BLを抜きにしても物語そのものの面白さに引き込まれます。Priest先生のストーリーテラーとしての手腕にすっかり虜です。しかしながら、もちろんBLな展開も非常に宜しいです。
不意に表れる沈巍の加虐的な部分、いわば物騒な側面についても、彼の出自にその理由があります。しかし彼はそれを抑えに抑えるのですが。

巻末に、作中に登場する中国神話の神々の簡単な解説がついています。とても有難いと共に、お陰さまで『山海経』など中国神話に興味が湧いてしまいました。

5

過去エピソードのスケールが壮大

1巻は特別調査所の面々が顔見せ程度だったので2巻以降、群像劇みたいにみんなが活躍していくのかなと予想していたのですが、残念なことにそうはなりませんでした。
前半にはそれっぽい展開もなくはなかったのですが、メインの二人に焦点を当てたまま、むしろお話は過去世へ。
なにがすごいって、過去世といってもただの前世ではなく(ただの前世っていう表現もどうかと思いますが)、国生み神話までさかのぼってしまう。
日本だと古事記の世界です。中国の国生み神話を知らないのですが、ここに描かれていた世界は日本のに似ているような気がします。とにかくスケールが違い過ぎるのです。
そして、ようやく見えてきた、趙雲瀾と沈巍のつながり。
イラストやドラマのスチールの影響もあって、沈巍の立ち位置がしっくり来なかったのです。
鬼からも怖れられる斬魂使(孤独でクール)であるのに、沈教授は奥手でうぶ。ちょっと趙雲瀾がからかうだけで真っ赤になる。
イラストもドラマのスチールもクール系なので前者はイメージしやすいんですが、後者は見た目と中身が違い過ぎてピンときませんでした。
崑崙と趙雲瀾は延長線上という感じがするので余計にそう感じました。
それが、最後の最後、種明かしのような過去世語りの章に登場した子供を見て、ああ、と飲み込めました。どうりでこのうぶな反応。小巍という愛称にも納得しました。
二人のいちゃいちゃは可愛いですが、特別調査所のみなさんがほとんど出なくなってしまったので、悲しい。3巻に期待です。

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