電子限定おまけ付き&イラスト収録
男2女1の仲良し3人組で男女カップル誕生→結婚。1人あぶれた男は、新郎に片想い中だった。
結婚式の帰りに、1人公園で引出物バウムクーヘンをかじっている最中に異世界から召喚される。1年勇者として過ごして戻ると、こちらでは5年経っていた。
ここまでは、サラッと進む。
戻ってきたら親友夫婦は離婚していて、失恋相手の男が同居を申し出て、一緒に暮らす。
これがメインストーリーなんだけど
両片思いだったり、結婚した理由・離婚した理由等々は、ままある感じ。なんだけど!
異世界転異してた影響がばちばちに残っていて、魔力はあるし、向こうでかけられた呪いも残ってるし。
そして、攻め(結婚した方)は言葉が足りな過ぎるし。
で、受けは全然社会復帰出来ないのに、世界は当たり前に動いているわけで、更に呪い発動。
"存在する"って何なのでしょう…とか思ってしまうわけで。
戻ってきた受けの現実世界が崩壊していく。
ラスト、震えました。
2人手を取って崖から飛び降りるのとか、好きなんですよ。これは飛ばないけど。
一か八かの掛けじゃん…!離れるくらいなら、どうなろうと運命を共にする。愛です。
なんだかんだで最後は全部上手くいきました、なハピエンが多い昨今。
結局どうやって向こうに行ったのか、果たして成功したのか。全く触れずに、美琴(仲良し3人組の。攻めの元妻)視点で終わる。
本を閉じて、表紙を見て。震える…!
二人の"今"なのか、思い描いた、だが実現しなかった"未来"なのか?
こういうの、めっちゃくちゃ好きです。
最高に好きな終わり方でした。
勇者として異世界に召喚された後、悪神を倒して元の世界に帰ってきた和音(受け)と、いきなり行方不明になってしまった彼を探し続けていた慶吾(攻め)が気持ちを通じ合わせるまでの、現代にほんのりファンタジーが混ざった物語。
主役二人はもともと幼馴染で、美琴という女性の幼馴染も含めた三人で、仲の良い親友どうしでした。ところがある日、とある事情のために美琴と慶吾は偽装結婚することになります。何も知らされていなかった和音は、慶吾への恋心を抱えたまま、失恋したと思い込んでふたりの結婚式に参加し、その帰り道でバウムクーヘンを食べていたところをいきなり召喚されてしまいます。無事に勇者として悪神を討つも、死に際に何の呪いかも分からぬ呪いをかけられ、不安を抱えつつも元の世界に帰還となりますが、帰ってきたのは召喚時点から五年も後の世界でした。間の勇者業の話は語られず、現代世界に帰って来てからが本編となります。
●好きだった点
両片思いのすれ違い感あふれるふたりのもだもだが、切なくも萌えました。
五年間和音を探し続けていた慶吾の愛や、いつまた彼を失うか分からず軟禁に近い溺愛で和音を包む姿は、慶吾の心情を想うとかわいそうながらも、ひたすら献身的でじんと来ます。一方の和音も、叶わぬ恋心と知りながらも、慶吾の態度に期待しては噂話に振り回され、事あるごとに身を引こうとする健気な態度が切なくてかわいいです。
悪神のかけた呪いのせいで迎えるラストの展開は、ひたすらに切なく胸が苦しくなるものでしたが、愛を取ってそれ以外のすべてを捨てるとでも言うべきラストが、切ない物語好きの私には刺さりました。後味の苦さ切なさや、その後のふたりがどうなるかは想像に任せる物語の閉じ方は賛否両論ありそうですが、そのウルトラハッピーとは言えない終わり方が個人的には好きでした。
●気になった点
それがなければふたりのすれ違いが始まらないとはいえ、三人ぐるみの親友だったというのにそのうち二人して「言わなくても分かっていると思っていた」で結婚式まで行ってしまうのは、あまりに友人として水臭すぎやしないかとちょっと気になりました。
また、タイトルの物珍しさに惹かれただけに、バウムクーヘンが何か伏線になってくるのか!?と最後までどきどきしていましたが、これといって特にそういうことはないのも、勝手に警戒しておいて何ですがちょっとだけ肩透かしでもありました。
以上になります。色々書きましたが、とても読みやすく一気に読めました。両片思いのすれ違い、逃げる受けといったテイストのお話が好きな方には刺さること間違いないと思います!
今回は人気小説家と異世界からの生還者のお話です。
受様が召喚された異世界から元の世界に戻り
受様を探し続けてくれた攻様の恋人になるまで。
受様は読書好きの趣味でつながった
男友達の攻様と女友達と長く友情を育みますが
受様は攻様への恋心も育てていました。
同じ高校に進み、大学進学で上京して就職してからも
3人は定期的に近況報告する関係でしたが
受様は攻様と女友達が結婚すると聞かされるまで
2人の関係に気づきませんでした。
2人の結婚式でも幸せになって欲しいと思いつつも
ドロドロとした思いも捨てきれず
料理もほとんど喉を通りませんでした。
そんな矮小な自分にも嫌気がさしてしゃくりあげると
反動なのかお腹が鳴り、引き出物のバームクーヘンを
食べることにします。
公園で食べ始めた受様でしたが突如極右がカッと光り
受様は悪神封じの勇者として異世界に召喚されるのです。
失恋で自棄になった受様は誰かの役に立つのならと
仲間達と悪神に立ち向かい、見事に役目を果たし
気持ちに整理がついてももう1度攻様に会いたいと
元の世界に戻る選択をした受様が戻ったのは
同じ場所ながら5年が過ぎた世界だったのです!!
しかもその5年間、
攻様は行方不明の受様を探し続けてくれていて
今や住む場所もない受様を自宅に招いてくれるのですが
なんと攻様と女友達は離婚していて!?
親友の結婚式の日に異世界召喚された受様と
行方不明の親友を探し続けた攻様の
異世界トリップファンタジーです♪
5年間行方知れずになっていた受様は
異世界で勇者をしていたなんて言えるはずはなく
「記憶がない」で押し通す事にするのですが
有名作家となった攻様はメディアの力も最大限に使って
受様を探していた事から受様はパパラッチもどきな
元同級生に追いかけられる事になるのです。
勇者となった受様は魔力があったり
悪神に呪いを受けていたりといろいろあって
攻様側の事情にもまさかな秘密があって
どうなることかとハラハラ&ドキドキ!!
予想外な大逆転劇で
受様の恋が実るまで楽しく読ませて頂きました。
タイトルからバームクーヘンエンドのお話かなと
思っていて手にしたのですが
藤崎先生のあとがきによると異世界召喚された場合
元の世界の人達はどうしているのかと思った事が
本作のとっかかりのようです。
バームクーヘンエンドとは
仲のいい二人組の片割れが他の相手と結婚し
引き出物のバームクーヘンを1人で食べる展開なので
受様が召喚された状況はまさにそれでしたが
これも変形したバームクーヘンエンドなのかな!?
タイトルにある「バウムクーヘンの夢」に惹かれて購入。バウムクーヘンエンドを迎える主人公がそのあとの物語が好きなのだ!
異世界召喚という設定がありながら舞台は現代東京。
愛する攻めの結婚式の帰りに異世界に召喚された受けが、一年をかけて役目を果たして無事自分の世界に戻るが、現代東京では自分が消えた日からすでに5年も経った。
攻めは離婚し、行方不明になった受けの捜索に力を入れていた。戻ってきた受けを自分の家に住まわせ、受けが再び消えることに不安を抱いてるーー
全体的に読みやすくて、厚みのある一冊だがすらすら読めじゃいます。
情事シーンは少なめ。淡々ととまではいかないが、個人的に感情を昂らせるような展開は割と少なく感じて、落ち着いた気持ちで読める。
召喚された勇者のその後で自分の世界に戻って生活する、という設定があまり見かけないので新鮮でした。
攻めと受けの再会から始まるふたりの同居生活。明らかに攻めは受けに特別な感情を抱き、溺愛ルートに突入するとわかるのでハピエンが約束され、
そういう意味でも多少すれ違いシーンがあるが、ドキドキハラハラを感じることなく、受けいつ気づくかなと暖かい目で攻め受けを見守る気持ちで読みました。
読ませる力がさすがです。
他のシリーズを夢中で読んだ藤崎さんのオリジナル?作品は初めてかもしれません。
大好きだった親友が結婚してしまった日、異世界召喚された主人公和音。
異世界でそのまま暮らしても良かったのに…。やはり大好きな親友慶吾に一目会いたくて元の世界に戻してもらうと、5年後になっててと。
異世界ですごした空白の現世の5年をめぐるところがとても読み応えがありました。
警察もいじめっ子もパパラッチなども関わってきたり。
そんな中とても頼りになる慶吾。どうしちゃったの?な甘々で。
甘々の部分もしっかりページを割いてくれてるんですが、なんせ和音は?なのでもったいなかったな。ちゃんと両想いを自覚して甘々な日々を読みたかったなあ。
しかも悪神の呪い。恐ろしいですね。なぜか慶吾には効いてないみたいだったけど…。
最新刊の内容も知りたかったな。
でも存在が消えても著書は残るのかなあ?
最後もそうくるか!で。無事にたどり着いたのでしょうか?
慶吾が自分の気持ちを自覚したり、琴美と結婚したりを、言わなくても和音はわかってくれてると思ってたって、ちょっと無茶じゃない?
慶吾の和音の評価もちょっと過大な気が…。
もうちょっと構成を変えたりしたら(何様)神評価だったなあ。