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表題作愛しく冷たい君

ジュール,画家
アントワーヌ,貴族

同時収録作品天離る

武蔵坊弁慶,義経の従者/源頼朝,義経の兄
源義経,頼朝の異母弟

その他の収録作品

  • 憂鬱な五月の薔薇
  • Mathias ~神様の贈り物~
  • あとがき

あらすじ

18世紀フランス。画家ジュールとの秘められた恋に燃えるアントワーヌの元に届いた贈り物は「手首」だった!! それを知った退屈な貴族達は、大いに盛り上がるが!? 大量描き下ろしあり 源 頼朝×義経×弁慶の兄弟愛&主従関係を描いた名作「天離る」も収録!!

作品情報

作品名
愛しく冷たい君
著者
安曇もか 
媒体
漫画(コミック)
出版社
ビブロス
レーベル
スーパービーボーイコミックス
発売日
ISBN
9784835216072
3.5

(6)

(1)

萌々

(2)

(2)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
20
評価数
6
平均
3.5 / 5
神率
16.7%

レビュー投稿数2

対照的な雰囲気

収録されているのは、『ロマンセ』シリーズのお話が3話と、平安時代末期を舞台にしたお話が1話です。
『ロマンセ』シリーズとしてはこの作品が3冊目。あとがきには「ここからでも読める」と書かれていて、確かにそうなのですが、各登場人物の背景や関係をより深く知るにはやはり1冊目から読んだ方が分かりやすいと思います。
今回は前の2冊よりコミカルな雰囲気が高かったように感じました。
アントワーヌが感情をよく表すようになって、それがコミカル度を上げるのにも貢献しているような気がします。
相変わらずジュールは振り回される傾向ですが(笑)、楽しいラブコメ感覚で読めました。

打って変わって源義経、弁慶、頼朝を取り扱った『天離る』の方はなんとも切ないお話です。
私は単行本の『天離る』の方で先に読んでいたのですが、久しぶりに再読しても最初に読んだ時の感情が蘇ってきました。
評価の萌x2はこの作品が収録されているのでそうしました。『ロマンセ』シリーズだけなら萌評価だったと思います。
史実に基づいた事柄も沢山出てくるので、歴史好きな方にもお薦めです。

絢爛豪華なヨーロッパと日本の王朝モノ。
美しい絵柄がどちらの世界にもぴったりでした。

2

美しい絵、キャラクター、耽美な世界・・・

1冊の前半は、18世紀のフランスを舞台にしたコメディ要素たっぷりの、でも美しいキャラクター達が繰り広げる恋愛、そして後半部分は打って変わってシリアスでとても切ない、義経・弁慶もの・・・(兄頼朝と義経のゆがんだ兄弟愛も・・・)が収録されています。もちろんこちらも絵も美しく・・・
2作品共に「耽美」な世界となっています。

前半のフランスを舞台にした作品は、「ロマンセ」から続くシリーズものです。
私の中では結構好きなシリーズの1つです。(初読は結構昔です。その後何度か読み返していました。)
私がベル○らの世界が好きだというのも大きいかもしれません。
このところ割と現代の日本を舞台にした、そして割と日常の中に生まれる恋・・・というBL作品を読む事が多くなっているので、「耽美」調からは遠ざかっていたのですが、ちょっと久しぶりに読み直して、私の中のBLの原点を思い出しました。

この作品はシリアスでないところが非常に好きです。
耽美調だと、シリアスだったり、ちょっとグロかったり・・・ということもしばし起こりがちなのですが、この作品にはそれがありません。
でも、キャラ達の仕草や、なによりも絵がひたすら美しい!!
ロココ調の世界ながらもいわゆるくどさはなく・・・
絵にうっとりしつつ、ストーリーやテンポの良い会話も楽しめる作品です。

そして後半の義経物は舞台は日本。
そしてもうひたすら切ない・・・でも美しい・・・
兄の頼朝に抱かれている義経。兄は義経を愛してはいないけれども、愛情に飢えていた義経は、兄に抱かれることが嬉しくて・・・

そんな状況をそばで見ていて、弁慶は耐えられず・・・

強引に押し倒すものの、そしてその後も最後までは義経を抱こうとはせず・・・そんな寸止めな感じがまた萌えます。

しかし、ラストはもちろんハッピーエンディングではないので、辛いところです・・・

2

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