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不安なΩを包み込む、エリートαの絶対愛
小説
タイトル見て、まぁそのまんまのストーリーなんだろうなと……9割くらいタイトル通りの…激あまゲロあま執着独占欲ヨロシクの物語なんだろうなと思ってました。
確かにアルファに溺愛されるオメガのお話なのは間違いありません。が!!
肝心なのはその中身。ひとことで"溺愛もの"と括ってしまうには、勿体ない作品だと思います。
溺愛の根拠となる2人の出会い、関係、バックボーン…といった過去から現在に繋がる1つ1つのファクターのアプローチはなかなかに濃く、すごく面白かったです^ ^
白王子と黒王子のあまいストーリーだと思ってたら、頭ガツンとやられました。
シリアスシーンが強めに働いていて、え?…これってどーゆうこと?…え…え……みたいな驚きと衝撃の連続。"溺愛もの"というには、少々毛色が違うような?という気もするくらいのハラハラドキドキ感がいっぱいです。
中盤くらいまでは事件ターンがメインって感じでしょうか、伏線もたくさんなので気の抜けない展開に注目しきりでした。
この事件ターンはすごく作り込まれていて、とある組織の悪しき計画にレオンとジェラルドが幼少期から巻き込まれてきたという気持ち悪さが見どころです。
2人の運命の出会いとも切り離せないこの事件の裏にある醜悪な計画や思惑にゾゾゾ……。過去から現在にかけて絡み合う事件の複雑さ、人間模様のあらましの見応えがすごく、読み入ってしまいました。
この作品、最初の求愛シーンは甘いものの、それ以後の甘さはやや控えめ。ジェラルドのレオン大好き感は肌感で強く感じますが、主張はそこまで目立ちません。
でもこの抑えていたレオンへの執着感情は後半に勢いを増していきます。というのも、中盤まで展開していた事件ターンが、ジェラルドがレオンに対して抱く独占欲と執着の根拠となっているからです。
事件ターン濃いなーと思ってたら、それはジェラルドの執着を語るには必要な基礎固めの部分。これがあるから、ジェラルドのレオンへのド執着がめちゃくちゃパンチ効いてきます。先にも言及した伏線も、この執着に全部かかってくるので終盤のジェラルドの愛は見逃し厳禁です。
これを一途というか、こわ…と思うかは皆さんの感想にお任せします(笑)
私はタガがハズれた執着愛が大好きなので、もっとやって欲しいくらい。紳士なジェラルドが、レオンに関しては獣の感情を持ち合わせるギャップが大変に楽しいストーリーでした。
オメガだけどオメガらしくないレオンの立ち振る舞いが王子様で、人たらし的なところがジェラルドの嫉妬心を煽るのも良き。男前でカッコいいレオンは同じオメガからもモテモテです。
実はこれにもカラクリがあるんです。レオンがオメガらしくなく、アルファっぽい見た目や振る舞いなのにも理由がちゃんとあります。発情期がなかなか来ないのもそう。
これは事件ターンに深く絡んでいて、この謎が分かると、おおお……!!って感じでした。これまで点と点でしか分からなかった事象が線となって繋がっていくとスッキリ。見事なストーリー構築に惚れ惚れいたしました♪( ´▽`)
タイトルだけでは分からないストーリーの奥深さにぜひ浸ってみませんか?
読後感はジェラルドの執着色いっぱいで、"愛され尽くす"の世界を存分に堪能いたしました。
今回はアルファの近衛騎士と侯爵家の末子オメガのお話です。
オメガらしくない受様を番にと望む攻様との出会いで
過去の拉致事件の真相を知り、攻様の隣で幸せを掴むまで。
この世界には男女の性とは別に第二の性が存在します。
人口のほとんどを占めるベータは普通の人間ですが
1割にも満たないアルファとオメガは特徴的な性です。
強靭な肉体と頭脳を持つアルファは
多くの貴族家の当主として君臨し
アルファと番って唯一無二になれるのが
男でも妊娠・出産できるオメガなのです。
オメガの発情期における妊娠率は
他の性よりはるかに高く、生まれた子供は
必ずアルファかオメガとなるものの
強すぎるフェロモンによりオメガの社会的地位は
長く低いものでした。
半世紀前にフェロモン抑制剤が開発されるも
副作用で命の危機にさらされたオメガを守るため
国は薬に頼らずオメガを育てる楽園(エデン)を作ります。
受様は男性オメガを番としたアルファの侯爵の
5人兄弟の末子です。
兄達は皆アルファで
受様もアルファだと思っていましたが
第二性検査でオメガと判定され
全寮制のエデンに入れられます。
受様はアルファ男性なみに男らしく成長し
エデンでは王子様キャラとしてモテますが
卒業しても発情できずオメガらしい魅力に欠け
出来損ないという劣等感をぬぐえません。
卒業後
国主催のお見合いダンスパーティに出席するも
誰からも声を掛けられません。
そんな中、黒髪の美丈夫が優雅に跪き
「踊ってください、私の王子様」と受様の手を取るのです。
この美丈夫が今回の攻様です♪
受様は攻様を出来損ないのオメガに関心を持ってくれる
変わり者のアルファだと思うのですが・・・
WEB小説サイト「アルファポリス」掲載作を
改題、改稿しての書籍化で
オメガらしくない侯爵家の末子と筆頭五家の次男の
王宮オメガバースになります♪
タイトルからオメガらしくない受様が
アルファの攻様に溺愛されて変化していく
感じだろうとは思ったのですが
とても作りこまれた過去設定があり
主役2人の恋物語のドキドキだけでは終わらない
予想外の世界を見せてくれた1作でした (^-^)/
攻様は筆頭五家で軍事を取り仕切る旧家の次男ですが
投薬の後遺症で表情が上手く作れないと言い
受様が発情しなくても受様だからと口説きます。
実は受様がオメガらしくないオメガなのには
幼少期のある事件が関わっていて
その事件は攻様には攻様の過去も絡まっていきます。
ベータのような見た目のオメガの幼馴染
受様の幼馴染の番う攻様の親友の魔術師
受様に護衛となるエデン時代の先輩
オメガを狙う酒匂の悪い男爵家の三男等々
巻き込まれていく受様にハラハラしたり
受様を心配する攻様にドキドキしたりて゜
とても楽しく読ませて頂きました♪
登場人物がけっこう多いと思いますが
2人との関係性までよく寝られた感じがして
読みやすかったです。